【無ラッピング】伊豆急3000系が始動!元209系2100番台C609編成が試運転

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伊豆急行では2021年度にJR東日本から209系2100番台8両(+部品取り2両)を譲受し、3000系として2022年春にデビューする予定です。

このうち先に譲渡され、検査等の整備が行われていた元C609編成うち4両を使用した試運転が伊豆急行線内で開始されました。

伊豆急行に譲渡された209系

JR東日本では2021年3月のダイヤ改正で、千葉エリアにE131系0番台2両12編成の投入・千葉近郊の減車などの大規模な運転体系変更が実施されました。

これにより209系2000,2100番台の所要数が変更となり、6両編成6本が4両化・6本が編成単位で余剰となっています。

同年7月6日には、このうち幕張車両センター所属C609編成の6両が幕張から伊東までの甲種輸送(貨物列車としての輸送)が実施されており(過去記事)、未明には自走で伊豆高原車両区まで自走で運転されました(過去記事)。

7月25日終電後には、そのままの状態で伊豆急下田駅6番線に回送されており、1ヶ月近くの間は疎開状態となっていました(過去記事)。

その後は4,5号車を脱車・一部部品取りの上で伊豆高原車両区南側に移動されています。

11月23日には「秋までに2編成」と報道されていたもう1編成となるC601編成が甲種輸送され、この際には幕張で2両が編成から外されたため、伊豆急行では4両編成2本が運用されることが確実なものとなりました(過去記事)。

12月11日には同社60周年を記念して、伊豆高原車両区で菜の花カラーの帯を剥がした状態での撮影会が実施され、形式名が「3000系」となること・4両2編成の8両で運行されることが明らかにされました(過去記事)。

12月16日には2100系“リゾート21”の夜間停泊実施を中心とした運用変更が行われた(過去記事)ほか、伊豆急下田駅6番線にTA-3編成が疎開されるなど、伊豆高原車両区内が圧迫されていることがうかがえる状態です。

これまでは深夜の動き・車庫内の動きに留まっていましたが、2022年1月28日より伊豆急行線内での試運転が開始されました。

試運転の様子

今回試運転に使用されたのは、伊豆急行3000系の元C609編成うち4両です。

伊豆急行での車号・編成表記は依然記載がありませんが、先日車体の外板が美しく清掃されている姿が目撃されていたこと・元C601編成が整備中であること・スカート(排障器)の塗装の痛み方から先に譲受した元C609編成の方であることが読み取れます。

試運転の行程は伊豆高原〜伊豆急下田〜南伊東〜伊豆急下田〜伊豆高原となっており、JR東日本管轄の伊東駅や伊東線には乗り入れない経路となっています。

今回の試運転の見どころは、やはりラッピングを施す前の状態で本線上を走行したことが挙げられます。同社で運行される8000系のような“無ラッピング”での本線走行が実現したことは意外に感じた方も多いのではないでしょうか。

3月下旬に別途イベントを実施することが発表されており、デビューまでの試運転は装飾なしのままとしているものと考えられます。

また、元C609編成は譲受時に伊東→伊豆高原・疎開で伊豆高原〜伊豆急下田間を自走していましたが、4両編成となってからは初の自走・日中の走行も初となりました。4両で譲受したC601編成は8000系牽引とされたため、2M2Tの電動車比率で勾配の大きい伊豆急行線を走行すること自体が今回が初となります。

現時点では内装にはほとんど手が加えられておらず、JR東日本時代の路線図(広域ネットワーク)やモケットなどもそのままとなっています。この路線図を残置していることから、伊東線への乗り入れも想定されているように思えますが、断定するような設備は見当たりませんでした。

なお同社では先日、2022年3月12日のダイヤ改正を発表していますが、時刻表上からはリゾート21や3000系の運用のヒントとなる記述はありませんでした。

JR線への入線有無・車体装飾・運用などは依然ベールに包まれており、今後の動向が注目されます。

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