【小田急】賛否両論?“スーパーはこね”VSE,GSE→EXEへ車種変更

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2020年3月14日、小田急ではダイヤ改正を実施しました。2018年の複々線完成で白紙ダイヤ改正を行なってから、利用状況や設備更新を踏まえつつ調整を進めています。

今回の改正では、ロマンスカーにも変更がありました。なかでも小田急ファンが騒然となったのが「スーパーはこね」の車種変更です。

スーパーはこね号について

スーパーはこねは、1996年3月に運行を開始したロマンスカーの最速達種別です。新宿の次は小田原まで停車しないことが特徴です。2018年の複々線完成後からは、新宿から小田原までの所要時間が59分まで短縮。初代ロマンスカーSE車の悲願であった所要時間60分の目標を達成しました。

午前中に箱根を目指す最速列車ということで、登場時から展望車つきの車両が重点的に充当される、特急ロマンスカーの中で最も花形の列車です。2018年7月に定期運用を終了したLSEが充当されるとファンの注目を集めていたことも記憶に新しいです。

箱根特急の目的を果たしていない?

今回の車種変更の理由は、観光ニーズの高い時間帯に定員数を踏まえたものとしています。

事実、新宿駅を9時ちょうどに発車する「スーパーはこね5号」は全ての座席が満席となる人気列車です。

車種変更により新宿発車時点では10両編成での運行になりますが、小田原から先の箱根登山線は有効長が短いため付属4両を切り離します。箱根湯本まで乗り通す利用者を想定するのであれば、問題解決には至っていません。

しかし、小田原までの利用者も無視できない数と考えた場合、下車駅に応じて付属4両と基本6両で利用客を振り分けることが可能です。利用状況によっては、EXE10両での運行のほうが適切かもしれません。

苦い経験を思い出す車種変更

今回投入されるEXEは、連接構造と展望車の廃止、デザインの刷新とロマンスカーのイメージとは大幅に異なる車両として登場しました。通勤時間帯のニーズ拡大の実績をつくった一方で、ロマンスカーとしては否定的意見が多かった車両でもあり、最新型車両であった頃に広告イメージの起用から外され、登場から年数の経っていたHiSEに変わったこともあります。

もちろんEXEに魅力がないわけではありませんが、イメージ戦略にそぐわなかったという苦い経験があります。

今回の車種変更は、人気の車両をあえて外すことで混雑の平準化を図る狙いは想像できますが、過去の経験からファンが不安を感じてしまうのも理解ができます。 「スーパーはこね5号」の利用者の目的が、箱根まで早く行くことなのか、展望車付きのロマンスカーの乗車なのかは利用状況だけでは見えにくいだけに、評価が難しいところです。

原型のEXEは少しずつ貴重に

不安のある「スーパーはこね5号」ですが、EXEがスーパーはこねの定期運用に復帰するのは久しぶりとなります。

EXEはリニューアルによる「EXEα」への更新も進んでいます。6両編成と4両編成がそれぞれ7編成在籍していますが、2020年3月現在、 EXEα への改造が完了した編成はそれぞれ3編成、原型のEXEは残り3編成ずつとなっています。残りの1編成は2019年7月に 豊川の日本車両に入場した 30256F(6両編成)と30056F (4両編成)です。更新工事は8ヶ月から9ヶ月ほどかかるため、間もなく出場すると思われます。

EXE原型によるスーパーはこねの撮影と乗車は今後難しくなると予想されます。やや急いで記録と乗車を済ませておきたいところです。

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