【小田急ロマンスカー】人気の展望席を裏技購入!?徹底攻略ガイド2020

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小田急電鉄が誇る看板列車「ロマンスカー」には、VSE,GSEと2形式4編成に前側・後側の景色が楽しめる「展望席」が設けられています。

登場時から現在まで、ファンだけでなくとも一度は乗ってみたい人気の座席ですが、なかなか座席確保が難しいものとなっています。

より展望席の勝率を上げる方法や、JRの特急とは少し異なる点もある小田急ロマンスカーの魅力・乗車前のポイントなどを併せ、2020年度版のロマンスカー攻略ガイドとしてお伝えします。

昨今の自粛要請を踏まえ、列車運休・車内販売営業中止などが発生しています。最新の運行状況については各種公式発表でご確認ください。

使用形式は4種類!

展望席連結:GSE 70000形・VSE 50000形

旅行でぜひ乗りたいロマンスカーは最新型のGSE・白色のボディが美しいVSEでしょう。

両者とも2編成ずつ運用されており、展望席が設定されて共通運用状態となっています。GSEは通常の電車と同じ20m級の車両による7両編成、VSEは小田急ロマンスカー伝統の連接車体(車両と車両の繋ぎ目に台車がある)の短い車体が連なった10両編成となっています。

VSEはかつて通勤時間帯に一切使用しない前提で運用されていたため、コンパートメント区画となっている“サルーン席”が設けられていたり、編成内の売店も2箇所とより行楽に特化した設計です。

一方のGSEは通勤時間帯の利用にも配慮された設計となっているものの、前面・側面ともに眺望性が大幅に向上しています。この辺りの違いは好みのレベルになるかと思います。

基本的には平日・休日ともに固定の3運用にて使用されていますが、定期検査が無ければ週末や一部の平日にもう1運用設定されて全編成稼働となります。

固定運用についても両者のどちらを使用するのか、残りの運用は展望席があるのか否かは小田急公式で事前に公表されていますので、旅行計画を練る際の参考に出来ます。

基本的にははこね号を中心とした運用が組まれているものの、GSE登場以降は平日夜間については江ノ島線方面のホームウェイ号の運用となっています。他形式より座席数が少ないことが背景ですが、江ノ島線沿線の通勤利用者は空いていれば毎日これで通勤が出来る……ファンにとっては羨ましいくらいですね。

地下鉄・御殿場線直通:MSE 60000形

すべてのメトロ〇〇号・特急ふじさん号には、フェルメールブルーの車体が特徴的なMSEが使用されています。このほかにも新宿駅発着の一般的なロマンスカーの運用も多く担当しており、名前の通りマルチな活躍をしています。

VSE譲りの前面形状となっていますが、一般的な特急車両と同じ6+4両構成で展望席はありません。

展望席のある列車に比べると少し魅力が落ちる一方で、地下鉄線内の走行・御殿場線直通といった特殊な列車ではそもそもこれ以外の選択肢はありません。

ファン目線だと、千代田線内をロマンスカーで通過したり、これ以外では通ることが出来ない松田連絡線の通過もなかなか面白い体験ですので、ぜひ一度は乗ってみたいところです。

通勤客に根強い人気:EXE,EXEα 30000形

唯一ブルーリボン賞を逃したり、その数の多さからハズレ扱いをされることが多いのがEXEです。

年々増加していた通勤利用の輸送力確保に特化すべく、20m級6両+4両の編成構成を採用しています。

伝統となっていた展望席・連接台車の採用もなく、大量投入となったこともあり、現在もファン人気はあまり高い車両とは言えません。

しかしながら、MSEにもこの構成は引き継がれており、この方針は間違いではなかったのでしょう。

2020年3月改正では、長年フラッグシップ車が充てられていた最混雑便・スーパーはこね号の1運用を担当することとなっています。

現在はリニューアル工事が進み、EXEαとしてまだまだ活躍が続く予定です。

行楽層からは少し魅力が落ちるこの車両ですが、座席の柔らかさが後輩車両たちと比べると段違いとなっており、沿線利用者にはこのEXEが一番良い……という人も少なくありません。

ロマンスカーは展望席もサルーン席も追加なし!?

小田急ロマンスカーの特徴として、JRの特急のようなグリーン車などの特別価格設定の座席がない点が挙げられます。

プラチナチケットである前面展望席についても一般席と同額での発売であるほか、個室構造のサルーン席についても、座席人数同様の4名分の料金となっており、かなり良心的な設定です。

展望席は倍率が高いことは言うまでもないですが、VSE 2編成のみに設定されているサルーン席は知名度が低いため、意外と乗車出来るチャンスがあります。4名グループ・家族での利用におすすめしたい座席です。

なお、過去にはRSE 20000形・JRから乗り入れる371系にスーパーシート(グリーン車)の設定がありましたが、現在は退役しています。

旅行日が決まったらチャレンジするタイミングはJRと同じ!

小田急ロマンスカーの特急券は、JRの各新幹線・特急列車などと同様に1ヶ月前の午前10時に発売開始となります。

駅の窓口はもちろんですが、ロマンスカーはオンライン予約が便利になっています。

会員制のロマンスカー@clubと、都度予約となるe-ロマンスカーの2サイトが用意されているので、利用頻度に合わせて選択出来ます。

次に、展望席確保に失敗した場合の再チャレンジは、その8日後などに時折オンラインで空席を覗いてみるのが良いでしょう。

これは、オンラインで予約した場合、予約日を含めて8日以内に購入手続きを踏まなかった場合、自動的にキャンセルされるシステムとなっているためです。

第一希望の列車が確保できた・乗る時間帯が変わったなど、様々な要因で手放す旅客も多いので、時折覗いてみると意外と空く可能性もあります。

平日なら打率高め?必殺技で展望席に乗ろう!

土休日の予約はJRの人気列車同様の争奪戦ですが、平日の日中・通勤利用の時間帯には裏技的な方法で、直近の列車の展望席最前列をも購入出来る場合があります。

これは、ロマンスカー@Clubの仕様上、乗車日の7日前〜発車45分前に予約された座席について、発車時刻の15分前までに特急券に引き換えなかった場合は無手数料で払い戻しとなることに起因します。

上記のように1ヶ月前からの予約枠は予約日から8日後となるために空くチャンスは狙いにくいですが、直近の予約分が発車直前に一斉にリリースされます。

平日夜の満席になりやすい通勤ラッシュ時間帯には、このキャンセル待ちを狙って多くの利用者が新宿駅の券売機前で待機していますが、このシステムは展望席も対象となっています。

つまり、券売機で×印となっていた展望席も、このキャンセル次第では直前に開放される可能性があるということです。

先述のように発車時刻の15分前にキャンセル処理が掛かるため、狙い時は発車時刻の15分前となります。

キャンセル分が一斉に発売再開されれば同じ駅の各券売機から秒単位の速さで売れていく座席であることには変わりありませんので、あとはスピード勝負となります。

みどりの窓口の駅員さんばりの速さで操作していけば、1-1Aや1-1Dといった最前列窓側の確保の可能性も高まります。

ただし、これはあくまでキャンセル待ちとなりますので、絶対に乗りたい人=キャンセルしない人が既に買っているであろう土休日の行楽時間帯(朝の下り・夕方の上り)などでは期待できないほか、そもそも上り列車はどこから予約されているかにも依りますので何とも言えません。

一方で、平日の夕方などはキャンセル料掛からないため、仕事が早く終わって乗れたら乗りたい……くらいの狙いで席を抑えている利用者が一定数いらっしゃる傾向です。筆者は沿線に住んでいた頃はこれを生かして、数えきれないほど展望席の車窓を満喫してきました。

なお、経験上、ホーム上券売機は混みやすいので、改札外の券売機で狙うのがおすすめです。

もちろん、普通にロマンスカーの切符が買いたい利用者の迷惑にならないような、券売機が多い駅で行いたいところですね。下り列車であれば、新宿駅南口の利用者が少ないロマンスカー専用ではない券売機が狙い打ちにおすすめです。

また、15分前にキャンセル処理がされてから券売機に反映されるまで20秒程度のラグがあります。

例えば16:00発を狙う場合、15:44:50くらいから乗降駅を選択・15:45:20前後に列車選択画面と前後画面を行き来していれば、展望席の×印が突然△に変わります(再読み込みしないと反映されないので、前後画面を行き来することがポイント)。

あとは前展望→シートマップから希望の席を押下→発券画面まで進めれば勝ちとなります。

どうしても乗りたければ末端区間を!

小田急ロマンスカーは2都市間の輸送を目的とした列車ではないため、旅客全員が新宿〜小田原・箱根湯本まで乗り通すわけではありません。

特に平日だと新宿〜町田間の展望席は満席の場合でも、それ以南であれば空いているという場合も結構発生しています。

どうしても乗ってみたいという場合は、新宿を含まない区間で狙ってみるのも手かもしれません。

展望席はないけれど……展望が出来る席はある!

先述のように、EXE・MSEでは展望席という区画はありません。

しかしながら、通勤電車の先頭車同様に、運転室越しに前面展望を楽しめる座席も存在します。

小田急ロマンスカーは乗務員室直後に乗降ドアがないため、展望席がない列車についても先頭車であればある程度の眺望が可能となっています。

ただし、これらの座席は駅・ホーム上の券売機では指定をすることが出来ません。

有人窓口で特急券が買える、新宿駅南口・町田駅などであれば調べてもらうことは可能なので、聞いてみる価値はありそうです。

10両編成の下り列車は1号車1番・上り列車は10号車14番が対象となります。

ただし、展望席とは異なり、運転士の視界確保(客室のガラス反射防止)のため、トンネル・夜間などはカーテンが下される可能性があります。

これらの時間帯・メトロ〇〇などの列車で可能性が低いのは、運転士さんがいない側となる、1-1CD,10-14AB(EXE,EXEα,MSE共通)となります。(下りが1号車先頭・上りは10号車先頭)

貫通型先頭車ゆえに更に視野は狭まりますが、6両編成の場合は6号車15番・4両編成の分割列車区間であれば7号車1番も乗務員室直後の座席となります。

あくまで展望席ではないので、ある程度は割り切って乗るものとなりますが、特急ふじさん号・メトロはこね号など、展望席設定がない区間の景色を楽しめるのは魅力的です。

乗車前にチェック!準備しておきたいこと・注意したいこと

ロマンスカー車内を快適に過ごすポイント

・展望席一部座席は回転不可・他は回転してボックス席に出来る

・車内販売は営業なしの列車があるので要確認

・弁当売店は主要駅のみ・車内販売でも少数取り扱い

・トイレは全列車あり

・改札入ると駅構内・列車内にも喫煙ルームはない

車内での過ごし方ですが、やはり移りゆく車窓を眺めながらコーヒーを嗜んだり、旅行・仕事帰りにお酒を楽しんだり。グループ・ご家族でわいわい旅行をしたいという方も多いかと思います。

平日は日中でも沿線利用者の“お一人様”も多く乗られているほか、土曜午前中の下りなどはこれから行楽に行くぞ!という家族連れ・グループばかりと客層とまちまちです。

平日朝夜のモーニングウェイ・ホームウェイ号でもない限り、基本的にはかつてのコンセプトであった“走る喫茶室”といった雰囲気でしょうか。

利用上の注意点としては、展望席についてはVSE 50000形は座席を向かい合わせにすることが可能な一方で、GSE 70000形は不可能となっています。

そもそもの展望席の用途を考えればVSEが特殊なくらいですが、後展望で酔う……と感じる方もいらっしゃるようですので、展望席はあくまで展望を楽しみたい方向けの座席と言えそうです。ボックス席なら通常区画で楽しめばいいだけです。

小田急ロマンスカーは公式ホームページから窓枠の位置が確認出来るようになっています。向かい合わせで乗車したい場合にどこを買えば良いのかが分かりやすくなっており、なかなか嬉しいポイントです。

発車時刻前にしておきたいこと

小田急ロマンスカーの折り返し作業終了で乗車が出来る時間は列車によりまちまちですが、比較的直前の入線(途中駅)・折り返し時間も意外とギリギリに設定されていることが多い印象です。

先述の展望席チャレンジをしても15分は空いてしまいますが、旅のおトモを探していればあっという間です。

改札内であれば、西口地上改札付近のロマンスカーカフェでプラコップに注ぐ生ビールやカクテルの販売があるので、車内販売が来るまで待てない!缶のお酒じゃ物足りない!という方にはかなり魅力的です。

車内販売がない列車であればカップ入りのコーヒーなどのテイクアウトももちろん出来るほか、このロマンスカーカフェ、ロマンスカーホームや快速急行・急行ホームが一望出来るので、鉄道好きのお子様連れの方にもおすすめです。

また、新宿駅・箱根湯本駅などはロマンスカーホームに駅弁売店もあります。

新宿駅については、かつては崎陽軒のお弁当の取り扱いがありましたが、現在は大船駅の駅弁屋・大船軒や、小田原駅の駅弁屋・東華軒、東京駅でもお馴染みのNRE大増などの取り扱いです。好みのものがなければ、西口改札付近の売店にも種類が異なるものが置かれていることがあるので、時間が許せばチェックしたいところです。

車内販売での取り扱いは季節で内容が変わる“あしがら弁当”とお子様向けのロマンスカーをあしらった容器が可愛い“GSE弁当”、あとはサンドイッチや軽食類の販売となります。

車内販売営業列車である必要があるほか、営業列車でも在庫が無ければ購入出来ないものの、駅弁売店がない途中駅からの乗車となる場合は選択肢に入ってくるでしょう。

既に特急券を買っていれば3日前の午前中まで受け付けている事前予約をするのも手です。

お手洗いは車内に入ってからでも大丈夫!

ロマンスカーが停車する大きな駅にはもちろんお手洗いもありますが、列車内にもありますので急ぐ必要なないでしょう。

EXEの未リニューアル車のみ和式トイレが残存していますが、これらの編成でも女性専用は洋式となっているほか、5号車の車椅子対応トイレは男性でも洋式利用が可能です(7〜10号車の単独走行区間かつ男性のみ和式か小用の2択となるので注意)。

それ以外の車両はすべて洋式です。

全席禁煙・喫煙ルームもない

小田急電鉄ではロマンスカー車内のほか、改札内にも喫煙所はありませんので、愛煙家の方は注意が必要です。

東海道新幹線には喫煙ルームがあるためか、同じ方面のロマンスカー・踊り子号系統ではこれらの問合せをする旅客を時折見かけます……。

下り新宿駅からの乗車であれば、改札に入る前に新宿駅西口の喫煙所があるほか、先述のロマンスカーカフェには喫煙席もありましたが、20204月1日の条例改正にあわせて電子たばこのみ利用可能となっている模様です(新宿駅利用のフォロワー様より)。

このほか、主要駅だと町田駅なら改札出てすぐの原町田交番前に、小田原駅なら西口出て右側すぐと他路線に比べれば環境もあるので、乗車前に済ませておきましょう。

落ち着いたら箱根旅行を!!

なかなか厳しい状勢が続いていますが、ここ数年インバウンド需要・女子旅需要を受けて好調・再開発なども進んで魅力向上に努めてきた伊豆・箱根・湯河原エリアも例外ではなく、一気に窮地に立たされています。

筆者は伊豆エリアに住んでおりますが、観光業の深刻な打撃を肌身で感じており、歯痒い思いをしています。

箱根エリアは新型コロナウイルスの影響だけではなく、昨年秋の台風19号被害も大きく受けていますが、特に打撃の大きかった箱根登山鉄道の箱根湯本〜強羅駅間の復旧もようやく目処が立ってきました。

都心からのアクセスも良好で、魅力もたくさんつまった箱根エリア。

自粛解禁となった折には、風光明媚な箱根エリアにぜひ足を運んでみてください!!

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