【2+4両】京成新型3200形6両が日本車輌製造を出場・豊川から甲種輸送

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京成電鉄が2024年5月20日に外観デザインや仕様を公表した、2両単位でフレキシブルな編成構成が可能となっている新形式の3200形。

2024年度投入分となる3201〜3206の6両が7月14日、日本車両製造豊川製作所を出場して甲種輸送にて都心方面へ輸送されています。

老朽車後継の真打ち

『2025年冬に「3200形」を導入します』(京成電鉄PDF)

京成電鉄は2022年7月に公表した「長期経営計画・中期経営計画」以降、両数が可変な新形式を開発中であることを示しており、2024年5月20日には2024年度の設備投資計画と同時に3200形のより詳細な仕様が明かされていました(過去記事)。

7月14日には日本車両製造豊川製作所から2024年度投入分の3200形6両が出場し、越谷貨物ターミナルまで甲種輸送が実施されています。

「2025年冬」という2025年1,2月なのか12月なのか不明瞭な記載でしたが、京成電鉄の過去の車両導入と同様に夏ごろ〜秋ごろに落成して試験をしたのち2025年1月または2月に営業運転開始となりそうです。

京成電鉄を巡っては、主な置き換え対象である3500形以外にも3400形と3600形が僅かに残存している状態です。

特に今回落成した6両は3600形でファイヤーオレンジ帯リバイバルがされ、予備車的な立ち回りの3688編成が真っ先に代替されることが予想される状態で、今後が注目されます。

出場した3200形を見る

今回落成した車両は、京成3200形3201〜3206号の6両です。

甲種輸送では3203+3202-3201>+3206-3205>+<3204(>は運転台向き・+は電気連結器・-は棒連結器)といった組成となっており、試運転・営業運転では上野側から<3204-3203+3202-3201>+3206-3205>といった6両運用、<3204-3203+3202-3201>といった4両運用が想像される内容です。

主な代替対象となる3500形と同様に、3204編成4両と3208編成のうち成田方2両といった付番となっています。

プレスリリース時点で概ね明らかとなっていたように、3000形以降の4桁ハイフン号車番号の5桁の車両番号ではなく、3500形のような4桁数字4の倍数で1編成とする付番となっている点が特徴的です。

車両番号から編成組成といった赤電〜3500形世代の京成電車を踏襲し、原点回帰した正統後継車両といった印象で京成電鉄のファンからの人気は高そうです。

3100形を貫通扉スタイルに変えた弟分の車両なだけあって、イメージ画像に限りなく近い雰囲気となっています。

3100形と比較すると平面的な前面形状ですが、それをデザインで上手く落とし込んでいます。

京成3100形や、来年度以降見られるであろう現:新京成80000形の京成標準塗装との並びが早く見てたいところです。

来年度以降に増備が進まないと見られないはずの先頭車同士の連結も甲種輸送時点で実現している点も嬉しいポイントです。

京成3500形の8両編成では、2010年代に4+4両の組成から2+4+2両の組成に改める動きがありました。転落防止対策と言われています。

最新鋭の3200形では他社のような転落防止アナウンスなどで解消とされるのでしょうか。

プレスリリース画像でも確認できましたが、側面の安全確認カメラ設置の準備工事が見られます。金町線などの4両ワンマン運転も担う3200形の本領はこちらの搭載後となりそうです。

3203号には日本車輌からの初出場記念掲示も見られました。

3200形の側面帯をあしらっておりシンプルながら素敵な掲示です。

特殊貨物検査票から、今回の甲種輸送では越谷貨物ターミナルが目的地とされていることが読み取れます。

越谷貨物ターミナルまで鉄路・以降は陸送(トレーラーにて道路上を輸送)とされる体系は、新京成電鉄向け新製車と同様の動きです。

京成電鉄の新型車両では、総合車両製作所横浜事業所にて台車を交換し、新形式であれば京成3600形による牽引・従来形式の増備であれば自走で搬入する体系が主流となっていました。

京成グループの陸路での車両搬入では、周辺道路環境が比較的良好な印旛車両基地が選ばれることが多いですが、宗吾車両基地に搬入した事例もあります。

陸送先がどこになるのかも沿線ファンにとっての楽しみとなりそうです。

京成電鉄の車両番号は伝統的に成田空港側1号車が小さい数、上野側を大きい数として上野側先頭車が編成番号とされており、京成3200形についても同様に3201号が成田空港側・3204号が上野側先頭車となるものとみられます。

また、2両単位で運用する車両も4両編成組成時は続番号ペアが基本形ですので、成田空港側から3205-3206+3204編成といった組成が想像されます。

甲種輸送の組成においても京成流の定義則って運用する場合、トップナンバーが当面は中間封じ込めとなることを示唆するようなものとなっています。

近年は甲種輸送時に自社のマスコットキャラクターを飾るのが事業者間でブームとなっています。

3204号には京成パンダが大きくプリントされ掲出されていました。

飯田線を走る甲種輸送。JRと名鉄の共用区間を走るという特徴も日本車輌製造からの甲種輸送ならではの光景です。

・3201

・3202

・3203

・3204

・3205

・3206

車両番号順に並び替えて眺めてみると、床下機器やパンタグラフの位置などは奇数・偶数で綺麗に揃えられており、2両単位で増解結する電車ならではの設計美を感じます。

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