【雪で大幅遅延】E257系2000番台NA-07編成が配給輸送で秋田出場

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2020年3月のダイヤ改正に向け、E257系の踊り子号への転用改造・機器更新工事が着々と進行しています。

7編成目となるNA-07編成が本日、秋田から日本海回りで輸送されましたが、またもやファンを賑わす面白い動きとなりました。

前回編成に続き輸送が大幅延期

長野・秋田の総合車両センターで改造が進められているE257系。

既に所属区へ輸送されている7編成のうち、総合車両製作所(J-TREC)に委託したNA-06編成を除き、現時点ではちょうど3編成ずつを受け持っています。

前回のNA-08編成では、配給輸送前の構内試運転にてブレーキ不緩解とみられるトラブルが発生、長距離の機関士確保する都合などから3ヶ月半もの遅れをもって11月に輸送が行われています。

今回のNA-07編成はこの時点で完成が近い状態になっており、構内試運転なども前後して行われていました。

後を追いかける形で12月9日に輸送準備がされ、機関車との連結・駅に据え付けまで行ったものの、突然再度入庫するという奇怪な動きがされています。

機関車との連結不具合があったようですが、背景はブレーキ関係の可能性が非常に高いです。

最近の電車のほとんどで使用されている電気指令式ブレーキは、電気機関車との直接的な互換はありません。

このため、ブレーキの読みかえ装置を介して暫定的に使える状態として輸送する必要があります。

NA-07編成については、機関車との連結作業まで行われた上で設定が取り消されていますので、この読み替え関係のトラブルと考えることが出来そうです。

これを踏まえて、本日の輸送に先立って、別の配給輸送で秋田総合車両センターに訪れていたEF81 136号機を使用して不具合箇所の確認・連結訓練が実施された模様です。

E257系とこれらの機関車の相性が悪いのか、はたまた偶然かは定かではありませんが、これを受けてか最近では各形式ともに輸送前の連結訓練が設定されている例も多いです。

度々のトラブルにファンからは困惑の声

当初の牽引予定機だった田端所属のEF81 139号機・構内で秋田所属の136号機と連結相手を変えつつ、最終的には先に輸送された2編成と同様に長岡所属の134号機が登板する格好になりました。

NA-08編成の不具合が発生した際は長岡所属141号機が登板予定でしたので、EF81形のファンとしてはまたか……という印象もありますね。

また、前回・今回と秋田からの輸送で目立つトラブルが続いたため、秋田総合車両センターは大丈夫なのか?と心配するファンの声も聞かれました。

同センターは昔から定期検査出場直後の電気機関車がよく壊れる……といった下馬評こそあるものの、そもそもE257系の定期検査を長年実施してきた長野とE257系の扱いを比べるのも酷でしょうか。

通勤型の転用・機器更新なども多く手掛けており、こちらでは目立つトラブルを聞きませんので、偶然だと思いたいところです。

これら一連の不具合とは関係ないものの、今回の輸送は秋田県から埼玉県まで、羽越本線・上越線・高崎線とほとんどの区間が1時間〜2時間以上の大幅遅延にて運行されました。

秋田県内の遅れが広がってしまった格好で、関東圏のファンの方は撮影チャンスを逃してしまった……という方も多そうです。

優先順位としては特急列車・普通列車より後回しになるほか、羽越本線内には単線区間が多く点在していますので、止むを得ない処置でしょうか。

半日がかりの長距離輸送ゆえに、早朝の秋田県の出発目撃を聞いてから午後まで楽しみにしていた方には残念なニュースとなりましたが、少なくとももう1編成は秋田からの配給輸送がされますので、次回に期待したいところですね。

一方で、寒空の各地で待たれたファンの方にとっては、今までほとんど積もらなかったために貴重な雪景色の1枚になったかと思います。

2000番台の転用改造もラストスパート!

最終的には13編成体制となる ことが明らかになっている一方で、2020年3月の時点では稼働数はそこまで多くありません。

定期運用として2運用が設定されているほか、春の臨時列車では土休日臨時が1運用(スーパービュー踊り子号の枠)設けられています。

現状使用出来る編成はNA-10,04,08の3編成でしたので、今回の出場分で予備車を含めて必要数が確保できた格好となります。

長野総合車両センターでは既にM-116編成→NA-13編成が改造を終えて回送するのみの状態で控えていますので、ダイヤ改正時点ではこの5編成が営業運転入りしそうです。

一方で、残工事があるNA-03,09,06編成については、それぞれ営業運転に使用できる状態ではないため、どこかのタイミングで再入場しなければなりません。

新たにM-106編成→NA-05編成が秋田にて、M-114編成→NA-12編成が長野にて改造が進められていることを考えると、もうしばらくそのまま放置or試運転で活用するつもりなのでしょうか。

完成している編成を新潟・幕張に疎開しておきつつ、未完成の編成で試運転を続けるという面白い動きが続くE257系2000番台。

ゴールデンウイークには、新宿さざなみ号で1編成、あずさ号で最大3編成の稼働が明らかにされていますので、長野の入場待ち車両を呼び戻さない限り、波動用編成が足りずにどこかに2000番台が紛れ込む可能性もありそうです。

そして、未だに目立った動きのない5両編成改造の2500番台の動向とともに、どの編成が選定されるのかも注目です。

営業運転開始後も面白い動きがありそうですので、今後も目が離せませんね。

関連記事:各編成出場の記録

動画資料集

YouTubeチャンネル【鉄道ファンの待合室資料館】にてこの列車についての動画を公開しています。

今回は張り切って山形の端っこと新潟県で撮影しています。

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