【最後の春】185系の臨時踊り子号が大活躍!2021年春の繁忙期輸送

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185系を使用した踊り子号の運行終了まで1ヶ月を切り、都心から伊豆半島各地まで乗車・撮影の“お名残”をするファンの姿が多く見られます。

例年なら河津桜まつりで賑わう時期ですが、185系にとっての「最後の春」は静かなスタートとなりました。

伊豆方面輸送と河津桜まつり

写真は2020年

「河津桜」は1955年に河津町で発見された雑種起源の桜の木を起源としており、その後植栽により河津川沿いに濃いピンク色の桜並木が見ることが出来るようになり、2月中旬〜3月上旬の伊豆観光を支える名物となっています。

伊豆エリアでは南伊豆町でもみなみの桜と菜の花まつりが同時期に開催されているほか、首都圏では京急電鉄三浦海岸駅周辺にて見ることが出来ます。

この時期には特急踊り子号についても大幅な増便がされてきました。

同様に伊豆半島の繁忙期となっている夏休みシーズンなどと比較すると、開花時期が読みにくいことなどから日帰りで訪れる利用者が多いため、平日を含めて朝の下り列車・夜の上り列車の臨時設定に重点が置かれている点が特徴です。

そして、土休日ダイヤでは東京7時30分発の下り列車から始まり、ほぼ全ての臨時枠に列車が設定されていました。

今年で31年目を迎える予定だった河津桜まつりですが、新型コロナウイルス感染症対策として今年は中止とされており、夏休みシーズンとともに人気の高い時期のメインイベント中止に東伊豆では賛否分かれる事態となりました。

河津桜まつりの中止の決定などを受け、土休日の踊り子51号・52号・55号・58号の運休が実施されることとなりました。

それでも通常の平日・土休日に比べるとかなりの本数が運転されていますが、例年なら全ての臨時枠に列車を走らせても多くの列車が満席で運行される週末にも利用者はまばらな印象です。

皮肉なことですが、185系に最後に“乗り納め”をするファン層にとっては混雑状況・運行頻度・車種などで最高な環境が整うこととなりました。

窓が開けられる構造が晩年に思わぬ形で役立つこととなっている185系。

このご時世下で気軽に乗り鉄……も難しい状態ですが、湘南ライナーなどを含め運転本数は多く、感染対策をしつつ乗車率の低い列車・区間を探せば、十分楽しむことができそうです。

波動用編成の踊り子号も設定

少しずつ色付きはじめた桜を添えて……

さて、ファン層にとって注目度の高い6両+4両の波動用編成を使用した踊り子号ですが、今年は踊り子56号で運行されています。

当初は踊り子55号〜56号の運転計画となっていましたが、社会情勢と河津桜まつり中止などの影響で踊り子55号は運休。同時刻に回送列車として運行することとなり、旅客列車としては片道運行となりました。

乗車目線ではC7編成に搭載されているオルゴールチャイムを伊東線・伊豆急行線内で聞くことが出来るのは下り列車のみであったほか、撮影目線でも下り列車は巡光ポイントが多い一方、上り列車は適する撮影ポイントに恵まれないことがあり、この決定を残念に感じるファンの方も多そうです。

2021年3月改正以降も波動用編成自体の活躍は明らかにされているものの、春の臨時列車では臨時列車がフル稼働となるゴールデンウィークを含めて185系を使用する列車の設定はされていません。

中央線特急で新しい着席サービス導入とともに189系使用のあずさ号・かいじ号、185系使用のはまかいじ号がひっそりと淘汰された動きを考えれば、座席発売状況表示ランプがない上に快適性が劣る経年車をわざわざ使用する可能性は低いと言わざるをえません。

そもそも、特急湘南号が215系の代替を兼ねており、E257系2000番台の配置数は13と潤沢です。従来運用をベースに計算すれば、検査が重ならない限りは2000番台・2500番台で全ての運用を賄うことができそうです。

ただし、観光需要さえ戻れば波動用編成を活用した団体臨時列車の運行自体は十分にありそうです。

185系の淘汰時期だけを考えれば、2022年1月の初詣臨時列車もしくは2月の河津方面の団体臨時列車辺りまでその勇姿を見ることが出来るかもしれません。

ムーンライトながら号も運行終了となった今、6+4両の10両編成の活躍は踊り子56号が最後となりそうです。

乗務員訓練で訪れたE257系2500番台と

修善寺方面もまもなく運行終了

伊東線・伊豆急行線方面については185系の臨時列車運行の望みがゼロではありませんが、間違いなく見納めになるJR東海熱海駅〜三島駅・伊豆箱根鉄道駿豆線内についても乗車・撮影に訪れるファンの姿が増えてきた印象です。

特に今年は富士山の冠雪が今冬は非常に遅く、連日天候に恵まれていることも加味すれば伊豆箱根鉄道線内の富士山バックの撮影ポイントを訪れる人が急増することも納得です。

平日2往復・土休日3.5往復という運転体系は閑散期同様ですが、もともと富士山が映えるこの冬〜早春の時期は昔からカメラを構える方が(ファン層以外を含めて)多い時期でした。

伊豆箱根鉄道沿線は年季の入った架線柱・沿線では珍しい田園風景など、他路線と異なる風景が多く見られます。乗車・撮影ともに楽しい路線ですので、こちらも後悔ないように記録したいところですね。

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