【東急】目黒線・新横浜線向け新形式 3020系が営業運転開始!

スポンサーリンク

東急グループでは、相模鉄道都心乗り入れに合わせ、日吉駅から新横浜駅までの新路線“東急新横浜線”の建設工事が進んでいます。

2022年度の開業に向けて目黒線方面向けに先行投入された3020系の試運転・乗務員訓練が完了し、11月22日より営業運転を開始しています。

4年近く前の先行投入

相鉄・東急の相互直通運転開始は2022年度下半期の計画で準備が進められていますが、東急3020系の甲種輸送は2019年4月から行われていました。

3020系は、東急電鉄の5000系列に代わる次世代の通勤型電車として東急田園都市線向けに製造された2020系・大井町線用に製造された6020系に続く3形式目となります。

外装・内装ともに先に製造された2020系・6020系に酷似したものとなっていますが、田園都市線系統では頻繁に見ることが出来るこれらの新型車両が東横線・目黒線系統に投入されるのは初めてのこととなります。

試運転・乗務員訓練には半年近く要しており、乗り入れ先の都営三田線・東京メトロ南北線・埼玉高速線の走行距離が長いことを差し引いても入念に行われた印象です。

4年近く前に東急電鉄に入籍・3年半前に営業運転開始というスケジュールは、先行投入にしても随分と早めのスケジュールに感じます。

その理由については公式発表されていないものの、目黒線で活用している既存車両の改造工事のためであると断言できそうです。

今回の営業運転開始に先立ち、既に2編成の3000系が総合車両製作所横浜工場に搬入されており、何らかの直通対応改造・増結対応の改造工事が施工されている模様です。

3020系3編成が前倒しで運用開始することで、既存車3編成が同時に改造で運用離脱できる計算となります。

直通が近づいてきた際に自社新設や相鉄貸し出しでの試運転を行うことも考えると、直通前の数ヶ月間は増結作業・試運転で予備車確保は必須ですね。

改造対象編成が23編成と多いうえ、以前の田園都市線・東横線の直通対応工事に比べるとメニューが多いことも推測ができますので、今後は急ピッチで改造が進められていくのではないでしょうか。

8両編成で製造された理由は?

既存の23編成について、東急電鉄では2022年上半期から順次増結をすると発表しています。

3020系については既に8両編成で製造されており、編成から外されている付随中間車2両については編成から抜き取られています。

3年弱使用しない車両を前倒しで製造した背景は明らかにされていませんが、落成・甲種輸送から営業運転開始までの半年の間に乗り入れ先各路線へ8両編成での入線確認を行っていることから、将来的な8両編成への増結時を想定した試運転を実施出来るようにした背景が考えられます。

沿線ユーザー・ファンのデビューへの期待をよそに半年間も試運転が続けられたのも、この8両編成での試運転期間があったことが一因でしょうか。

以前の東横線へ5050系投入の際には、1年間だけ余剰車両を電装解除して暫定的に使うという苦しい台所事情で注目された東急電鉄の過去を考えると、かなり余裕を持った投入であることは間違いありませんね。

東急電鉄の面白さの1つである車両組み換えの動きは既存車両の組み替えまでのお楽しみでしょうか。

東急電鉄の最近の形式は、MT比(電動車と付随車の比率)が1:1になるように開発がされていますが、この3020系では6両化のために付随車2両が抜き取られており、数年間だけではあるものの4M2T構成となります。

今回の3020系の営業運転開始では、11月22日は朝の都営三田線直通の1往復のみ、土休日ダイヤとなった23日は運用なしと消極的なスタートです。

2019年秋デビューという発表があってから今か今かと待っていたファンも多いなか、日付の告知もない上にラッシュ時のみの運用と、少し寂しいデビューとなりました。

新型車両を予備車扱いしているという見方も出来ますが、新型車両が少しずつ運用入りすること自体は他形式・他社でも一般的な処置ですので、今後の運用拡大に期待したいですね。

関連記事はこちら

画像元ツイート紹介

今回の画像は、こまちゃん様(@toei6300)より許可を得て掲載しています。

末筆ながら、元のツイートを紹介致します。

コメント

  1. tetugunn より:

    一方で同日デビューの南海高野線8300系、形式自体は既存車だからなのか、初日から快速急行に入るなど普通に使われたらしいですね(笑)