【京成】3100形3151-編成が甲種輸送・ダイヤ改正に向けて準備か

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2019年度に2編成の製造が発表されている、新型の3100形。

初年度は成田スカイアクセス向けの50番台・通称3150形が製造されており、先に3152編成が登場しています。

昨日から本日にかけて、残された3151編成が甲種輸送にて輸送されていますので、細かな疑問点の考察をしていきます。

3152編成が先に登場した理由は?

新形式の詳細は別記事で解説をしていますのでそちらを合わせてお読みください。

そもそも、鉄道会社にとってトップナンバー=最初に落成する編成となることが多いものの、例外となる例はいくつか存在します。

トップナンバーが製造第一号とならなかった例はJR東日本・E233系0番台や東武鉄道・8000系辺りが有名でしょうか。

このからくりは、製造計画を立てた時点で各製造メーカーに発注する際に既に車号を付番していることがあるかと考えられています。

納車時点でどこの会社の車両も車番を付けて登場していますので、発注時点で決めているのは至極当然ですね。

今回の京成電鉄の例についても、日本車輌製造に発注した車両が3151-1〜8・総合車両製作所に発注した編成が3152-1〜8となりました。

今回については、公式発表こそなかったものの、日本車輌製造開発のブロック工法を採用したと見られる外観となっていることから、第1号編成は京成3000形同様に日本車輌製造に発注したという流れも非常に自然です。

そして、日本車輌製造製の編成も金沢八景の総合車両所横浜工場にて標準軌台車への交換をしますので、総合車両製作所にも発注するのも納得の流れですね。

鉄道車両の発注から落成までは一般的に2年近くの歳月を要する大きなプロジェクトです。

発注途中で計画が変更されて変な形態となった例として、東武50070型51075Fや、東急5000系東横線向け(どちらも別記事で詳しく紹介しています)なども存在していますね。

未だに試運転が進まない3100形

今回の3100形では、先に登場した3152-編成が7月末・今回の3151-編成が9月末の納車となっており、10月26日のダイヤ改正で運転開始と考えるとちょっと厳しいスケジュールにも思えます。

現在、やっと先週から自社線内での日中試運転が始まったものの、未だに乗り入れ先での試運転が始まっておらず、都営5500形のように乗り入れ先での誘導障害が発生する可能性を考えると随分と忙しいスケジュールです。

製造順序と納車時期を考えると、もしかしたら3151-編成は何らかの理由により登場時期を変更された可能性が考えられます。

日本車輌製造としては、新幹線の台車問題のほか、名鉄・京成と単年度に2形式の新形式登場・そして現在は来年度からの納車が始まる新形式N700S系という大型プロジェクトも控えています。

以上を総合すると、もしかしたら3151-編成についても夏には納車をして、成田空港の運用時間拡大に合わせたダイヤ改正に間に合わせる算段だったのかもしれません。

もしくは、成田空港の運用時間拡大の最終判断が出た2019年1月ごろからこれらの動きを急ぐよう計画変更となって、先に落成出来たのが総合車両製作所だったという可能性も考えられますね。

詳細については今後も公式発表されることはないかと思いますので、推測の域を出ることはなさそうです。

いつもとちょっと異なる時間に輸送された理由は?

今回の甲種輸送は、日本車輌からの出場車両が運ばれるのによく使われる時刻とは1〜2時間程度遅い時刻にて運転されました。

この経緯は同時刻につくばエクスプレスの甲種輸送が運転されているための措置と考えられます。

前者は日立製作所から、後者は日本車輌製造からロールアウトしましたので、静岡県・神奈川県内で重複してしまいます。

随分昔には併結して甲種輸送をした事例もあるようですが、片方の時刻変更で同日輸送する方法が数年に一度行われていますね。

つくばエクスプレスとしては事故廃車が発生していて新車の営業運転を急ぎたいところでしょうし、京成としてもダイヤ改正まで1ヶ月に迫るなか、未だに直通先への試運転は行われていません。

両社ともに早めに欲しい背景も容易に想像がつくほか、そもそも各鉄道会社にとっては年度末に向けた新型車両の登場が続く秋〜冬のシーズン。

京成電鉄の甲種輸送は以前は商業誌掲載もありましたが、今回はありませんでした。

先述の製造順序を含めて、スケジュールの変更等があった可能性がやっぱり色濃くなってくるのではないかと思います。

2019年度もE261系や近鉄新型特急と大手のハイグレードな新形式が続くほか、日比谷線・スカイツリーラインの車両置き換えも最終段階で新形式70090型の登場が控えています。

これからも新形式の話題は積極的にレポートしていければと思います。

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コメント

  1. kyonmili より:

    おはようございます。
    3100形の今年度新製分が漸く出揃って、来月のダイヤ改正に間に合わせましたね。
    同系のようにトップナンバーより番号の高い編成が先に落成することはよくあることです
    が、仰る通りで私も同感です。
    甲種輸送について一言、掲載されなかった理由について次のことが考えられます。
    (1)メーカー(この場合日車)の都合で見合わせた
    (2)ユーザー(この場合京成)の都合で見合わせた
    (3)日車から千葉まで相当の距離がある上、商業誌も誌面が限られているため難しい
    (4)輸送ルートはあくまでJRの軌道なので、民鉄その他は二の次になってしまう
    (5)その他
    おそらく(2)が有力かと思います。この現象はメトロ丸の内線2000系でも見られます。
    ただ輸送ルートに住んでいる方でも、鉄道に興味を持っていらっしゃる方はゼロではあり
    ません。そうした方々に輸送シーンをキャッチされる(ブログ掲載を含めて)ことがある
    ので、これらの理由が全く無意味になってしまうことも、また事実です。

  2. しつ より:

    (3)の可能性はまず無いとみて良いかな。つい最近行われたh100甲種輸送ではこれよりも長い距離ですし、そもそも掲載基準に入れる理由が見当たらないので。
    ダイヤ改正のプレスで3100形運行開始について言及されていないこと、試運転がまだ不十分な上に改正で一般車の運用が増える訳でも無いので、デビューはもう少し延びそうな気がします。