【JR東日本】特急列車車掌1名化が中央線でも実施・安全性やトラブル対応は大丈夫?

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中央線特急列車「あずさ号」「かいじ号」でも、常磐線特急「ひたち号」「ときわ号」のように全席指定席化の最終目標として、車掌を2名→1名に減員することが濃厚となっています。

組合からの発表と、JR東日本から正式に全席指定席化が行われることが発表されて、早ければ来春にも実施される見通しです。

これに先駆け、数年前から全席指定席となっている「ひたち」「ときわ」では10月20日より車掌1名乗務化が開始されました

今回は、車掌1名化に関する乗務員・利用者からみた懸念点をまとめてみました。

鉄道会社への批判記事は書かない方針でしたが、今回は背景・上層部の考えなども説明したうえで、懸念点を掲載しています。

合理化について断固反対すると労働組合みたいですが、現実的に問題が山積していますので、一つずつ分析していきます。

 

・特急列車車掌1名乗務化の背景

JR東日本管内では、特急列車・新幹線の全席指定席化が順次進められています。

・料金を統一することで分かりやすく(建前)

・料金を統一することで、列車によって異なる自由席と指定席の混雑差を無くす(自由席の方が空いていることも)

事前に切符を購入してきた旅客とそうでない旅客の価格差がないこと(在来線)への対処

検札のために人件費が発生していること(特急車掌は駅員→普通電車車掌を経ているので、勤続年数はそれなりにある)

 

さまざまなデメリットを取り払うために行われています。

直前まで列車を決められないという自由席利用者層に対しては、座席未指定券という制度を導入して対処しています。

切符をあらかじめ購入してこなかった旅客には車内料金を徴収することとして、無札乗車を極力減らす姿勢です。

近年では、スワローあかぎ号、ひたち号、ときわ号にて実施しています。

また、当初から全席座席指定だった成田エクスプレスにも、座席未指定券が導入されました。

これにより、順次導入された特急列車の車掌1名化が進行しています

 

・列車の運行面への疑問

途中、走行中にトラブルがあって沿線で停車をした場合、運転再開時には車掌が編成の最後部から発車合図を行わなければなりません

240mもの編成で、もし車掌が1番前の車両に居たら、3~4分の遅延の増大が見込まれます。

通常の普通列車なら長編成であっても車内巡回がないことから車掌1名はありがちですが、指定席特急券不保持者への切符の販売や車内巡回を考えた場合、成田エクスプレスよりも長いこれらの列車にて行うのは極めてまずいでしょう。

なし崩しとして中間5号車(中央線だと3,4,9号車が該当)でのドア扱いも始められたようですが、新幹線のような安全設備のない在来線特急で状態監視が出来るのでしょうか。

前も後ろも見ることは不可能なわけで、とても疑問です。

 

・車内の安全面への疑問

JR東海の東海道新幹線において、焼身自殺事件や通り魔事件などが問題となりました。

JR東海では安全対策として、新幹線の車掌を3人→2人とする代わりとして、車内に不審者対策のさすまた等の安全装備、車掌に代わりグリーン車担当パーサーが普通車も巡回するなどの委託業務、乗務員やパーサーに訓練を行うなどの安全対策が行われています。

しかし、JR東日本管内では、車掌減員の補填が一切ありません

ひたち号・ときわ号で全長200m、あずさ号・かいじ号では最大で240mもの距離がある車内でトラブルがあった際、だれが駆け付けるのでしょうか。

(もちろん運転士は走行中のトラブルでは席を立てません)

JR東日本管内でも、普通列車グリーン車で女性アテンダントが襲われた事件があったほか、ニュースにはならないものの車内喫煙をした・露出狂が出た、急病人が出たなどそれなりのトラブルが起きています。

1名化された常磐線特急車内では、車掌に軽い暴行をしたという事象が発生しているようです。

車掌の女性進出も進む中で、車掌1名では取り押さえることはできないでしょう。

どうしても車掌を減らしたいならば、JR東海のような業務委託なども合わせた総合的な対応が必要かと思います。

 

・車内サービス面への疑問

全席指定席化によって、検札という煩わしい行事がなくなること、指定席利用者にとっては値下げとなること、短区間利用者が集中する区間での混雑緩和などのメリットがあります。

しかしながら、不慣れな乗客にとっては、金額以上に車内サービスの低下が問題となるのではないでしょうか。

ご年配の方などは、依然として乗務員に到着時刻や乗り換えなどの質問をするほか、車いすの旅客を席・多目的室から車外への補助など、車掌から接客を受ける時間も多いです。

JR西日本では、正規の車掌に加えて旅客案内の契約社員の「客室乗務員」を置いています。

また、JR東海でも、パーサーにその機能を持たせています

JR東日本でも、車内サービスを担当する乗務員が配置されるのが適当かと思います(1時間に1回くらいワゴンで来る車内販売員さん1名だけではなく)。

 

・まとめ

JR東日本の上層部は、観光列車とは異なるビジネス路線では極端な合理化の傾向が強くなっています。

あの鉄道は輸送するのが使命だと言い切るJR東海でさえ、旅客案内はどこよりも丁寧です。

特急列車を金のなる木くらいにしか思っていない姿勢・過度な合理化への姿勢が強すぎて今後が心配です。

他社のように、業務委託や正規の車掌ではない形であっても、補助要員の確保は必須かと思います。

(きっと数年後にトラブルが起きて、それでしぶしぶ導入するのでしょう、残念ながらそういう会社です)

中央線特急の動きについては、こちらの記事もどうぞ。

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