【まもなく引退】山陽電車の復刻塗装3030号編成〜2021年5月21日に運行終了

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2019年に昭和時代の姿を再現した山陽電車の復刻ツートン、3000系3030号編成が引退します。

3000系の振り返りと2019年に登場したリバイバルカラー、そして引退記念のイベントを紹介します。

山陽3000系とは

山陽電気鉄道は神戸と姫路を結び、阪神電気鉄道と相互直通運転を行っています。大手私鉄ではありませんが準大手私鉄にカテゴライズされることが多く、兵庫県南部にとってなくてはならない交通機関です。

山陽電車はJR神戸線(東海道本線)とのライバル関係が指摘されますが、JR神戸線とはまったく違った性格を持っています。神戸~明石間はJR神戸線に近接していますが、こまめに駅に停車することで差別化。JRがカバーしきれない地域から神戸、大阪をつなぐ役割を果たしています。

一方、明石~姫路間はJR神戸線と離れるため、明石市南部、加古川市南部、高砂市、姫路市南部は山陽の独壇場です。明石駅でJR神戸線からの利用客を載せ、同地域へ向かいます。

山陽電車では昭和時代から神戸~姫路間に特急が設定され、1968年には神戸高速鉄道の開通により、阪急六甲・阪神大石までの乗り入れを開始。3000系は神戸高速鉄道への乗り入れを見越して、1964年にデビューしました。

同車は大きくオリジナルタイプの車両(3000系)、2000系から流用した3200系、新造時から冷房搭載の3050系に分けられます。今回引退する3030号編成はオリジナルタイプの3000系に該当します。

3000系の最大の特長はアルミ車として登場したことでしょう。日本初のオールアルミ車は3000系の先輩にあたる1962年デビューの2000系2012号編成です。3000系は2000系の流れを組み、最初はアルミ車として製造。ところが途中から鋼製になり、再びアルミに戻りました。ちなみに3030号編成は鋼車です。

長年にわたり3000系は山陽の看板車両として活躍し続けました。しかし老朽化や6000系の誕生により、引退する車両も増えてきました。

ツートン塗装が再現された3030号編成

3000系鋼車の昭和時代の塗装はクリーム色と濃い青色という阪神の普通車に似た塗装でした。1980年代後半から現在のクリーム地に黒帯と赤帯になり、ツートンカラーは過去帳入りに。このまま見られないかと思いきや、山陽はツートンカラーの復刻を決断。その結果、3000系3030号編成がツートン塗装になりました。

ツートン塗装を復活するだけでなく、昭和から平成初期に見られた「海水浴」や「観梅」などのヘッドマークも再現。さらに3030号編成のダイヤをホームページに掲載するなど、力の入れようはすさまじいです。

ダイヤを見ると、普通だけでなく山陽オリジナル種別「S特急」での運用も目立ちます。「S特急」に乗ると時速100キロオーバーで播州平野を走り、かつての特急運用も思い出させてくれることでしょう。

さよなら記念イベント続々と

3000系3030号編成は5月21日を持って定期運用から引退します。山陽電車ではさよなら記念イベントを行います。1つ目は5月29日に運行される「3030号さよなら記念貸切列車」です。こちらの応募はすでに締め切っています。

2つ目は「復刻ツートンカラー3030号 さよなら記念入場券セット」の発売です。こちらは板宿、山陽垂水、山陽明石、東二見、山陽姫路の各駅で販売します。なお4月27日現在、兵庫県に発令された緊急事態宣言により、発売は延期されています。

3つ目は「さよなら記念鉄道グッズ」の発売です。商品はアクリルプレート、カラーボトムトートバック、クリアマグネット、ハンドタオル、A5リングノートです。発売場所はローソン+フレンズ山陽板宿ちか店、山陽垂水西店、須磨浦ロープウェイ山麓売店「須磨浦ショップ」です。

4つ目は「山陽たい焼き」や「山陽そば」の各店で復刻ツートンカラー車両をテーマにした記念メニューを販売します。

今後の情勢によっては今後のスケジュールの変更も考えられます。イベントに参加したい方は山陽電車のホームページでスケジュールをチェックすることをおすすめします。

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