本日より定期運用が復活したE257系2000番台の踊り子号。
改造工期が短く残工事が発生している編成が複数ありましたが、このうち秋田総合車両センターで最初に施工され、内装に残工事があったNA-03編成の再改造が完了。
偶然にも運転再開をお祝いするかのようなタイミングで、本日首都圏に向けて配給輸送が実施されています。
E257系の東海道線転用と残工事
中央線特急のE353系投入発表とともに、E257系の東海道線特急への転用が発表されて話題を集めて以来、比較的経年の浅い特急車の転用として注目されています。
2019年3月には長野総合車両センターからM-112→NA-09編成として初めての転用車が姿を現したほか、翌4月には秋田総合車両センターからM-103→NA-03編成も登場しています。
それ以降の編成では当初の計画通りの改造となっているものの、NA-09編成は外観塗装と一部号車の内装・NA-03編成は全車両の内装の改造が終わらず、中途半端な形態で出場しています。
当時の組合資料では、改造工期が60日だったこと、最初の1編成目で手間取ることから残工事が発生していることが触れられており、その後は工期を少し長めに取るなどの対応がされていた模様です。
その一方で、この2編成については走行機器類の改造が終わっていることから性能確認試運転・乗務員訓練などで使用される機会も増えてきており、他の改造を終えた編成が営業運転を開始した後もそのままの状態となっていました。
残工事ありの珍編成はあと2つ
先述のNA-09編成のほか、改造開始前に廃車体を利用して塗装試験などが繰り返されていたペニンシュラブルーの塗装のみを自社施工するためか、1編成のみ総合車両製作所(J-TREC)横浜事業所で改造したNA-06編成についても異端な形態となっています。
NA-03編成以上にひと目で改造が終わっていないことが分かる2編成ですが、こちらも転用改造が終わりに近づいてきたことから時間の問題となりそうです。
白黒のシンプル塗装!NA-09編成
E257系2000番台としては初登場となったNA-09編成(元M-112編成)では、側面のペニンシュラブルーが未塗装という強烈な違和感があります。
E257系2000番台特有のペニンシュラブルーについては改造前に塗装試験もされていたものの、この編成では前面部にちょこっと塗られたのみとなっていました。
当時はプレスリリースなどもまだなかったため、これが完成形か?とも噂されていましたが、出場と前後する形で残工事の存在が組合資料より明らかになっています。
内装も数両のみが施工済と中途半端な状態ですが、この形態のまま車内案内表示器関係で伊豆急下田駅までの試運転で使用された経歴も持っており、この編成の動向は他編成に比べて注目されがちでした。
中央線で再活躍できそう?従来塗装のNA-06編成
もう1編成のNA-06編成(元M-108編成)は、唯一J-TREC(総合車両製作所)横浜事業所で改造工事が施工された編成です。こちらもペニンシュラブルーの塗装が特殊だからか、従来の武田菱塗装を維持した2000番台という特異な形態で目を惹きます。
基本的には尾久の疎開と返却を繰り返すばかりですが、6月23日にはE257系2000番台としては初めての川越車両センターへの入線・設備関係(車輪転削関連)の試験で走行しており、最近注目を集めています。
残り2編成の入場も近い?
現在、秋田総合車両センターでは10号車から14号車の付属編成となるNB-07→NC-32編成などの2500番台の改造が始まっており、長野総合車両センターでもM-115→NA-12編成の改造が始まったことで、0番台の転用改造対象は波動輸送で暫定的に使用されているM-102編成を残すのみとなっています。
夏休みの臨時列車での稼働は最大3編成となっており、団体運用が発生していなければM-102編成の改造もいつ始まってもおかしくない動静です。
どちらに入場するのか、いつ入場するのか。それまでどれくらい自走回送でその珍しい姿を見ることができるのか。E257系のファンにとってはヤキモキする日々が続きそうですね。
コメント
郡山車両総合センターで改造工事を実施していればもうちょっと余裕があったのになぜ郡山でやらなかったが疑問に残る。