【波動用“赤色”見納めか】E257系500番台NB-10編成が秋田総合車両センターへ

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E257系に波動用新区分となる5000番台・5500番台が登場し、残される編成の動向が注目されています。

2021年7月8日から9日にかけて、幕張車両センター所属で豊田に常駐していたNB-10編成が秋田総合車両センター方面へ配給輸送が実施されています。

過去の動向から機器更新と塗色変更が見込まれ、今後は三色の波動用カラーが相次いで見納めとなることとなりそうです。

引き続き進むE257系の機器更新

E257系は中央線特急用の0番台・房総方面特急用の500番台が製造されており、前者は中央線特急へのE353系投入により運用を離脱・後者は房総特急の運行本数削減により9編成程度が余剰となっていました。

0番台のうち9両13編成と500番台の5両4編成が東海道線特急「踊り子」とライナー列車代替の特急「湘南」用に転用され、それぞれ2000番台・2500番台となっています。2021年3月のダイヤ改正において転用改造を終えた全編成が運用を開始しました。

一方で、東海道線転用の対象から外れた0番台9両3編成と500番台の一部については、団体臨時列車・季節の臨時列車などの“波動用車両”として活用され、これにより同様の用途で使用されていた一部の185系と最後まで残存していた189系を置き換えていました。

特に189系の代替としてホリデー快速富士山号に充てられ、2019年3月に「富士回遊」の臨時便に充てられることとなった500番台のNB-10〜12編成については、従来の“BOSO EXPRESS”のロゴマークを隠す格好で“SERIES E257”のロゴマークが貼り付けられ、編成ごとに異なるカラーリングとされて注目される存在となっていました。

NB-10編成は赤・NB-11編成はグレー・NB-12編成は深緑とされており、かつての特急「あずさ」で使用されて189系M52編成でリバイバルされた“グレードアップあずさ色”をモチーフにしたと言われています。

そして、2021年に東海道線転用編成の機器更新工事が終了することと前後して、0番台のM-105編成と500番台のNB-09編成が相次いで入場しました。前後する格好で労組資料により5500番台の記述があり、波動用編成の機器更新・5000番台と5500番台への改番が見込まれることとなりました。

更に、従来は特急運用時代のカラーそのままで運用されていましたが、新たに緑色の横ストライプの専用塗装が用意されています。両編成は5月に出場しています。

これまで5500番台として改造されていたのはNB-09編成→OM-52編成(出場済)・NB-08編成→OM-51編成(入場中)となっており、いずれも通常の房総カラーでした。両編成は休車措置・房総特急定期運用・臨時列車などで活躍しており、機器更新によって今後は波動用編成としての活躍に加わる格好と見られます。

最初の入場はNB-10編成に

今回は新たにNB-10編成が入場したことにより、機器更新前から波動用編成としての色合いが強かったNB-10〜12編成についても、機器更新の上で5500番台として継続使用されることが確実視できるようになりました。

このままの流れで進行した場合、東海道線転用がNB-06,07,13,14編成→NC-31〜34編成、間に挟まったNB-08〜12編成→波動用OM-51〜55編成と整理されることとなります。房総特急はNB-01〜05,15〜19の合計10編成の布陣となりそうです。

今回入場したNB-10編成は赤色となっており、特急「富士回遊」の下り1番列車から現在まで、この運用を中心に使用されていました。平日の臨時便がない昨今では平日も修学旅行の集約臨時列車に充てられるなど、走行距離を稼いでいる印象がありました。

ただし、東海道線転用・波動用編成ともに、定期検査が同時施工とされている編成とそうでない編成があり、今回のNB-10編成がどちらに当たるかは定かではありません。

参考:各番台区分の変化一覧

番台区分使途両数
0番台中央線特急2両5編成:廃車
9両16編成:転用
500番台房総特急5両19編成
→5両10編成
2000番台東海道特急9両13編成
2500番台東海道特急5両4編成
5000番台波動用9両3編成
5500番台波動用5両5編成

年度内に完遂か

これまでの入場編成の動きでは、概ね2ヶ月強に1編成のペースで改造が進行しています。東海道線転用編成の工期が60日から80日に延ばされていることが判明していましたが、改造メニュー数の少ない5000番台・5500番台は60日程度で工事が進んでいる模様です。

このままのペースで進行すれば、年内には全編成が入場・ほとんどの編成が出場済となっていることとなりそうです。遅くとも2022年春までには完遂することとなりそうですので、2022年に完全に引退するとされている185系波動用編成の活躍も年明けすぐに見納めとなりそうです。。

一方で、運用入りについては臨時列車の動向が不明瞭な状態で、現時点では断言出来ません。

遅くとも8月中旬のお盆期間の増発便で5000番台の稼働が確実(同日に中央線・房総方面でE257系9両の運行が発表済)でしたが、昨今の状勢から7月同様に発売保留・運休となる可能性が高まってきました。

波動用という使途から真っ先に運用が削減されることが想像できるE257系5000番台・5500番台。

緑色ストライプのE257系の勇姿を見られるのはもう少し先となるかもしれません。

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