【幕張のE257】波動用編成しおさい号に!?房総用編成の今・2019夏

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房総方面特急の削減により余剰車が大量発生しているE257系500番台。

8月に入って通常仕様のNB-07編成が特急富士回遊号に充当される一方で、波動用仕様のNB-10編成が臨時しおさい号に充当されるという意外な動きが出てきました。

幕張のE257系の今に迫ります。

余剰車大量発生の経緯

一部こそ255系が投入されていたものの、183系が大活躍していた房総方面の特急列車。

朝夕の通勤需要が根強い一方で、東京湾アクアライン開通などで輸送体系の変化に答えるべく製造されたのが幕張車両センターのE257系です。

グリーン車なし=モノクラスで製造され、閑散期・日中は5両、繁忙期・朝夕は10両という柔軟な運転体系が出来る車両構成で大きく話題になりました。

しかしながら、想定以上の利用者減が続き、特にアクアラインが直結した木更津方面=内房線系統「さざなみ号」は安くて本数も多い高速バスの影響を深刻なほど受けました。

その結果、大規模な運転本数削減が行われ、車齢の若さも虚しく大量の余剰車が発生しています。

2018年から豊田車両センター配置の189系波動用車3編成を置き換えるために豊田車両センターに3編成が常駐する動きがあったほか、細々と185系波動用車の運用を貰って活躍を続けていました。

2019年に入って豊田車両センター常駐編成のカラーリングが小変更されて話題になった一方で、0番台の新宿さざなみ号充当に隠れて目立った動きがありませんでした。

相変わらず運用数に余裕があるのかと思いきや、8月に入ってせっかく仕様分けをした豊田常駐運用へ通常仕様車が充当、一方で本業の房総特急に波動用仕様車が充当されるなど、苦しい車両繰りがされています。

19編成がしっかり稼働中!?

一時期NB-09編成が休車となって疎開留置されていましたが、夏休みを前に運用復帰しています。

GW・お盆のピークではE257系0番台による新宿さざなみ1号・4号充当が行われて大きく話題となっている一方で、ホームライナー千葉号廃止で更なる運用数減少とみられている500番台。

しかしながら、2019年ダイヤ改正ではホームライナー千葉号の運転のみが削られた格好ですので、19編成配置12編成使用・予備1運用という体制に変化はないようです(しおさい4号→わかしお16号増結への変運用が対応可能になりました)。

このため、7編成の余裕はそのままですが、土休日は元々1編成が余る前提となっている運用構成ですので、新宿さざなみ号を0番台で運転すれば2編成が浮いている計算となります。

これだけだとかなり500番台に余裕がありそうですが、お盆のピーク時の運用本数は平日ダイヤ・休日ダイヤともに結構な本数が増えています。

平日・土休日ともに500番台3編成が臨時列車として運行されているため、平日14編成使用・土休日12編成使用となります(さざなみ2号〜の定期列車増結は変運用で対応)。

予備1編成を確保しているほか、豊田に3編成貸しているものの8月は毎日運行の特急富士回遊や毎週末運行のホリデー快速、更に団臨運用などを加味すると意外と多くの編成が稼働しています。

引き金は富士回遊号の増発か

以上の計算をしてみても、普段に比べればかなり動いてはいるものの、本来なら十分回る設定数です。

となると、特急富士回遊号の8月・9月の臨時便毎日運転は後発的に決まったものですので、ここで車両運用計画に狂いが出てきたものと予想できます。

通常仕様のNB-07編成の特急富士回遊号充当・豊田仕様のNB-10編成の臨時しおさい号充当はこれが理由で発生したものと推測できます

臨時列車の運転計画は半年前から行われるのが通例ですので、春休みの時点で固まりつつあった夏臨の運転計画を変えないといけないくらい、新設の富士回遊号利用者が居たということでしょう(多くの中央線ファンの方が需要予測できていましたね……)。

予備運用以外の検査を考えると、車両繰りが複雑化するのも納得がいきます。

そして、8月・9月毎日運行となった富士回遊号の臨時列車が秋臨時以降にどれくらい引き継がれるかはまだ分かりませんが、波動用編成にとって修学旅行などの仕事も多い秋に毎日運行となると結構な負担です。

波動用編成の毎日運行を解消をするには、現在の臨時富士回遊93,90号と同等のあずさ13号・かいじ114号へ富士回遊号を連結をするのが妥当な流れですが、新車E353系を発注するには1年以上の歳月を要します。※

富士回遊号は大幅な増強が必要な利用者数なのは利用された方ならご存知かと思いますが、今からE353系を発注したとして2021年3月ダイヤ改正に間に合うかどうかといった状況です。

一方で、このダイヤ改正は踊り子号185系完全淘汰となりますので、E257系にとっては白紙改正となるでしょう。

修善寺踊り子・特急おだわら号増結車としての転用の可能性が高まるなか、房総のE257系を巡る車両転配がどういったものとなるのか、ますます気になるところですね。

※記事公開後に時刻表と車両運用をにらめっこしてみたところ、増備なしでもギリギリ回せそうな雰囲気です。当サイトのTwitterで考察していますので、ご意見ご感想も是非どうぞ。

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元ツイート紹介

今回の画像は、こうすけ様(@kousuke_utibou)からお借りしました。

画像元のツイートを記事最後ですが紹介させていただきます。

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