【北神線】北神急行電鉄→神戸市営地下鉄北神線に!6月1日の現地の様子

スポンサーリンク

6月1日、北神急行電鉄北神線が神戸市営地下鉄北神線になり、同線の「市営化」が実現。「市営化」により「日本一高い運賃」の値下げが実現しました。

今回は「市営化」初日の様子をお伝えします。

「市営化」により運賃が大幅値下げに

6月1日、北神急行電鉄北神線(新神戸~谷上)が神戸市営地下鉄北神線になりました。従来から北神急行電鉄と神戸市営地下鉄西神・山手線との間で相互直通運転が実施されてきましたが、高額な運賃がネックとなっていました。

北神急行電鉄時代、谷上~新神戸間の普通運賃は大人370円、谷上~三宮間の普通運賃は大人550円にもなり、「日本一高い運賃」として知られることに。そのため、谷上~三宮間の所要時間は自家用車の半分にあたる約10分にも関わらず、利用客数は低迷していました。

今回の「市営化」により、神戸市営地下鉄による一体運用が実現しました。これにより、谷上~新神戸間、谷上~三宮間の普通運賃は280円になりました。運賃値下げにより、利用客数の増加が望まれます。

値下げは大きなインパクト

神戸市民として今回の「市営化」に注目し続けたこともあり、用事の合間を利用して、「市営化」初日の6月1日に三宮駅から谷上駅まで乗車しました。神戸市営地下鉄三宮駅の運賃表を見ると、谷上駅の運賃が280円に。従来は550円だったので「随分下がったなあ」というのが率直な感想でした。一方、北神線のラインカラーは北神急行電鉄時代と同じ茶色のままでした。

三宮駅構内には「市営化」を知らせるポスターが貼られていました。「市営化」により、通勤定期料金、通学定期料金も値下げとなりました。

一方、「北神急行」表記の看板もありました。おそらく、すぐに書き換わることでしょう。看板に書かれているとおり、新神戸駅で山陽新幹線、谷上駅で神戸電鉄有馬・三田線に接続します。

こちらは谷上駅発の神戸市営地下鉄1000形です。1000形は神戸市営地下鉄開業時の1976年にデビューしました。現在、6000形のデビューに伴い廃車が進められています。新神戸駅で乗務員の交代がありましたが、北神線の運行は神戸電鉄に委託しています。

前面には「市営化」記念のヘッドマークが掲げられていました。ヘッドマークには神戸市営地下鉄のイメージキャラクター「ゆうちゃん」と北神急行電鉄のマスコットキャラクターであった「北神弓子」が描かれていました。「北神弓子」は「市営化」の後も北神線のPRキャラクターとして活動します。

新神戸駅から再び谷上駅を目指します。写真の6000形は2019年にデビューした新鋭で、2023年度までに西神・山手・北神線は6000形に統一される予定です。新神戸駅では大半の利用客が降りました。昼間時間帯、西神中央~新神戸駅間は7分~8分間隔ですが、新神戸駅~谷上駅間は15分間隔となります。

谷上駅で撮影した6000形です。ところで、北神線のラインカラーは茶色、西神・山手線のラインカラーは緑色にも関わらず、なぜ6000形の行先表示機は青色なのでしょうか。神戸市営地下鉄の発表によると、この青色は医療従事者への感謝を伝えるものということ。当分、6000形の行先表示機は青色が使われます。

谷上駅では神戸電鉄三田・有馬線と接続します。神戸電鉄側のホームにある電光掲示板では「神戸市営地下鉄」となっていました。

5番線・6番線ホームには「北神急行市営化記念」セレモニーのためにしつらえた6000形名谷行き臨時列車が止まっていました。行先表示機は「開業記念」となっていました。

北神急行電鉄7000系はどうなる?

鉄道ファンが気になるのは北神急行電鉄に所属していた7000系ではないでしょうか。7000系は北神急行電鉄が開業した1988年にデビューし、6両編成5本の陣容で活躍しています。2018年度までにVVVFインバーターの制御装置がGTO素子からフルSiC-MOSFET素子へと更新されています。

外装は北神線のラインカラーである茶色が使われ、一目で神戸市営地下鉄の車両と区分できるようになっています。内装は北神急行電鉄の親会社であった阪急電鉄の車内に準じています。

6月1日時点では7000系に特段の変化は見当たりませんでした。北神急行電鉄の社章もそのままの状態。前面にある「市営化」ヘッドマークを見ると、7000系が神戸市営地下鉄の車両になったことを実感させられます。

側面にある「Hokushinkyuko Railway」もそのままでしたが、車体自体は汚れが目立っていました。7000系は6000形の増備により、2023年度までに廃車になることが決定しています。廃車までこの姿で活躍を続けるのではないでしょうか。

今後、神戸市営地下鉄西神・山手・北神線では6000形の増備により、車両の置き換えやホームドアの設置が進められるものと思われます。「市営化」後も同線の動向からは目が離せません。

関連記事はこちら

コメント