【東武】東上線→本線転用⁉︎ 50000系51008Fが南栗橋へ転属か

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東武スカイツリーラインから半蔵門線・田園都市線へ直通する運用で活躍していた30000系に転属改造が進められています。

多くの東武ファンの予想通り、その代替として12月23日から24日にかけて、51008Fが森林公園検修区から南栗橋車両管区へ回送されています。

ファンを賑わせているこの車両トレードを掘り下げます。

半蔵門線直通と50050型

東武50000系は本来、10両固定編成の活躍機会が増えてくる東上線向けに設計された電車です。

一方の30000系は、半蔵門線直通運用を前提に開発されたものの、直通運転開始前に地上用通勤車と共通運用することと、当時の西新井工場の検査体制から10両固定編成が難しいという判断から6両+4両で登場していました。

東急田園都市線の混雑から、運転台のデッドスペースが邪魔という判断、南栗橋車両管区南栗橋工場の発足も後押しして、10両固定編成の50050型により置き換えをすることになりました。

本来投入されるべき東上線には地下鉄直通用50070型・TJライナー用の50090型といった必要数を除いて増備は先送り。

本線系統に18編成の50050型を用意し終える頃にようやく東上線地上用の51003F以降が製造されることとなりましたが、この51003F〜51009Fでは、東上線向けの広幅ボディ・長い先頭車とはならず、50050型と同一寸法の狭幅ボディ・全長20,000mmの先頭車とされていました。

今後の車両需給に合わせた転用を見越しているのではないか?という推測があるも、当時は同一設計でコストを抑えただけではないか?という見方が優勢でした。

今回、東上線で9年の活躍を経てこの設計が生かされた転用がされることとなりました。

秩父鉄道線内は機関車牽引

ここ10年、自走可能な8000系を除く各型式の転属では、寄居駅~羽生駅間を秩父鉄道の機関車牽引列車として走行させることが一般的になっています。

今回も2012年~2014年に多く行われた10000系・10030型の転用同様、前日に寄居駅に回送・当日午前中に甲種輸送・日中に自走で回送というおなじみのパターンとなりました。

50000系の新造時にも秩父鉄道のデキとの組み合わせが毎回行われましたが、本線向けの50050型は両端に機関車連結・東上線向けのその他形式は西向きに機関車連結でしたので、ありそうでなかった組み合わせとなりました

順光時間帯に各地を走るという経路もあり、沿線・各駅では多くのファンがその輸送の姿を記録していました。

東武50000系列400両のうち、所属区変更・転用の動きは初となります。

半直運用・本線から30000系消滅か

今回の一連の車両トレードは、31606F+31406Fと51008Fを対象に行われています(30000系側は改造工事途中)。

51008Fという車両選定から、今後31609F+31409Fとラストナンバーの51009Fで車両トレードをするとみて間違いなさそうですね。

この転用が完遂すると、半蔵門線直通用に開発された30000系が全て東上線に転用、50000系列全体のちょうど半数となる20編成が本線に配属されることとなります。

本来の用途とは異なる転用自体は各鉄道会社で時折発生しますが、製造から比較的経年も浅く、世代も近い2形式が本来の用途と逆転して運用されるのは他社を含めてなかなか珍しい事例でしょうか。

現実は小説より奇なり……といったところですね。

30000系とのトレードを今更行う理由

31606F+31406Fと31609F+31409Fの2ペアですが、過去記事で詳しく解説しているように運用増加分への対応と北部への直通臨時列車設定のために維持されてきた編成です。

以前はフラワーエクスプレスとして太田駅まで乗り入れていたほか、日光線・鬼怒川線への直通列車の設定もありましたが、東日本大震災以降は一切設定されていません。

30000系のアイデンティティは既に不要と判断されていてもおかしくない状勢でした。

しかしながら、2011年~2015年に地上車となっていた13ペアが東上線転用された後も、地下鉄直通運用に使用されていた20両が維持されていました。

10000系列の転入では直通運用は賄えない=適切な置き換え車両が捻出出来ないこと、乗務員室のデッドスペース問題以外は目立ったトラブルがなかったことから置き換えが見送られたものと思われます。

このまま運用しても大きな問題はなさそうですが、東武鉄道では2019年度以降、地下鉄直通列車に入る50050型・50070型に車内案内ディスプレイとWi-Fi整備を発表済です。

サービスレベルの統一という観点を考えれば、少数派の30000系を置き換えてしまった方が利用者視点では嬉しいところですね。

車内サービスレベル統一だけでは理由としては少し弱いですが、車両整備の観点からも東上線集中配置の方が合理的なことは明らかですので、これを機に……といったところでしょうか。

日比谷線直通に70000系を導入途中なほか、アーバンパークラインでは60000系の製造が中断したままなど、30000系2編成の為に新設計の電車を開発する状況でないことも明らかですので、妥当な対処法にも思えます。

また、定期検査の施工時期が近づいてきたことも背景の1つに考えられます。

この51008Fは2010年4月落成、2013年11月に森林公園検修区にて重要部検査、2017年3月に川越工場にて全般検査を施工しています。

おおよそ3年半ごととなっていることを踏まえると、1年程度は余裕があるものの、定期検査が遠い状態ではありません。

今後、保安装置改修に加え、LCD設置工事・TOBU FREE Wi-Fi設置工事といった中規模の改造メニューの施工をすることを考えると、数か月単位で運用離脱が続く可能性も考えられますので、妥当な時期としてこのタイミングとなったのではないでしょうか。

検査期限の延長自体は東武鉄道お得意の休車措置でなんとか出来る事象ですが、前日朝まで運用入りしていたことを考えると、直前まで東上線で走行距離を稼いでいたのかもしれません。これも推測の域を出ませんので、転属自体は複合的な要因と考えられます。

一方で、今回の転用後も、東上線側については依然として9000系7編成・9050型2編成が異なるサービスレベルで地下鉄直通運用にて活躍することとなります。

彼らの車齢からは再改造は考えにくいですので、8000系ワンマン車置き換えとともに、新車投入による玉突き転用でも計画しているのでしょうか。

51003F〜51007Fを50070型設計で作っておけば……とも思いますが、ともあれ来年度以降の動向が気になるところです。

ファンからは賛否両論

東武の本線系統と東上本線系統ではどちらかしか使わない……という利用者が圧倒的多数です。

車齢が若いものの車両としては安上がりな感じもある50000系列と、既にお古ではあるものの拘って発注された30000系。どちらがいいか……ということで両路線のファンからは微妙な反応です。

この編成が50050型18編成の続番となる51069Fと改番するのか、原番号を維持するのか。改番する場合はその次の20編成目は51070Fとするのか、それとも51050Fとするのか……などの推測が飛び交っています。

両路線・両編成ともにファンから別れを惜しむ声も多く出ていますが、それぞれの新天地でのデビューも見守りたいところです。

2011年の30000系の東上線転入直後には、外見は10000系列に類似しているものの、意外にも利用者からは新車?という声や、写真を撮る一般利用者も見受けられました。

今回は、両路線とも既存形式の数が変わるのみですので、一般の利用者から気付かれることはなさそうですね。

輸送シーンをYouTubeにて公開!

今回の輸送シーンは、YouTube=鉄道ファンの待合室資料館に動画を公開しています。

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コメント

  1. magneto より:

    51008F、51009Fが転属すると東上線は10年以内の新車が9編成しか無くなりますね…。(しかもそのうち7編成は今年が10年目)
    一番新しい51077Fですらもう8年目。
    10000系列のリニューアルも遅々として進まず大手私鉄の幹線とは思えない冷遇っぷりです。

    • 名無し より:

      東上線ではATCが導入され、川越市以北~森林公園以南も日中でも毎時8本もありますから、
      そこまで冷遇じゃないでしょう。
      本線系統で直通してくる東急8500系が全て東急2020系に置き換わったら東上線の直通車両9000系・9050系の新型置き換えが始まるでしょう。