【踊り子号世代交代】2020年冬臨時でE257系運用拡大・185系離脱開始?

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踊り子号として活躍を続ける185系も39年目となり、2021年春には特急運用からの撤退となります。

引退までの動きが気になる最中、昨年の251系同様に、185系についても少しずつ運用を絞る動きがありそうです。2020年冬の運用変化のポイントを抑えつつ、引退までのシナリオを考えます。

2020年ダイヤ改正で185系は運用数を維持

踊り子号の世代交代では、2020年3月14日ダイヤ改正にて251系の平日3運用・土休日4運用のうち、平日2運用・土休日3運用分をE257系2000番台に代替・全日1運用をE261系”サフィール踊り子”へ代替しています(サフィール臨時便はE259系マリンエクスプレス踊り子号の代替)。

E257系2000番台をライナー運用に充てないためか、新宿9:25発は251系から185系へ、東京10:00発は185系からE257系2000番台へ入れ替えられていますが、185系の運用数は10両A編成・5両C編成・7両OM編成ともに維持されています。

修善寺編成の改造がダイヤ改正時点で行われていなかったものの、運用が独立している繁忙期の臨時列車などにE257系2000番台が投入されるかが注目されていました。

しかしながら、増解結を含めない運用も185系がかつて使用されていた臨時便はそのままとされており、唯一の例外として、車庫から新たに仕立てる必要があった平日ダイヤの踊り子51号・52号(旧来の踊り子101号〜104号)に一度だけ投入されたのみとなっていました。

引退が決まっている185系を使用することで改造済のE257系を休車措置で検査期限を先送りすること・ライナー運用の都合で185系は休車・運用減少などが難しいことが背景と推測されますが、依然としてNA-04,08,13編成を除いた各編成は疎開先の長野・新潟・尾久などを往復する日々が続いていました。

2020年度冬臨時でE257系の運用が拡大

このまま185系をダイヤ改正前日までフル稼働させるものと考えられましたが、2020年冬の臨時列車のうち、2月からの“河津桜まつり”シーズンについては、平日・土休日ともに新たな運用が設定されています。

平日については、同シーズンに多い日帰り需要に応えるべく、185系A編成を新たに仕立てることで走らせていた踊り子53号〜踊り子20号(旧来の踊り子103号〜116号)をE257系化している一方で、土休日については通常踊り子1号〜6号〜57号〜58号(旧来のスーパービュー踊り子1〜4〜9〜14号)となっている繁忙期の運用を分割・年末以外はあまり需要のない踊り子57号(かつてのスーパービュー踊り子9号)を設定せずに、踊り子1〜6号の運用と、踊り子53号から伊豆急下田駅留置のうえで踊り子58号に充当させる運用に分けられています

これにより、同シーズンのE257系稼働数は平日3・土休日4運用となり、E257系2000番台NA編成13本のうち、4本目のデビューが行われることが確実となりました。

2020年3月改正以降、185系由来のダイヤと251系由来のダイヤが混成される臨時列車設定は初めての事象です。

このほか、伊豆急下田駅では平日・土休日ともに定期1運用に加えて臨時1運用が長時間留置となるだけでなく、3番線発着の定期列車を含めると最大3編成のE257系が並ぶ姿を見られるようになります。

2021年3月のダイヤ改正以降は毎週末実現する光景となりそうですが、新たな時代の幕開けと言えそうです。

なお、このほかにも12月29日には踊り子17号〜踊り子20号にE257系が使用されていますが、こちらは土休日ダイヤでOM編成が担当している踊り子11〜12号にライナー間合いのA編成を使用するため、残されたこの1往復は平日運用がないE257系に割り振られたものと推測できます。

新設された運用パターン〜平日

回送東大宮操東京
踊り子53号東京7:50伊豆急下田10:41
踊り子20号伊豆急下田16:56東京19:58
回送東京東大宮操

新設された運用パターン〜土休日

回送東大宮操東京
踊り子53号東京8:00伊豆急下田10:41
踊り子58号伊豆急下田18:18東京21:15
回送東京東大宮操

複雑怪奇?185系の運用

運用数を推測するにあたり必要な車両運用の把握ですが、185系のそれは非常に複雑です。

月〜木・金・土・日と大別されるほか、土休日には特定日運転の臨時便の有無で細分化されます。

回送経路などを省いて営業列車のみを書き出すと、下記の通りです。一部例外的な設定がされる日もあります。

185系A編成10両

月〜木曜金曜日土曜日日曜日
A181運用おはL新宿22号
湘南L13号
おはL新宿22号
湘南L13号
踊り子51号
踊り子52号
踊り子51号
踊り子52号
A182運用湘南L12号
踊り子13号
踊り子16号
湘南L5号
湘南L12号
踊り子13号
踊り子16号
湘南L5号
踊り子13号
踊り子16号
踊り子13号
踊り子16号
A183運用湘南L2号
踊り子3号
踊り子8号

湘南L7号
湘南L17号
湘南L2号
踊り子3号
踊り子8号
湘南L7号
湘南L17号
踊り子3号
踊り子8号
踊り子3号
踊り子8号
A184運用湘南L4号
HL小田原23号
湘南L4号
HL小田原23号
踊り子17号
踊り子20号
踊り子17号
踊り子20号
A185運用おはL新宿26号
踊り子5号
踊り子10号
湘南L11号
おはL新宿26号
踊り子5号
踊り子10号
湘南L11号
おはL新宿26号
踊り子5号
踊り子10号
湘南L11号
おはL新宿26号
踊り子5号
踊り子10号
湘南L11号
背景青;C編成併結・赤文字:特定日のみ運転

185系OM編成7両

平日土曜日曜
A151運用踊り子9号
踊り子12号

HL小田原23号
踊り子9号
踊り子12号
踊り子9号
踊り子12号
A152運用湘南L10号踊り子2号踊り子2号
臨時運用踊り子51号
踊り子52号
踊り子111号
踊り子12号
踊り子11号
踊り子112号
背景青;C編成併結・赤文字:特定日のみ運転

185系C編成5両

月〜木曜日金曜日土曜日日曜日
A191運用湘南L13号湘南L3号踊り子9号
踊り子12号
踊り子9号
踊り子12号
A192運用湘南L12号
踊り子13号
踊り子16号
湘南L5号
湘南L12号
踊り子13号
踊り子16号
湘南L5号
踊り子13号
踊り子16号
踊り子13号
踊り子16号
A193運用湘南L2号
踊り子3号
踊り子8号
湘南L2号
踊り子3号
踊り子8号
湘南L7号
湘南L17号
湘南L2号
踊り子3号
踊り子8号
湘南L2号
踊り子3号
踊り子8号
A194運用運用なし運用なし踊り子17号運用なし
A195運用運用なし運用なし運用なし踊り子2号

185系の運用と引退までのシナリオを推測

さて、今回の冬の臨時列車の車両運用はかなり特異なものとなっていますが、この背景として考えられるのは185系の淘汰開始がありそうです。

年末年始の臨時列車では、秋までと同様に185系は従来同様・E257系はSVO代替分という区分けが続けられています。

185系A編成の運用は、平日・土曜・休日ともに原則6編成配置・5運用となっており、予備車は1編成となっています。ここ数年はA編成・B編成の配置減少により、夏休みや河津桜まつり期間中はA・OM全編成が稼働という大胆な体制(予備車は波動用編成1ペアのみ)が続けられていました。

・河津桜まつり期間中の所要数の変化

185系A185系OM185系C185波動251系E259系E257系E261系
2019年度平6
土休6
平3
土休日3
月〜金3
土〜日4
平0
土休1
平3
土休4
1
2020年度平5
土休5
平3
土休日3
月〜金3
土〜日4
平0
土休1
平3
土休4
平1-2
土休2

2021年2月〜3月については、それまで3編成のみが営業運転を行っていたE257系に新たな運用が設定されている裏で、A編成の運用数が削減されています。

例年同様に座席定員が最大の波動用編成を共通予備車と仮定すると、A編成を1編成使用しない=ダイヤ改正前に離脱させる狙いがある可能性がありそうです。

特に平日運用は日中に月検査を行うことも出来ますので、検査期限が一番近い編成は年末年始を最後にダイヤ改正まで休車措置……となっても不思議ではありません。

日々の記録は早め早めに行っていきたいところですね。

新型コロナウイルス感染症に関連して、発表分の臨時列車のうち、

・踊り子51号〜踊り子52号(185系A編成 間合い運用)

・踊り子55号(185系波動用編成)

・踊り子58号(E257系NA編成)

以上4列車の運休が発表されています。車両変更などの対応がされていないため、臨時回送(設定列車の回送扱い)にて処理される可能性が高そうです。E257系については長時間留置する必要がないため、乗務員繰りを考えると河津桜まつり期間に設定されていない踊り子54号ダイヤにて返却回送でしょうか。

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コメント

  1. k より:

    ホームライナー小田原21号がA編成とOM編成の両方に記載があるのと、A 185運用の土曜日・日曜日におはようライナーとホームライナーの記載があります。確認と訂正をお願いします。