JR東日本から商標登録申請で、興味深い名称が複数登録されました。
サフィール踊り子・富士回遊・はちおうじ・おうめ・おだわらの5種です。
中央特急・東海道特急の変化を、実車の動きや報道発表を交えて分析していきます。
まずは前編として、東海道線方面・特急踊り子号と関連列車の推移です。
後編記事はこちら
・ E261系導入に伴う 251系の置き換え
現行の251系「スーパービュー踊り子号」は4編成在籍で平日3運用・土休日4運用です。
251系の現行の運用は下記の通りです。
写真;小田原駅4番線に停車中の251系電車。
ライナー運用では小田原駅の4,5番線に入線したり、貨物線の前面展望を楽しめたり、バブリーなグリーン車を格安で楽しめたりと見どころが満載。
251運用【繁忙期特定土休日運転】
東大宮操ー回送-大宮ー9061Mー下田ー8004Mー東京ー回送ー東大宮操
251-1運用【その他土休日】
東大宮操ー回送ー新宿ー8061Mー下田ー8004Mー東京ー回送ー東大宮操
251-2運用【繁忙期特定土休日運転】
東大宮操ー回送-大宮ー9061Mー下田ー8004Mー東京ー8009Mー下田ー9014Mー東京ー回送ー東大宮操
252運用【平日運転】
東大宮操ー回送ー上野ー回送ー尾久ー回送ー東京ー3005Mー下田ー3008Mー東京ー回送ー品川ー回送ー新鶴見信ー回送ー新宿ー3453Mー小田原ー回送ー国府津
252-1運用【休日運転】
東大宮操ー回送ー上野ー回送ー尾久ー回送ー東京ー3005Mー下田ー3008Mー東京ー回送ー品川ー回送ー国府津
253運用【平日運転】
国府津ー回送ー小田原ー3456Mー新宿ー3063Mー下田
253-1運用【休日運転】
国府津ー回送ー池袋ー3063Mー下田
254運用
下田ー3002Mー東京ー3007Mー下田ー3060Mー池袋ー回送ー東大宮操
254-1運用【繁忙期特定土休日運転】
下田ー3002Mー東京ー3007Mー下田ー9060Mー大宮ー回送ー東大宮操
現在は平日3往復(うちSS系統1往復)・休日4往復(うちSS系統1.5往復)、繁忙期休日で最大5往復(うちSS系統1.5往復)体制となっています。
また、ここ数年は設定がないものの、3063Mー8006Mー8011Mという臨時パターンがあり、これは以前SV踊り子6号,11号が定期列車であった(2010年頃まで?)名残となっています。
THE ROYAL EXPRESS運転日は設定できないとか、スジ自体はまだ残っているとか言われていますが、確認していないので何とも。
また、9061Mは今年の改正以前は8161Mを名乗っていました。
そして、9014Mは9022Mを名乗っていたほか、9014Mの時刻はそもそも土休日は新宿行き8062Mとしての運転が基本形でした。
平日にSS系統が走れないので東京方面にねじ込んだダイヤなので、その名残として横浜⇒東京が普通電車ばりに時間がかかります。
ベースが田町電車区=品川であった頃から10年近くはこの基本形が維持されています。
一方で、直接的な置き換え車のE261系は平日1往復、休日2往復で平日は東京ー下田間1往復、土休日は東京・新宿ー下田間各1往復という見方が強いです。
よって、SVO 2往復分=2編成2運用分は代替列車での運転と推測されます。
251系特集記事もあるので、あわせてどうぞ!
・ E257系導入に伴う 185系「踊り子号」などの置き換え
一方の185系の現行運用は曜日によってバラバラなので書き出すと途方もない量なのですが、
基本形として、平日は
3025M-3026M、3027M-3028M、3035M-3034M
1個目・3個目が修善寺踊り子併結となります。
また、土休日は東京駅毎時30分発などの臨時便が混雑予想にあわせて設定されます。
夏休みや河津桜まつりなどの繁忙期には東京駅7:30発の踊り子101号から13:30発の踊り子117号まで185系が大活躍です。
修善寺方面としては踊り子109号ー110号が土休日運転、踊り子117号が土曜運転で、停泊して翌日の102号が日曜運転という3.5往復(連休で4往復)で固定です。
写真;現行ダイヤでは河津駅で踊り子106号と踊り子107号の交換が遅延がなければ毎日見られます。
休日はこれでもかという臨時列車がねじ込まれていますので、国鉄型特急最後の活躍の記録はお早めに。
・現在の置き換え対象車両
185系特急・ライナー運用…A編成10両×6編成、B編成7両×3編成、C編成5両×6編成
251系特急・ライナー運用…RE編成10両×4編成
・置き換え車両として発表済
E261系…8両×2編成=251系の置き換えという報道あり
E257系…東海道方面への転用とのみ発表済
・E261系の充当列車予想
E261系は平日1往復、休日2往復で平日は東京ー下田間1往復、土休日は東京・新宿ー下田間各1往復という見方が強いです。
大幅なダイヤ変更がないとすると、3005Mー3008Mと、8061Mー8004M or 9006Mスジで新宿行辺りが現実的なところでしょう。
また、今回申請された「サフィール踊り子号」はこちらの名称となるでしょう。
・E257系の充当列車予想
置き換え対象としては、185系のA編成を6編成、OM編成を3編成、251系の残り運用を2編成です。
また、修善寺行きの踊り子が残存すると仮定すると、ライナーの減車をしない限りはC編成6本です。
・・・・・・E257系踊り子号で減車をしないと仮定した場合・・・・・・
修善寺行き5両編成は NB編成をそのまま転用とする(一部報道では千葉方面にて7編成が余っている)
10両編成換算で13編成と、7or8両編成が3編成できます。
特急運用の置き換え対象は8編成ですので、現行の踊り子充当分としては10両編成が5本の余裕ができる計算となります。
車両の面については下記記事にまとめています。
・商標登録出願の「おだわら」と特急化のネック
さて、ここで気になるのが発表された商標登録「おだわら」です。
JR東日本の傾向としては、在来線ライナーの特急化を進めているのは皆さまのご想像通りです。
しかしながら、東海道線方面では単純に解決できない理由があります。
それが、 215系の存在です。
10両編成4本、オール2階建てという特異な構造で東海道方面の着席数確保に大活躍の形式です。
しかしながら、この車両ではとても特急化は困難となってきます。
後継の発表がないなかで東海道線ライナーの特急化が推測されるならば、この車両の代替も考えなければなりません。
これを含めると、おおよそE257系の転用本数に達するので現実味を帯びてくるのではないでしょうか。
現在、E257系は検査入場をしても内外装ともにそのままの姿で検査出場しています。
これは、転用改造が外のデザイン変更のみで済む=大幅な改造を行わない(機器更新+スワローランプ取り付けのみ)ということを示唆しているのではないかと考えています。
ライナーの特急化でグリーン車増強改造の必要性が薄れてきたことで、転用時期もだいぶ見えてきたと言えるでしょう。
もちろん、2018年9月現在で出揃っている情報を基にした推測に過ぎないので、引き続き今後の動きに注目です。
関連記事はこちら
先行して行われると思われる中央線関連です。
コメント
湘南ライナー利用者です。
ご教授賜りたく。
特急になった場合、ライナーセット券に代わる代替ができるのでしょうか?予想される代替はどのようなサービスでしょうか?
シュポポさま
閲覧・コメントありがとうございます。
ライナーセット券同等のサービスは維持されない可能性が高いかとは思います。
JR東日本の社内でもまだ決定していることが少ない段階かと思うので推測の域を出ませんが……。
他線区を含めた事例から推測できることは、えきねっとによるチケットレスサービス・トクだ値の設定により実質的な料金変化を最小限に抑える施策がされる程度と思われます。
この春には信州特急料金回数券の廃止もされることから、値引き=「えきねっと」とすることで、えきねっと利用比率を向上させることも狙いにあるのではないでしょうか。