
JR西日本では、225系100番台の投入により221系を捻出。玉突きで奈良エリアの201系の淘汰を進める計画です。
2020年度までは8両編成と4両編成の投入を進めてきましたが、2021年度は6両編成の製造が中心となりそうです。
225系投入と221系転用
JR西日本では225系100番台の投入により、JR神戸線・JR京都線で活躍する221系を順次奈良エリアへ転用、これにより老朽化と車両保守の課題がある201系の置き換えを進める方向で車両の動きが活発化しています。
225系100番台(3次車)は144両が投入予定とされており、網干総合車両所の221系136両の転用と、それに加えて223系8両を京都支所に転属させることで捻出した221系8両が奈良支所に集結するものとみられます。
2020年度には8両・4両編成の221系が網干での活躍を終え、6両編成への組み替えを実施して“再出発”の時を待っている状態です。
一方で、依然として221系6両14編成は、221系性能固定とされている223系とともに活躍している状態です。
これらの代替が進められることが確実な状態でしたが、6両編成の直接投入とされるのか、運用整理や組み替えなどを交えた動きとされるのかが注目されていました。
出場したL1編成を見る

今回出場した車両は、225系100番台・網干総合車両所本所所属のL1編成6両です。
クモハ225-115+モハ224-136+モハ224-137+モハ225-122+モハ224-138+クモハ224-115となっており、2020年度の最終増備となった4両のU10編成の続番となっています。
前面形状や搭載機器の変更が行われた100番台としては初めての6両編成となりました。編成構成は過去の0番台・現在の6000番台や5100番台と同一です。
100番台6両編成が初となりましたが、4両・8両編成で実施されている機器二重化によるパンタグラフ増設も引き続き実施されています。設置箇所は4両編成の各番台や同じく6両編成の5100番台と同様に、中間のモハ225形とされています。
225系の6両編成は0番台でも投入されましたが、投入からすぐの2012年3月改正で宮原に転属。ML編成となり網干では一旦消滅した区分となっていました。
今回登場した6両編成についてもLの記号が再び採用されており、およそ9年半ぶりに225系L編成が“復活”した格好となる点が興味深いポイントです。過去に在籍していた編成番号を空けることはなく、1番から振り直されています。
また、221系の淘汰にあわせてJR京都線・JR神戸線ではマイナーな存在である6両編成の削減に向かうのではないかという推測をするファンの声も聞かれましたが、今回の動きを見る限りは編成構成・運転体系は概ね維持する方向と見られます。
当面は4両・6両・8両と併結による10両・12両、そして4扉車両の7両が引き続き混在することとなりそうです。

今後の増備は全て6両?
今回の投入により、発表されている分のうち残りの投入両数は78両となりました。投入数は発表されているものの、編成構成の内訳は明らかにされていません。
ただし、置き換え対象の221系6両編成は14編成84両で、今回出場したL1編成を含めると単純に6両のL編成が14編成配置されることが最も自然な流れです。
同じ編成構成の車両投入であれば車両代替前後の運用面の制約がないことから、225系の投入ペースで順次221系の代替が進行し、JR神戸線・JR京都線の221系はゆっくりと数を減らすこととなりそうです。
一方で、置き換え先の奈良エリアは3扉・4扉の運用制約があるため、現時点では疎開の動きに留まっています。種別幕が古いもののままとなっているなど、すぐには営業運転入りはしないものとみられます。
一定数揃ってから・ダイヤ改正など、まとめて置き換えが行われるものとみられます。
201系の廃車の動きはこれまでほとんどありませんが、2021年3月改正の105系・413系・415系のように、置き換えがまとまって行われた後に一気に数を減らすこととなりそうです。
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