【大予想】中央線グリーン車に乗り継ぎ可能な路線はどれだ!?

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読者のみなさんが愛してやまない(と思われる)普通列車グリーン車。関東の幹線を中心に、首都圏の旺盛な着席需要に応えているグリーン車ですが、ついに中央線にも導入されることになりました。料金等は既存のルールに沿うのでしょうが、乗り継ぎルールはどのように適用されるのでしょうか?実例等を踏まえて、検証してみました。

複雑怪奇な乗り継ぎルール

まず、首都圏で普通グリーン車サービスを行っている線区は、東海道、総武、常磐、高崎、宇都宮の5線区です。それらの路線が、湘南新宿ライン(以降SSと表記)や上野東京ライン(以降UTと表記)を介して、複雑かつ広範な路線網を形成していることはご存知の通りだと思いますが、グリーン車乗り継ぎに関して、厳密な細則が定められているのはご存知でしょうか。
一応、「乗車ルートが途切れることなく、同一方向なら乗り継ぎ可能」というルールが基本ですが、実際のところ、それにそぐわないような規則が存在します。以下に乗り継ぎパターンを数例示しますので、乗り継ぎ可能かどうか当ててみてください!

  1. 新宿~(SS)~赤羽~(UT)~東京
  2. 逗子~(横須賀線)~大船~(東海道線)~平塚
  3. 茂原~(内房線)~千葉~(成田線)~空港第2ビル
  4. 松戸~(UT)~東京~(横須賀線)~新川崎
  5. 高崎~(UT)~東京~(総武線)~市川

わかりましたか?正解は、

新宿~(SS)~赤羽~(UT)~東京× 不可能

逗子~(横須賀線)~大船~(東海道線)~平塚〇 可能(特例)

茂原~(内房線)~千葉~(成田線)~空港第2ビル× 不可能

松戸~(UT)~東京~(横須賀線)~新川崎〇 可能

高崎~(UT)~東京~(総武線)~市川× 不可能

……となります。このように、違う路線に乗り継いでいたとしても、来た時と同じ方角(方向ではなく方角)に向かうと不可能となる場合が多いようです。しかし、②のような特例がある一方で、⑤のように、方角的には一貫して南東に進み続けているのにも関わらず不可能となる場合もあるので、ことはそう単純ではないようですね。最大で前橋~上総一ノ宮にもなるかなりの長距離を、1枚の乗車券で乗り通されるのを避けるためでしょうか?

運行形態から導く有効ルート

しかしながら、伊東(沼津)から黒磯、久里浜から高萩(大津港)といった乗り通し可能な長距離区間も存在します。こちらと先例⑤の間には、どのような違いがあるのでしょう。強いて言うならば、「旧来より一体化された運行形態」でしょうか。 この考えを当てはめると、先程の例にも合点がいきます。東北方面の各路線と東海道線は、国鉄時代から続く一体的な運行がなされている一方、総武線方面との結びつきはそれほど強くありません。どうやら、中央線グリーンの乗り継ぎ可能区間を読み解くカギは、運行形態にありそうです。

≪運行形態から読み解く乗り継ぎルール≫

  • 直通運転を行っていない他幹線系路線には、大体乗り継げない
  • 乗車区間を短絡する代替路線が存在する場合、
    同一方角には乗り継げない。
    (例:常磐線方面⇔総武線方面 成田線や武蔵野線が存在する)(例:東北線方面⇔常磐線方面 水戸線が存在する)
  • 同一幹線系でも、支線から支線には乗り継げない。

中央線と親和性が高いのは、帯色が黄色やオレンジ系の路線、つまり、南武、武蔵野、総武の各路線です。この中で普通グリーン車営業を行っているのは総武線だけですので、乗り継ぎが可能になるとしたら東京経由の総武線でしょう。この場合であれば、先述の乗り継ぎルールから外れることはありません。

仮定:東京駅で中央線に1枚のグリーン券で乗継げるのは、総武線からの客のみ

グリーン車の根本的なややこしさ

しかしながら、中央線は、東京駅以外でも普通グリーン車営業を行う幹線と接続します。SSが乗り入れてくる西側の一大副都心、新宿駅です。赤羽や品川の例を参照すれば、北行⇔中央線との乗り換えはできないことは推察できますが(西郊から西郊へと向かうことになるため)、南行との乗り継ぎ裁量に関して明確な判断を下すのは難しいです。というのも、グリーン車は通勤時の着席サービスだけでなく、行楽輸送のサポートも担っています。中央線沿線や青梅・奥多摩方面への行楽客の呼び水とするためにも、南行からの乗り換えは認められてもよさそうですが、そうなるといくつかのジレンマが生じます。

≪新宿駅でSS南行との1枚乗り継ぎが認められた場合のジレンマ≫

  • 東北線からであれば、北東→西郊の移動となるため認可されうるが、高崎線からの客が先の法則に反してしまう(西側→西側の乗り継ぎになってしまううえ、高崎~八王子を短絡する八高線が存在する)
  • UTから中央への乗り換えは認められないが、SSからは可能というややこしい状態が発生してしまう

そのため、新宿での1枚乗り継ぎが認められる線は薄いでしょう。

まとめ:中央線グリーン車の乗り継ぎ裁量予想

  • 一枚の乗車券で乗り継げるのは、東京駅で接続する総武線のみ?
  • UT、SS、横須賀線からの乗り継ぎは認められない ?
  • 中央線立川以西⇔青梅線立川以南での1枚乗り継ぎは不可能?

  仮にこのルールが適用されるとなると、1枚のグリーン券で乗り通すことができる最長区間は大月~東京~上総一ノ宮という途轍もないものになります。総延長は驚きの170km。山梨・神奈川・東京・千葉の一都三県に跨る大ルートが構成されるわけですね。現行最長区間の沼津~大津港の310.7Kmには及ばないものの、中央線グリーン車が鉄道旅の幅を広げてくれることは間違いないでしょう。期待しましょう!

(内房特快は運行当時は増結編成での運転)

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コメント

  1. より:

    中央線からは成田エクスプレスが山手貨物線に直通してますし、いずれ山手貨物線直通の羽田空港行きも運行されるようですから湘南新宿ラインの大崎方とは通しになると思います。
    大崎や渋谷では同じホームに高崎行きと羽田からの高尾行きが来ることになりますが、同じホームで後続に乗り継いでグリーン料金が通しにならないところは今のところないですよね

  2. 根岸 より:

    冒頭の問題のうち、
    2.逗子~(横須賀線)~大船~(東海道線)~平塚は、特例で1枚のグリーン券で乗り継ぐことが可能です。

  3. Jack より:

    乗り継ぎのルールは短絡線の有無とか方角とかそんなことははっきり言って関係ないんですね。

    ポイントは、
    1. 元来普通列車にG車(←新1等車)を連結していたのは東海道線・横須賀線の2路線のみ
    (臨時列車や急行型使用列車を除く)
    2. 定期でG車連結の直通(普通)列車があるか
    の2つ。

    大船乗継に関して認められているのは1.の関係で、1等運賃が乗車券と同様に乗車駅→降車駅で通しだったこと、G車化後も暫くは料金通算制度があったことの名残りです。
    (いわゆる既得権益)

    後に(1974年)料金券が列車毎となった後も、東海道線・横須賀線(+後に直通する総武快速線)については、乗継駅限定のローカルルールとして、乗継が可能となっていました。
    (この時点で所謂「折り返し型」は大船のみ)

    乗継制度が今のように整備されたのは、2004年の線区拡大時で、この時から現在まで考え方は至ってシンプルで、それが上記2.になります。
    (ただし既得権益の大船は除外せず。ここでいう直通列車とは始発駅~終着駅の意ではなく、1区間以上重なっていればどこまででもOK)

    だから品川-上野で列車が重なる東海道~常磐はOKでも、東京駅でしか重ならない総武快速~UTはNGなのです。

    以上を踏襲すると、中央線に乗り継げる路線は「無し」というのが一般的な結論です。

    ただここで拡大解釈できる余地があるのが、「神田」と「代々木」の存在です。
    神田はUTが通過、代々木はSS・中央線共に通過となるので、かなり微妙なラインではありますが。
    (神田は大船~神田のような利用を認めるか、といった議論の余地があるが、代々木はそれすら出来ない)

    無論、営業施策として例外緩和の可能性もあるのでその辺も見所ではあります。

    ちなみに、大船乗継は運用上「特例の例外の例外」のように扱われてますが、規則上は「特例で基本乗継OK、だが、特定のパターンは除外する」なので、この除外パターンがどう増えるのか(恐らく減らす側は余程ないと思われる)が今後の焦点ですね。

    余談ですが、G定期では大宮折り返しのように発売できるパターンも存在しています。。。

  4. なまづ より:

    単純に、
    ・駅での配線で見て、同一方向はok、折り返しになるのは不可
    ・ただし大船を除く
    以上。

    上記ルールを適用するとokなのは
    新宿駅では
    ・中央線中野方面~SS渋谷方面
    ・SS池袋方面~中央線四谷方面
    東京駅では
    ・中央線お茶の水方面~東海道線
    ・中央線お茶の水方面~横須賀線

  5. 赤ちゃん より:

    大月~新宿~湘南新宿ライン~大船は付加でしょうか