【キヤ141系にも変化】JR西日本クモヤ443系電気検測車が年内引退

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JR西日本では、キヤ141形軌道・信号検測車とともに、車齢47年と長寿のクモヤ443系電気検測車を運用していました。

2021年8月6日より開始された京都鉄道博物館の展示にて、クモヤ443系が2021年に引退となることが明らかになりました。

JR東日本にも継承!2編成4両の検測車

国鉄クモヤ443系電車は、架線や信号通信などを検測する「電気検測車」として1975年に製造された車両です。同世代で非電化線区などにも対応したキヤ191系3編成6両とともに、国鉄や乗り入れ先の各線で活躍していました。

2000年代に入り、JR東日本継承車両はE491系“East i-E”・キヤE193系“East i-D”に置き換えられたほか、JR西日本でもキヤ141系“ドクターWEST”が投入されました。

しかし、JR西日本の電気検測についてはクモヤ443系を引き続き使用することとされ、それ以降も現在まで軌道と信号はキヤ141系・架線は443系という“分業”が続いていました。

国鉄特急形で広く採用されたボンネット形状“電気釜”のデザインを継承しており、これ自体が貴重となった今、ファンからの注目度が年々上がっています。

京都鉄博の掲示で明らかに

京都鉄道博物館では、2021年度に引退するクル・クモル145形配給車が8月6日より展示されていますが、事業用車両を紹介する特設掲示のなかでクモヤ443系について「2021年引退」の記載がされており、これまで明言されていなかったクモヤ443系の去就が初めて正式に示されました。

代替車の登場については依然として発表こそないものの、同じく1編成1形式となった事業用車の引退でついでに明かされるという予想外の内容に、ファンからは驚きの声が上がっています。

既に運用は終了……?

年内の引退が発表された格好となるクモヤ443系ですが、既に運用を終了したと見られる動きも発生しています。2021年7月15日には、所属の吹田総合車両所京都支所から本所へ入場するための回送が実施されました。

これが事実上の廃車回送なのか、それとも後継車両登場までの場つなぎとしての検査入場なのかと動向が注目されていました。

京都鉄道博物館の展示では2021“年”引退とされており、これが過去の動きなのか今後の動きなのかを読み取ることは出来ませんが、現車の状況を考えると今後本線上に姿を見せることはないかもしれません。

近畿車輛で代替車と見られる車両も目撃される

現行車両の引退が示された一方で、既に後継車両の話題も注目されています。

キヤ141形では、将来的に中間車を連結することにより、残されていた架線検測を含めた全ての検測が可能となる構成とされていました。

クモヤ443系の車齢が高まるとともに置き換え車の登場が噂されていましたが、最近では近畿車輛にてキヤ141系に非常によく似た車両が製造されている姿も目撃されています。

帯色や近年では非常に珍しいビート有りの構体など、状況からキヤ141系に連結されると考えて間違いなさそうですが、側面に青色が広く遇らわれている点が異なります。

また、キヤ141系では気動車製造に長けた新潟トランシスが製造を手掛けましたが、この動きが事実であれば電気検測車両は先輩のクモヤ443系に回帰して近畿車輛が製造することとなります。

また、既にクモヤ443系が運用を離脱していること・車齢から一部機器はリニューアル済だったことが想像出来ることから、クモヤ443系に搭載されていた一部の機器を流用する格好で落成する流れもありそうです。

連結・機器更新とともに従来の2両編成のカラーリングも改める……といった動きも想像でき、今後の動向が注目されます。

画像元ツイート紹介

7月15日の入場回送は街星 はやぶさ様(@JRA41_Hayabusa)・8月6日の京都鉄道博物館での展示はかいりん様(@kairin_asuka)よりそれぞれ掲載許諾をいただいています。

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