2021年3月のダイヤ改正で定期運用を離脱した215系。
5月17日に国府津から青森へ配給輸送を実施したNL-3編成に続き、NL-4編成が青森へ向けて配給輸送が実施されています。
疎開・連結訓練……215系の動き
2021年3月12日のダイヤ改正で「湘南ライナー」が特急「湘南」に代替され、215系は185系とともに定期運用を離脱しました。
その後は所属する国府津車両センターを中心に、5日前後の頻度で平塚駅・湯河原駅へ疎開される動きが続いていました。
同時期に引退した車両が185系・209系・E217系と多数残されており、今後の動向が注目されていました。特に215系は中央本線の狭小トンネルに対応しており、毎週末ホリデー快速ビューやまなし号として小淵沢駅(回送で富士見駅)まで運用されていたことから、自走での廃車回送が最も考えやすい動きでした。
しかしながら、4月7日には長岡車両センター所属のEF64 1030号機と、翌8日には同所のEF81 134号機との連結訓練が実施され、直流線区・交流線区双方へ機関車牽引での配給輸送が計画されていることが推測できる状態となり、ファンの間では様々な憶測が飛び交っていました。
その後、5月17日に長岡車両センター所属のEF81 140号機が国府津車両センターを訪れ、NL-3編成を従えて日本海方面へ向けた長旅を開始しています(過去記事)。
前週は線路支障で秋田で数泊
5月17日に国府津車両センターを後にした215系NL-3編成の配給輸送ですが、出発直前に奥羽本線にて発生した大雨による線路支障の影響で秋田から青森への輸送が出来ない状態となり、列車は土崎駅で運転をとりやめました。
その後は秋田総合車両センターで停泊をしていましたが、牽引機となっていた140号機は運用計画通りとされたのか、20日発のE257系OM-52編成の配給輸送(過去記事)に充当しています。
そのため、秋田車両センター所属の136号機が久々に本線上に姿を現し、ピンチヒッターとして登板。21日に秋田から青森まで同機が継走する形で輸送されました。
本来であれば秋田総合車両センターへ取り込むことはありませんでしたので、同所に入場中の車両群、特に20日に出場となったE257系5500番台との顔合わせは、輸送障害によって生まれた珍事となりました。
前週に続く配給輸送
週明けとなった24日から25日にかけて、続いてNL-4編成が同様の経路で盛岡車両センター青森派出所(旧:青森車両センター)へ向けて配給輸送が実施されています。
215系配給で秋田→E257系配給で東大宮到着後に田端へ回送されていた140号機が前週の輸送に続いて登板し、日本海沿いを縦貫する長旅を開始しました。
前週の動きが輸送障害により生じたイレギュラーですので、今回は青森改造センターへの入場と同様に、25日昼ごろに到着するものと見られます。
215系の今後はどうなる?
今回の輸送時点で4編成のうち2編成が盛岡車両センター青森派出所へ配給輸送された格好となりますが、今後の動きはファンの間でも推測が割れています。
青森改造センターでの解体作業・転用改造のための疎開・他社譲渡など、一般的な廃車解体の流れとは異なる動きとなっており、今後の動向の断言は難しい状態です。
一部報道で順次廃車と報じられているものの、他社譲渡・転用が計画されていても正式発表までは濁されることも多く、現時点ではどの可能性もゼロとは言いにくいところです。
検査切れ間近のNL-4編成と、検査期限に猶予があるNL-3編成。彼らの“青森送り”が何を意味するのか、引き続き動向を見守りたいところです。
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