E257系0番台のうち、東海道線への転用改造第一号として多くの注目を集めていた元M-112編成が、大宮総合車両センター所属予定の2000番台NA-09編成として大宮まで東大宮操まで配給輸送されました。
配給輸送となった経緯・組合が報じた未完成のままの出場の理由に迫ります。
東海道線転用改造の概要
E257系0番台の基本9両編成については、組み替えをすることなく機器更新・内外装のリニューアルを施工する予定となっていました。
既に判明している改造内容は以下の通りです。
外装関連
E261系に似たサファイアブルーと白の塗装
ヘッドライトのLED化・形状変更
荷物棚部分の窓埋め
行先等の表示器更新
床下機器更新
3号車にホロ設置(500番台が繋がる向きに変更)
内装関連
いわゆるスワローサービス用の座席ランプ取り付け
シートモケットの交換
サロハE257のサロ化(普通席部分24名→グリーン席20名で既存部分との合計定員48名)
組合が報じた工期遅れ
今回のE257系2000番台・NA-09編成でずっと話題となっていたのが、側面の白黒の塗装です。
以前から長野・秋田で目撃されていた塗装試験ではサファイアブルーの塗装をしていたにも関わらず、長野総合車両センターでは前面に青帯こそ入れられたものの、側面は窓周りに黒色塗装を施したシンプルな塗装であり、波動用と踊り子用で塗色が異なるという噂も多くありました。
特に窓周りの塗装がされた部分には禁煙ステッカーや新ロゴマークの貼り付けも行われたことから、これが完成系と考えるのも自然でした。
しかし、出場直前になり、組合から当初の工期である60日間を20日超えた80日掛けても改造が完了しなかった旨が明らかになりました。
その中には、「塗装等」という記述や、改造が完了していないまま東大宮に輸送する旨・改造完了までは松本車両センター所属のままとなる旨が記されています。
出場した車両からは、今までの新宿寄りである旧3号車側で座席モケットの交換がされている一方で、なかなか姿を現さなかった旧11号車側の座席はそのままという差異も見受けられています。
今後の展開としては、秋田総合車両センターで既に目撃されている側面の大部分がサファイアブルーとなった塗装に変更されるほか、座席交換が施工されることでしょう。
しかし、ひとまずは機器更新をした足回りの走行試験をしたいことでしょうから、しばらくはこの中途半端な仕様で走るのではないでしょうか。
営業運転開始はまだまだ先?
想定されていたデビュー時期は2020年3月と思います。
先述のように、転用改造工期は60日を想定しており、16編成を長野・秋田でそれぞれそのペースで改造すれば来春までに12編成近くの改造が出来る計算となることから、この時点で特急運用は全て置き換える算段だったものと推測できます(修善寺編成問題こそ残りますが)。
置き換え対象として251系2編成、185系10両A編成6編成、OM編成3編成の11編成ですので、215系分の湘南ライナー置換はその先となると、ライナーの特急化はもう少し後となりそうです。
動画資料集
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コメント
趣味的には、きほ1号車2号車の扱いが気になります。
ちなみに、内装改造や塗装は、大宮車両センターにて行われそうな感じです。(東大宮操までの配給のため)
もしかしたら、前面の青帯は、基本編成と波動編成を区別するためかもしれませんね。それなら趣味的には、面白いところです。
すいません。訂正します。基本編成が「きほ」となっていました。
誠に失礼しました。
この編成大宮に着いた後、そのまま大宮車両センター入りしたみたいですね。
記事に書いてある通り長野出場後は一旦東大宮に留置という話でしたが、大宮セの方で調整したのかもですね。
そういえばNA-09編成は元M-112編成だった訳ですが、もう一本転用改造されているM-103編成はNA-03編成と番号は変わらないので規則性がつかめない状況なんです。
500番台や2両編成のM-200番台も転用に絡んでくる可能性もあるので、今後編成の組み換え等複雑な動きが出てくるんじゃないでしょうか。