【波動用と混色】E257系NB-12編成も特急に!さざなみ・わかしお号を代走

スポンサーリンク

2021年に入り、房総特急で運用されてきたE257系500番台の運用体系が更に複雑化しています。

2021年7月18日(日)には波動用のNB-12編成が新宿さざなみ1号〜4号に使用されたのち、19日(月)〜21日(水)までは所定255系の特急さざなみ・特急わかしお運用を代走しました。

複雑化するE257系500番台の運用

房総特急では、長年に渡り255系9両編成とE257系5両編成を運用しています。

2000年代から2010年代にかけて、アクアライン開通とそれに伴う高速バスの利用者増加などの影響を受け、房総方面の特急列車は運行本数が減少。直近の削減であるホームライナー千葉の廃止以降、19編成のE257系のうち9編成が余剰となっている状態でした。

この有効活用として、従来189系や185系で運行されていた季節の臨時列車・団体臨時列車などの運用で活躍しているほか、中央線用のE257系の東海道線転用とともに4編成が増結・修善寺発着の踊り子号での運用に転用されています。

2018年3月よりホリデー快速富士山号にE257系500番台が投入され、翌2019年3月より特急化・富士回遊号の臨時便に使用されることとなりました。この際に現在の赤・グレー・緑のロゴマークへ変更されています。

赤色のNB-10編成が主に富士回遊号・グレーのNB-11編成が団体臨時列車など・緑のNB-12編成がホリデー快速鎌倉号を中心に運用される体制となっていました。

東海道線への転用改造が終わった2021年春より、房総特急カラーだったNB-08,09編成が機器更新・塗装変更を行うため相次いで入場しています。

これにより、2021年5月〜6月の臨時特急「あやめ祭り」には、前年度までと異なり波動用のNB-11編成の充当が行われています。

そして、2021年7月には255系1編成が定期検査のため入場しており、通常5編成配置4運用体制のため予備車がない状態となりました。

これまでも検査時期には255系9両の一部運用をE257系10両で代走する体制となっていましたが、これまでに比べて車両数に余裕が少ない状態です。

そのため、7月10日と11日にはNB-11編成が新宿わかしお号に、翌週の7月18日はNB-12編成が新宿さざなみ1,4号にそれぞれ使用されました。

更に、19日から21日にかけて、255系で運用されるさざなみ4号〜わかしお3,12,11,20,19号を通常塗装のNB-03編成と波動用編成のNB-12編成の混色10両で代走することとなりました。

2019年にも一度

昨今の車両動向は上記のように背景が見えやすいものですが、2019年夏には更に複雑な経緯で運用持ち替えが実施されています。

特急富士回遊号の臨時便は土休日に運行されるものとされていましたが、運行開始当初は定期の富士回遊号が3両2往復のみに留まっており、連日満席となっていました。

このため平日についても急遽、臨時便1往復が追加設定されることとなり、波動用3編成の稼働頻度が急上昇することとなります。

しかし、これらの波動用3編成は依然として幕張車両センター所属とされており、機能保全(かつての月検査相当)の度に幕張へ戻る必要がありました。

本来であれば運用数の少ない平日に行えば事足りるものですが、平日の稼働が増加したことで運用に支障が生じることとなりました。

そのため、通常の房総特急カラーのNB-07編成を豊田拠点の運用に充てることで穴埋めを行いました(NB-07編成は現在、踊り子号のNC-32編成)。

折しもこのタイミングはお盆のピークで、房総特急についても定期列車増結・臨時便運行と稼働数がピークとなっていました。

そのため、機能保全のために幕張に戻されたNB-10編成をしばらく房総特急で使用してから車両を戻す動きとなり、お盆前後の運用を本来の使途と入れ替わった状態のまま運用することで対処しました。

これにより、NB-10編成についても一般塗装編成との混結が実施されました。

今後は5500番台で代走が見られる?

これまでは波動用カラーとなった3編成を除いても2編成の余裕がある状態で、千葉支社の臨時列車などを定期特急編成の中から捻出する体制となっていました。

しかし、昨今の一連の転用劇を見る限り、今後の波動用編成はNB-08〜NB-12編成がOM-51〜OM-55編成となることが想像できる状態です。

先述のように9編成が余剰となっていましたが、長い時を経て全編成の“再就職先”が決まった格好となりました。

NB-08,09編成が運用を離脱したことにより、今回のような検査入場中や、最繁忙期の車両運用には余裕がない状態となっています。

既にE257系0番台が繁忙期の臨時特急に使用される体制で、2021年8月12日のさざなみ91号より5000番台により引き続き運行されることとなります。

これに加え、5500番台についても今後は房総特急での活用が実施されそうな動向です。

0番台から5000番台への改造と異なり、5500番台では在来車との混用を意識した構成です。同じ大宮総合車両センター所属となった東海道線用の2500番台と異なり、貫通幌を残置しています。

500番台と5500番台の混結を見ることが出来るのか、それとも5500番台同士を併結した10両編成で運用されるのかは不明ですが、今後も車両の改造メニュー・運用状況を見ている限り時折“里帰り”を見ることが出来そうです。

どの運用に入るのかは規則性なし?

これまでの波動用編成の動向を見ていると、臨時列車としての運用などを持ち替えている事例が多く、今回のさざなみ号・わかしお号運用も255系の代走運用に連投されていました。

明確な規則はないものの、一般編成とは用途が分けられていることが見て取れます

5500番台には大型荷物棚が増設されており、えきねっと・券売機でシートマップを簡単に見ることが出来ます。一方で、中央線運用と異なり時刻表に明示されることはないので、根気強く探す必要がありそうです。

そして、房総特急では2023年度までは255系が残存することが記されているものの、車齢を考えると置き換えが検討される時期が近づいています。

この体制も向こう数年の動きとなることが予想できますので、機会を見つけて乗車・撮影しておきたいところです。

画像投稿者紹介

記事内掲載写真は、鉄道ファンの待合室公式ラインアカウントにてBOSO EXPRESS E257様より投稿いただきました。

当サイトでは2021年7月より画像投稿を受け付けています。詳細はこちらから。

友だち追加

関連記事

コメント

  1. いとせ より:

    すみません、7月17日の新宿さざなみ4号はNB-16編成でした。

    • いとせ様

      いつも閲覧・コメントありがとうございます。
      ご指摘の件、誤認しておりました。訂正させていただきます。

      今後ともよろしくお願い致します。

      鉄道ファンの待合室

      • いとせ より:

        鉄道ファンの待合室様

        挨拶が後になってしまってすみません。いつも記事を拝読しております。訂正していただきありがとうございます。

        いとせ