JR北海道では、2020年度にキハH100形のほか、キハ261系5000番台多目的車両を5両2編成導入することとなっていました。
このうち、「はまなす」色の編成が川崎重工業にて落成、甲種輸送にて北海道へ輸送されています。
ジョイフルトレイン代替だけじゃない?「多目的」の特徴
キハ261系5000番台は、「北斗」「十勝」などで活躍している同系1000番台をベースに、インテリア・エクステリアを変更して製造されています。
今回は北海道を代表する花のひとつである「はまなす」編成が製造されていますが、今後続いて「ラベンダー」編成が登場する計画となっています。
こういった特殊用途の車両は国鉄時代より「ジョイフルトレイン」と呼ばれ、観光地の臨時列車・団体臨時列車などで活躍する事例が一般的でした。
ジョイフルトレインなどの観光列車は、全国的に見てもフラッグシップの豪華列車を除いて既存車両の改造で登場されることがほとんど。JR北海道の苦しいお財布事情からこういった新造車両を開発することが意外と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
このキハ261系5000番台はこれらの用途はもちろん、繁忙期の臨時列車のほか、特急「宗谷」などの定期特急の運用も担うとされています。
従来のJR北海道では、キハ183系5100番台「クリスタルエクスプレス」・キハ183系5200番台「ノースレインボーエクスプレス」が観光・繁忙期の臨時列車として運用されていたものの、最近では車両不足から突発的な代走車両として使用される機会も発生していました。
先立つ格好で、2019年9月に「クリスタルエクスプレス」が引退済となっていました。
今回登場した2編成は、これらの臨時列車・定期列車の垣根を越えた、まさに「多目的」な車両として製造された車両となります。
外観はグリーン車そっくりだけど……
今回落成した5両は、キハ261-5101+キハ260-5101+キハ260-5301+キハ260-5201+キハ261-5201の5両編成となります。
特に外観上の注目点としては、1号車のキハ261-5101でしょうか。
公式発表にてフリースペース・2名用個室として使用できる多目的室の設置が明らかにされていますが、車体構体・窓割りなどはキロ261-1100と同一のものです。
また、それ以外の号車についても、キハ260-1100+キハ260-1300+キハ260-1200+キハ261-1200と1000番台の基本的な編成構成を踏襲しています。
一般車との相互代走などを柔軟に行うこと・設計と製造のコストなどが背景かと推測できますが、在来車との混用・更には混結自体も想定しているのかもしれません。
2020年秋の運転開始予定
今回姿を見せた「はまなす」編成は2020年10月ごろより、もう1編成となる「ラベンダー」編成を2021年4月ごろより運行予定としています。
2年連続で渡道が発表されている「THE ROYAL EXPRESS」ともども、今年のJR北海道を彩る存在です。
特に定期列車では、従来編成よりちょっと豪華な「乗り得」車両としてファン・利用者の人気を集めそうです。具体的な列車名が挙げられている「宗谷」以外の特急列車での活躍・今後の具体的な運用体系など、今後の情報解禁が楽しみですね。
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今回のお写真は、フォロワーのプラレール東日本さま(@nagaokaLV314)より許可をいただいて掲載しています。
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