【再入場】E257系2000番台NA-03編成秋田総合車両センターへ配給輸送

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中央線から東海道線への転用改造が進むE257系。

初期に登場した編成は改造が終わらないまま出場して話題を集めましたが、丸一年経過した2020年4月7日、改造元の秋田総合車両センターへ再入場しました。

E257系転用改造と”残工事”

中央線特急“あずさ”・“かいじ”を中心に活躍していたE257系ですが、東海道線転用改造にあたって定期検査を担当していた長野総合車両センターのほか、秋田総合車両センターが担当することとなりました。

転用改造にあたり、外装では車体塗色変更・灯火類のLED化・床下機器更新、内装ではシートモケットやカーテンなどのカラーリング変更・コンセント設置・座席発売状況ランプの追加が実施されています。

工期は60日とされており、最初のM-112編成→NA-09編成は長野総合車両センターが担当、出場は2019年3月に実施されました。

前面には現在のペニンシュラブルーの塗装が施されたものの、側面については白黒の塗装のみを施工という外観でファンを賑わせました。

このほか、内装についても一部の座席が交換してある中途半端な状態でした。

この改造に様々な憶測も飛び交いましたが、出場配給と前後する形で組合資料が掲載され、この外観などは工期内で改造が完了しなかったことが理由と明らかになりました。

2編成目は秋田総合車両センターで改造されていたM-103編成→NA-03編成で、こちらは外観こそ完成しているものの、内装についてはほぼ未着手という状態で出場しました。

これ以降の編成は相次いで完成形で出場していましたが、中途半端な状態のこの2編成も各種試運転で積極的に活用されました。

NA-03編成は上越線・宇都宮線・総武快速線など幅広く走行したほか、NA-09編成についても白色のまま伊豆急下田駅へ試運転をした経歴を持っています。

これに加え、M-108→NA-06編成はE257系転用改造としては現状唯一となるJ-TREC(総合車両製作所)横浜事業所にて改造が行われましたが、各種工事を行ったものの外板塗装のみ未施工という独特の形態で登場しました。

経緯などは推測の域を出ませんが、両車両センターではE257系の改造を前に廃車体を利用した塗装試験を行っており、改造車の特徴であるペニンシュラブルーの塗料が特殊なものであることが原因にありそうです。

3編成の異端児が生まれていましたが、運用開始となる2020年3月までそのままの状態となっており、動向が注目されていました。

今回の配給輸送では、秋田総合車両センターで施工されたNA-03編成が担当区へ丸1年越しに再入場することとなりました。

これにより、残された工事を完遂することとなるかと思いますので、この編成のみの特徴であった武田菱模様のカーテンと青帯の組み合わせは見納めとなりそうです(多目的室・車販準備室・中間乗務員室を除く)。

現在、秋田総合車両センターではM-106編成→M-105編成が完成間近となっているほか、最近5両編成のNB-07編成が初めて転用改造とみられる入場をしたばかりです。

5両編成の改造を優先するのか、それとも残工事をちゃちゃっと終わらせるのかを含め、今後の展開が気になります。

残された2編成はどこへ行く?

今回の配給輸送では、改造元である秋田総合車両センターへ再入場という手筈となりました。

E257系2000番台の残工事については、一部の組合資料にて大宮総合車両センター(本所か東大宮センターかは不明)で実施すると読める記載がされていましたが、少なくともこの案とは異なる動きとなりました。

他の編成も担当区所で行うとした場合、NA-09編成は長野に持っていくこととなりそうですが、NA-09編成は新潟・完成しているNA-10編成を長野へそれぞれ疎開している状況を見ると、少し不思議な状態です。

疎開先から秋田総合車両センターへ持っていく可能性も捨てきれませんし、251系の廃車回送で東大宮センターの空き地が出来たら一旦戻って、それから長野へ再入場という可能性も考えられます。

また、NA-06編成は塗装のみ自社の車両センターで行うことを想定しているかと思うので、どちらに入場するのかはどちらの編成も断言は難しそうです。

NA-09編成は青帯のみ未塗装・NA-06編成は中央線時代の武田菱塗装を維持しており、それぞれ外観がとても目立ちます。

以上の動向を踏まえると、自走で長野・配給で秋田のいずれかとなる可能性が高そうですが、どちらにしても関東圏のファンにとって注目の動きとなりそうです。

参考:E257系転用の現状

松本大宮現状施工入場
配給等
出場
配給・回送
改造ROM運用入り
M-101NA-01改造中長野
2020年
2月4日
M-102NA-02波動運用
M-103NA-03再改造秋田
2018年
11月6日
2020年
4月7日
2019年
4月9日

未完了
M-104NA-04運用中長野
直接入場2019年
10月3日
完了更新2020年3月14日
踊り子7号
M-105運用中波動運用継続
M-106NA-05改造中秋田
2020年
1月7日
M-107運用中波動運用継続
M-108NA-06尾久疎開総車
2019年
6月10日
2019年
10月3日
未完了
M-109NA-07尾久疎開秋田
2019年
8月20日
2020年
2月6日
完了
M-110NA-08運用中秋田
2019年
4月11日
2019円
11月26日
完了更新2020年3月14日
踊り子1号
M-111運用中波動運用継続
M-112NA-09新潟疎開長野
直接入場2019年
3月7日
未完了
M-113NA-10長野疎開長野
直接入場2019円
6月28日
完了
M-114NA-11改造中長野
直接入場
M-115NA-12改造待ち
M-116NA-13運用中長野
直接入場2020年
3月2日
完了更新2020年3月14日
踊り子4号

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コメント

  1. ケヨえむ より:

    『この編成のみの特徴であった武田菱模様のカーテンと青帯の組み合わせ』とありますが、

    武田菱カーテンとペニンシュラブルーの組み合わせは4号車の乗務員室のカーテンが武田菱のままなので、実質他編成の営業列車でも見ることが出来ます。