【修善寺踊り子】改造場所は同じなのに……E257系2500番台NC編成4本に細部の違い

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修善寺発着の踊り子号・特急湘南号として“再出発”を果たしたE257系2500番台。

一連の転用劇が注目されていましたが、出場した4編成すべてに細かい形態差が生まれています。

乗車・撮影をする際の新たな楽しみとなりそうです。

唯一の通常個体NC-31編成

NC-31編成は、日立製作所で製造されたマリNB-06編成を改造して登場しました。2番目に改造されています。

この編成の出場当初は後述のビス穴の処理の違いがポイントでしたが、後に登場したNC-33編成・NC-34編成もこの形態を引き継いでおり、このNC-31編成が“純正”といった状態です。

NC-32編成とともにデビュー前に静岡エリアなど幅広いエリアで試運転・乗務員訓練で活躍しました。

ライトの周りにビス跡!NC-32編成

NC-32編成は、近畿車輛で製造されたマリNB-07編成を改造して登場しました。

この編成が最初の施工事例となり、500番台の特徴的な吊り目形状のライトが2000番台に似たものに改装されて注目を集めました。最初に改造を終えたため、乗り入れ先での試運転に頻繁に使用されていました。

NC-32編成では、ライトケースを埋める改造で設置されたビス穴が未塗装となっており、ライト周りに黒い点があります。

もともと2500番台はゴツゴツした印象がありますので、よりインパクトのある外観です。

この違いは車体塗装が次に施されるまで見ることが出来るかと思われます。

E257系の転用改造では、同時に検査をした編成と改造のみを施した編成に分かれます。このNC-32編成については検査(保全)も同時施工と思われますので、次回入場までは見ることが出来そうです。

ライトグレーの連結器!NC-33編成

NC-33編成は東急車輛(現在の総合車両製作所横浜事業所)で製造されたマリNB-13編成を改造して3番目に登場しました。

比較的直近の出場ながら、JR東海管内試運転でも少しだけ使用されたほか、2500番台で唯一伊東線伊東駅まで入線した経歴があります。

この編成は秋田総合車両センターでの入場時に再整備品の電気連結器に交換されたようで、14号車側がライトグレーの塗色となっており異彩を放っています。

秋田総合車両センターでの検査・改造では、通常は一般的なダークグレーの塗装を施しています。

推測の域を出ませんが、郡山総合車両センターで整備された部品が回ってきたのか、同時期に機器更新改造を施している常磐線のE531系から流れてきた部品かのいずれかでしょうか。

基本的には検査のタイミングで床下機器類も再塗装が施されるはずですが、最近の大宮総合車両センターの入場は部分塗装で済ませる事例も出てきており、意外と長く見ることが出来るかもしれません。

塗り忘れ?すっきりとしたNC-34編成

NC-34編成は、東急車輛で製造されたマリNB-14編成から改造された編成です。

この編成は一連の踊り子号転用改造の最終出場車両となっており、出場は改正前最終週。2500番台では唯一首都圏・伊豆方面での試運転で使用されませんでした。

NC-34編成では、14号車側のスカートに黒丸印6個のデザイン塗装が施されていません。

10号車側には施工されているほか、それ以外の塗装に誤りがないことを考えると単純な施工ミスと推察されます。

秋田総合車両センターで検査を受けた電気機関車で時折塗り分けが間違っている事例が以前に何度もあり、この辺りは受け持ち形式の多さゆえの“うっかり”でしょうか。

ただし、このデザイン塗装がない分、なんとなくスッキリとした印象もあります。こちらの形態の方が好きというファンの方もいらっしゃるかもしれません。

排障器という特性から、人身事故・動物衝突などで交換が発生した場合に真っ先に交換されてしまいます。長くとも検査入場まで・いつ見られなくなるかは不明ですので、早めの記録が望ましい編成です。

違いは他にも?

この他にも、“再改造”まで特異な形態が散見されたNA編成についても、NA-03編成だけロゴマークの数が少ないままとなっています。NA編成については、長野で改造された編成はパンタグラフが黄色く再塗装されていますが、秋田で改造された編成はNC編成を含めて再塗装されていません。

E257系は製造時点から車内の案内表示器のフォントが太文字・細文字の差異があるなど、製造時からの形態差もそのまま引き継いでいます。

JR東日本では通勤車でも本来の形態とは異なる車両が登場して、その路線に熱心なファンを虜にしています。E257系ですと登場時のM-114編成の3号車貫通扉の塗装が白色で異彩を放っていたことが知られています。

改造車ならではの形態差は晩年の485系のように研究・追っかける対象としては魅力的です。調べていくと更に細かい違いが見つかりそうです。

新たな伊豆特急・東海道線の顔となったE257系の今後の活躍に期待しつつ、形態差がいつまで見られるのか、次回検査で直されてしまうのかなど、引き続き注目したい車両です。

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コメント

  1. 鈍行 より:

    いやはや細かいねー!おおざっぱに観てカッコいいから細かい部分あんま気がつかないし全然気にしない!鉄オタの資格ないわ(^^;