【元信越本線】北長野〜直江津間にEH200形が入線!しな鉄新車輸送?

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2020年2月18日、旧 信越本線のしなの鉄道北しなの線・越後トキめき鉄道妙高はねうまラインにてEH200形を使用した試運転が開始されました。

貨物列車の設定がないこの区間、黒姫駅以南ではイベント展示で走行した経歴こそありますが、黒姫〜妙高高原〜直江津間は初めての出来事となります。

JR貨物の機関車が入線した理由を考えます。

EH200形が北長野〜直江津駅間で試運転

信越本線は高崎駅から軽井沢・長野を経由して直江津まで至る路線でしたが、長野新幹線・北陸新幹線の開通で第三セクターへの移管が行われてきました。

長野駅〜直江津駅間の元 信越本線ルートですが、北陸新幹線の開業前から貨物列車の運行が無くなって久しい路線です。

二本木貨物が廃止された2007年3月以来でしょうか?

北長野駅までは中央東線・西線から多くの貨物列車が行き交っている一方で、長野から北陸方面への貨物列車は運行されていません

この区間ではJR東日本が長野総合車両センター入出場などのため、機関車牽引による配給輸送を多く行なってきたましたが、第三セクター移管後の現在は首都圏経由にて輸送しています。

同様に、総合車両製作所新津事業所で製造されている東急2020系などの私鉄車両についても、上越線経由で輸送されます。

このため、第三セクター移管後の甲種輸送でこの経路が使用された例はありません。

そして、2020年3月のダイヤ改正で同区間を使用する貨物列車が設定されるとすれば、大々的にニュースとなるはずです。

以上を差し引くと、通常の貨物列車でも、今までの車両輸送で実績がある形式でもない何らかの輸送をする狙いがあると考えることが出来ます

最近では、THE ROYAL EXPRESSで使用する伊豆急2100系改造車の輸送のため、伊東線でJR貨物の乗務員訓練を実施した例があります。

しなの鉄道の新型車両輸送が目的か

今後この区間を通る甲種鉄道車両輸送としては、しなの鉄道の新型車両=SR1系と考えてほぼ間違いないでしょう。

輸送経路として上越線・中央東線経由に比べてはるかに短いこと、今後も毎年製造・輸送が生じることを考えれば乗務員訓練をする手間を差し引いても妥当なところです。

特に輸送車両がしなの鉄道車両となれば、線路使用料を支払う先が荷主となる経路を選定することも至極当然です。

特にJR貨物関東支社としなの鉄道は仲が良いようで、JR貨物所有の機関車展示イベントをしなの鉄道のイベントに合わせて実施してきました。

3月納車予定であることのみが公言されており、時期的にもぴったりのSR1系ですが、具体的な輸送日程・経路は記事公開日時点では明らかにされていません

これ以外の車両輸送は思いあたるものがありませんが、最近の相鉄10000系のように他社から長野総合車両センターへ改造外注をするための甲種輸送……という可能性も少なからず捨てきれませんので、今後の情報に注目したいところです。

いずれにせよ、同区間の電気機関車自体の入線自体が久しぶりとなるほか、新形式の登場となりますので、来月と発表されている輸送は多くのファンの注目を集めそうです。

特にライナー用の色違い編成は初年度のみとなりますので、長野・新潟のファンの方は押さえておきたい輸送ですね。

貨物列車の迂回ルートとしての活用にも期待

JRの手から離れた旧 信越本線のしなの鉄道北しなの線・越後トキめき鉄道妙高はねうまライン。

第二種鉄道事業者として免許を維持しているJR貨物はもちろん、重量級の機関車列車が入線できるように保線レベルを維持してきた両社。

貨物列車の入線に備え、補助金を貰って保線レベルを維持していましたので、遂に今までの投資が役に立つ格好となりました。

おそらく甲種輸送が主目的とはなりますが、JR貨物の東日本大震災・集中豪雨で迂回貨物列車を実現(関連記事参照)した行動力を武器に、万が一に備えたバイパス路線としての活用に期待したいところです。

特に、越後トキめき鉄道は、同時設立のあいの風とやま鉄道・IRいしかわ鉄道と異なって苦しい経営(日本一の赤字額の鉄道事業者)となっています。

中央線・上越線という物流を支える路線のバックアップとしての活用は、同社にとってもメリットがあるはずです。

この甲種輸送も毎年少しずつ実施されますので、今後はこの経路が緊急時の選択肢の1つとして期待できそうですね。

EH200形に脚光

EH200形の登場以来、上越国境越え・中央東線での活躍が続けられているものの、高崎線貨物列車などの運用も多く、性能を持て余し気味の活躍が続いていました。

今回の入線が同区間で走行実績を多く有するEF64形ではなく、EH200形を使用しているのも、今後も“山男”としての活躍に期待されている機関車ゆえのことでしょうか

上記のしなの鉄道甲種輸送が目的であれば、8年度跨ぎの計画ですので、経年車であるEF64形ではないのも納得ですね。

今後の動向は推測の域を出ないものの、明るい話題となりますので楽しみです。

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