【初の顔合わせ】相鉄21000系21101×8が東急電鉄長津田へ甲種輸送

スポンサーリンク

2022年度下半期に開業する東急新横浜線・相鉄新横浜線の準備が進められています。

2021年9月20日から24日にかけて、相鉄21000系21101×8(21101F)が東急電鉄長津田駅へ輸送されました。

相鉄21000系の落成からこれまで

相鉄21000系は、東横線直通用に2017年より投入された20000系の設計を基に、目黒線直通用の設計変更が加えられた車両です。

2021年6月に21101×8(21101F)が落成・甲種輸送(貨物列車として輸送)が開始されたのを皮切りに製造が続いており、9月6日より相鉄線内の営業運転が開始されています。

営業運転では21102×8(21102F)が使用されており、東急線のATCが準備工事に留まることなどが注目されていました。

そして、商業誌により厚木から長津田まで21000系の甲種輸送が掲載されて話題となりました。営業運転に使用されていなかった21101×8が再び4両ずつ甲種輸送。9月23日に5号車から8号車の4両が長津田へ到着しました。

今回の輸送では、相鉄線内から直通した際の車両向きとするため、厚木~相模貨物(折返・併結)~川崎貨物(折返)~新鶴見信号所~八王子駅(折返・分割)~長津田と、輸送距離の割に複雑な経路選定とされている点が印象的です。

相鉄線内はモヤ700形・東急線内は7500系と各社の車両もエスコートするほか、有効長の都合で併結と分割を行うなど、線路が未開通ゆえにかなりの時間と手間をかけた輸送となっています。

田園都市線の各型式と離合

今回の甲種輸送についても東急電鉄の新車などと同様に、東急電鉄とJR横浜線の接続駅である長津田駅が目的地となりました。ここまでも複雑な輸送経路でしたが、目黒線とその管轄である元住吉検車区に向かうためには、更に東急電鉄の田園都市線・大井町線を走行する必要があります。

また、21000系は目黒線直通用の車両であり、営業運転開始後は東急目黒線を走行・東横線と並走する姿が見られますが、田園都市線の車両とは顔を合わせる機会がありません。

田園都市線2020系は新横浜線向けに3020系があり、遠目には新横浜線の“顔”の並びとなります。

大井町線の急行列車で使用されている6000系とは、デビュー後は大岡山駅で接続します。両形式とも顔立ちが特徴的です。

そして、ファン目線で一番熱いのは、やはり引退間際の8500系との顔合わせでしょうか。

東急・相鉄新横浜線が開業する頃には置き換えが完遂しており、今だけの並びです。

相鉄ではJR東日本思想の車両導入まで鋼製~アルミ車と推移していたため、コルゲートのステンレス車と相鉄車という組み合わせも特筆されます(デビュー後には東武9000系との並びを見ることが出来そうです)。

このほか、半蔵門線8000系や08系、東武50050型との顔合わせも今だけの姿です。

東急電鉄では試験と改造を実施?

今回の21000系入線で両社のファンにとって興味深いのは、21000系が東急線向けの設備を準備工事で落成とされた点でしょうか。

相鉄では自社のかしわ台車両センター以外で柔軟に外注をする傾向が見られることから、今回の21101×8についても、試験とともに東急テクノシステムが乗り入れ対応の改造を請け負っているのではないかという推測する声もファンから上がっています。

相鉄車の改造を東急テクノシステムが受注した事例としては、相鉄の事業用車モヤ700形701号車へ検測機能を付加する改造があります。

このほか、近年ではJR東日本のE231系の設計を活用した相鉄10000系が長野総合車両センターで機器更新工事を施工した事例もあります。

一方で、最近になって21102×8へATC切り替えスイッチが設置されるなど、今後の動向推測は難しい状態です。どれくらいの期間・どのような動きとなるのかが今後の注目ポイントとなりそうです。

神奈川県内で行ったり来たりが続く新横浜線関連の新造車。今月姿を見せた3000系増結車に続き、近日中に5080系向けの増結車の登場も商業誌で報じられており、今後も県内各地で新たな動きが見られそうです。

関連記事

コメント

  1. 立畑大洋ホエールズ より:

    東急テクノシステムは、かしわ台で車両改造工事を請け負ってますからね。かしわ台に事業所もありますし。

    改造 | 鉄道車両 改造・整備 | 事業案内 | 東急テクノシステム
    https://www.tokyu-techno.co.jp/business/railway_remodeling/kaizo/