【JR西・南海】事業許可!夢広がるなにわ筋線、関西の鉄道はどうなる?

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7月10日、国土交通省は大阪・キタの中心地、梅田と関西国際空港を結ぶ新路線、「なにわ筋線」の鉄道事業を許可しました。

同線の開業により、関西の鉄道のネットワークが大きく動くため、期待がふくらむ新線です。

今回は、さまざまな角度からなにわ筋線について考えたいと思います。

そもそも、なにわ筋線とは? 

なにわ筋線はJR大阪駅付近で建設が進められている「北梅田駅(仮称)」とJR難波駅、南海新今宮駅を結ぶ全長7.2キロの鉄道路線です。

中間駅は「中之島駅(仮称)」「西本町駅(仮称)」「新難波駅(仮称)」が設置される予定です。「中之島駅」が京阪中之島線との接続駅になることでしょう。

2031年春の開業を目指し、工事がいよいよ本格的にはじまります。

JR難波駅からJRが、南海新今宮駅から南海がなにわ筋線に乗り入れます。

現在、大阪駅~関西空港駅間の所要時間は約60分ですが、同線が開業すると約40分に短縮されます。

また、京阪中之島線と接続することから、京阪沿線から関西空港へのアクセスも大きく改善することでしょう。

このようになにわ筋線は単に一鉄道路線が開業するのではなく、関西の鉄道網を大きく変えるポテンシャルを持った路線です。

超大胆予想!「なにわ筋線」のダイヤはどうなる?

あまりにも気が早いのですが、「なにわ筋線」のダイヤを超大胆予想します。

「なにわ筋線」は複線でつくられ、JR・南海の共用区間(「北梅田駅」~「西本町駅」)はJR、南海が1線ずつ分け合います。

ちょうど、りんくうタウン駅~関西空港駅間のような感じです。

そのため、一般の地下鉄のように高頻度で運転することは難しいと思います。

りんくうタウン駅~関西空港駅間のダイヤを参考にすると、なにわ筋線のダイヤはそれぞれ1時間に6本程度でしょうか。

新型271系でも話題の関空特急はるか号

JRは関空アクセス特急「はるか」と関空快速が乗り入れることでしょう。

「はるか」は関西空港駅~京都駅・米原駅間を結ぶことから、全列車がなにわ筋線に乗り入れると思います。

問題は関空快速です。関空快速は関空からUSJや京橋駅方面への輸送も担っていることから、全列車がなにわ筋線に乗り入れることは考えにくいです。

おそらく、半数程度が乗り入れるのではないでしょうか。また、新大阪駅のキャパの問題から「北梅田駅」で折り返すのが自然でしょう。

結構な経年の南海ラピート

一方、南海は関空アクセス特急「ラピート」が「北梅田駅」まで乗り入れます。「ラピート」は関空アクセス特急ですが、大半の列車は中間駅にも停車する「ラピートβ」です。

そのため、関空だけでなく泉南地域から大阪・キタへのアクセスも改善されます。

一方、空港急行は難波駅始発と「北梅田駅」始発で分けるでしょう。なにわ筋線には「新難波駅」が開業しますが、メインターミナルは難波駅であることに変わりはありません。

なお、高野線の乗り入れは同線のキャパシティを考慮すると難しいと思います。

なにわ筋線内の停車駅は「北梅田駅」「中之島駅」には全列車が停車することが予想されます。「西本町駅」「新難波駅」はもしかしたら通過・・・という感じでしょうか。「北梅田駅」~JR難波駅・南海新今宮駅間の中間駅は追い越しタイプではありません。そのため、阪神なんば線の西九条駅~大阪難波駅間のように全列車が各駅に止まることも十分、考えられます。

車両面では、関西空港開業時に登場した車両たちはなにわ筋線の開業時には車歴35年オーバーなので同線には乗り入れないでしょう。おそらく、同線の開業前に車両の総取替が行われると思います。

2020年春にデビューする「はるか」の新車=271系や225系、南海8300系あたりは乗り入れるでしょうか。本音はそろそろ「ラピート」の新車を見たいものですが。

「なにわ筋線」の開業により、阪急直通、奈良直通も? 

「なにわ筋線」の話題は単に大阪梅田と関西空港が近くなるという話だけではありません。

もしかすると、阪急電車「北梅田駅」乗り入れやJR奈良駅~関西空港駅間の直通運転が実現するかもしれません。

標準軌の阪急電鉄は神戸本線、宝塚本線、京都本線が合流する十三駅~「北梅田駅」間を結ぶ新線を狭軌で建設することを検討しています。

当然、狭軌での建設はJRや南海への直通運転を考えてのことでしょう。新線の十三駅は地下駅になるとのこと。もしかすると、JR、南海の車両のみが十三新駅に乗り入れる「片乗り入れ」になるかもしれません。

「なにわ筋線」は今年3月に全通したおおさか東線(新大阪駅~久宝寺駅)との関係も取り上げられています。なにわ筋線は特急「はるか」が通る梅田貨物線と乗り入れができる構造になっています。

このまま建設が進めば、なにわ筋線~梅田貨物線~おおさか東線との直通運転も夢ではないということ。もしかすると、関西空港駅~奈良駅を結ぶ直通特急が誕生するかもしれません。

今後、建設が進むにつれ「なにわ筋線」に関する報道が増えることでしょう。

乗り入れこそはないものの、予想未満の利用が続いている京阪中之島線にとっては起爆剤となるなど、線路が繋がっていない会社にも大きく影響してくるこの路線。

未来の関西の鉄道網を想像してみると夢が広がりますね。

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コメント

  1. しつ より:

    これに関連してか、長年構想止まりだった阪急新大阪線(十三~新大阪)も実現に向けて動き出した所です。
    元々標準軌で各路線から新大阪駅への連絡線を設ける予定だったので計画はだいぶ変わりましたが、阪急各線から新大阪駅までのアクセスが不便な実情を考えると大いに期待できそうな所ですね。