開業以来、期待以上の利用者数により増発が続けられているつくばエクスプレス。
本日未明に越谷貨物ターミナルに最後のTX-85(3185)編成が甲種輸送にて到着し、今後守谷までの陸送が開始されます。
新ダイヤも発表され、かなり思い切った内容で注目されています。
朝ラッシュ時最大25本体制!設備の限界?
今回のダイヤ改正の目玉として、7:29〜8:29に北千住駅到着となる列車が3本増加、ピーク時の列車が22本から25本となります。
公式発表をよく読むと、7:29着と8:29着を両方カウントしていますので、実質的には24本体制でしょうか。
区間快速ー各停×3ー区間快速ー各停×2……といった都心側で2分30秒間隔(八潮発各停は3連続の3本目)となっており、1面2線となっている秋葉原駅で捌ける本数の限界値でしょうか。
事前にアナウンスされていたように、朝ラッシュ時間帯は区間快速と各停のみの運行となり、通勤快速の運転がありません。
これについては上り列車はもちろん、同時間帯の下り列車も区間快速と各停のみの体制となります。
つくば学園都市へのアクセスという路線建設経緯を考えると、かなり思い切ったダイヤと言えそうです。
優等列車をばっさり切り捨てることで混雑平準化という手法は、同じく混雑が激しい東急田園都市線が有名です。
こちらも設備上これ以上の増発が難しいという点で共通ですが、開業して15年でここまで利用者を得たことは最近の新路線でも特筆されますね。
朝ラッシュは苦しい体制ですが、このほかにも夕ラッシュ時間帯は秋葉原駅基準の18時台30分サイクルを19時台・20時半ごろにも適用しています(本数+1・快速の通勤快速化)。
実質的な増備数は4編成……?
今回、TX-3000系が5編成増備されていますが、純粋に5本の増発とはなっていません。
ラッシュ時間帯の増発数は3編成相当でしょうか。
考えられる要素としては、TX-71F (2171F)が車両基地内での脱線事故により運用を離脱、損傷の激しかった2両の廃車解体が考えられます。
残された4両の処遇は不明ですが、車齢の若さを考えれば代替新造をする可能性が高そうです(TX-2000系の中でも車齢の若い増発用の増備車です)。
代替新造が済むまでは引き続き1編成が使用できない状態となっているほか、2019年6月には複数編成で緊急の点検を行うことで一時車両不足に陥り、朝ラッシュの一部列車運休が実施されました。
このほか、開業時から使用している編成に車体修繕工事が施すなど、中長期の運用離脱を強いられる状態です。
以上を鑑みると、1編成は当面事故代替分(代替新造が出来たら増発?)・1編成は予備車確保……といった計算となりそうです。
秋葉原駅の1面2線という設備上の限界もありますので、事故代替車が登場してもそのままのダイヤとなる可能性もありそうですね。
現状としては2030年代前半の8両化という抜本的な対策が行われるまでは混雑が続きそうです。
つくばエクスプレスの利用者増加は年々激化していますが、利用者にはもうしばらくの辛抱が続きそうです。
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