関空アクセス特急として、関西国際空港から大阪・京都地区へのアクセスで大活躍をしている関空特急はるか号。
281系の老朽化に伴い、2022年度以降の新型車両への更新が予定されていましたが、プレスリリース等がないものの、近畿車両工場内ではるか号塗装の新型車両の目撃情報が相次いでいます。
情報を纏めるとともに、大幅な前倒しとなった経緯を探ります。
★6月21日追記 正式にプレスリリースが発表され、形式名・営業運転開始時期・運用形態などの発表内容に予想との相違はありませんでした。加筆部分は斜字・背景色つきになっています。
新型車両の概要
工場内は写真撮影禁止となっていますが、既に削除された流出画像から外観についてはある程度の情報が出てきています。
外観
外観としては、エクステリアデザインは281系をベースとしつつ、287系などの最近の設計を取り入れた前面形状に、281系譲りのつぶらな瞳……といったデザインです。
281系から車体鋼体の基本設計は大きな変化こそありませんが、ドア周りや屋根上機器などに進化が見られます。
内装
一方で、インテリアデザインについては一切の情報が出てきていませんが、あくまで関空特急はるか号の既存車両置き換え用という目的を鑑みるに、コンセント設置や多言語案内など、最新の水準とした車両となるはずです。
★6月21日追記 プレスリリースでは、車内ディスプレイ・モバイルコンセント・大型荷物スペース・防犯カメラの設置が発表されています。
形式名と運用形態は?
気になるポイントとしては形式名が挙げられるでしょう。
システム的には最新鋭なのが287系ですので、その番台区分となるのか、それとも新形式となるのか。
他社を含めて、空港特急は新形式を起こすのが一般的(例外は北海道くらいでしょうか)ですし、大きな宣伝材料でもあります。
インバウンド対応設備を考えると、新形式の可能性が高そうですね。
しかし、280番台はすべて埋まっており、290番台だと試作車の番号です。
JR東が250,260番台を使っていますので、270番台……271系などが想像できるところでしょうか。
元来急行型用の50番台などを使うのはJR東日本が好きな一方、JR西日本では使ってきませんでした。
交直流車両を含めて、末尾80番台以外の特急車両の開発は実現すればJR西では初となります。
そして運用方法としては、後述の経緯から281系との混結が可能な車両として登場する可能性が高いでしょう。
参考:250以降の形式番号使用状況
253系:成田エクスプレス号→日光・きぬがわ号
251系:スーパービュー踊り子号
255系:房総特急
E257系:中央線特急・房総特急→踊り子号
E259系:2代目成田エクスプレス号
E261系:サフィール踊り子号
281系:既存はるか号
283系:オーシャンアロー→くろしお号
285系:サンライズ出雲・瀬戸号
287系:くろしお号・北近畿特急
R291系:鉄道総研試作車(車籍なし・先日搬出の動き)
★6月21日追記 プレスリリースで当サイト推測同様に271系と発表され、3両6編成が増結用に製造されることとなりました。
271系と281系を合わせるとちょうど9両9編成体制となるため、今後は全列車9両編成での運行を見越しているものと思われます。
計画前倒しの背景
今回の製造分は増結編成の増備による輸送力増強という見方が一般的ですが、これは基本編成の増加があった場合も運行本数増加と捉えることが出来ますので、いずれにせよ輸送力増強が目的と想像できるでしょう。
関空特急はるかは、登場以来利用客数の減少に悩んで阪和線の通勤特急として停車駅数を増やした列車が出てきたり、増結編成の稼働が減ったりという暗い話題もあった時期が長く続いていました。
しかしながら、近年の訪日外国人観光客の急増に伴って、利用客数はV字回復を遂げています。
この経緯を考えると、2025年(令和7年)の大阪万博前に新型車両を投入する計画だったところを、2020年(令和2年)の東京オリンピックの余波で利用者が増えることを想定した先行投入が行われることとなったと推測することが出来るでしょう。
日本国内では否定的な意見が多く目立つ東京オリンピック ・パラリンピックですが、少子高齢化が進んで高齢社会である今後の日本にとっては、観光立国にシフトしていくことが最もふさわしい姿です。
JR西日本としても、このチャンスで観光需要にしっかり応えていきたいという背景が垣間見れますね。
営業運転はいつから?
先述の経緯を考えると、当初計画の2022年度まで使用しないとは思えません。
しかし、既存の運用は既存車両で賄える数ですので、東京オリンピック・パラリンピックを目前に控えた次回のダイヤ改正での運用開始を想定しているものと思われます。
281系が更新工事・転用工事をするような動きがあれば変わってくるかもしれませんが、そういった話題も特にありません。
それにしては少し早い製造時期……という見方も出来ますが、新形式としての試運転だけではなく、混結をするための試運転、乗務員訓練など営業運転前に想定されるメニューが多いことが理由でしょう。
2020年(令和2年)春のダイヤ改正は、関東での東海道方面特急に並んだ話題として、関西でも前年度のおおさか東線に次ぐ大きな話題となりそうです。
★6月21日追記 プレスリリースで当サイト推測同様に20年春予定と発表されています。基本編成の製造はプレスで触れられていないため、中長期的な計画で発表されているのみとなりますが、これも271系と推測できるものの断定には至りません。
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