【EF66-27登板】つくばエクスプレス新型TX-3000系甲種輸送

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秋葉原~つくば駅を結ぶつくばエクスプレスの新形式「TX-3000」が遂に姿を現し、現在、日立製作所から関東まで輸送が行われています。

山口県・下松の日立製作所からの甲種輸送では、最後の生き残りでファンからの人気が熱いEF66形27号機が吹田以東を担当・ヘッドマーク掲出となって大きな話題となっています。

TX-3000形の簡単な紹介とともに、EF66 27号機登板に関するよもやま話を添えてこの話題を掘り下げます。

つくばエクスプレスの開業後の進化と新形式

常磐新線として計画され、沿線待望の開業となったつくばエクスプレス。

高い運賃への批判もありつつも、年々利用者は増加。

開業後も既存のTX-2000系の改良型を増備によって増発が続いていましたが、今回のTX-3000系で開業後初のモデルチェンジが行われました。

従来車のデザイン思想を継承しつつ、車内外の機器類について現代の最新技術へ改良しています。

TX-1000系は第1編成~・TX-2000系は第51編成~とされていたため、今回のTX-3000系は第81編成~ということで、TX-81編成・3181Fとして付番されているのがこの会社特有でしょうか。

今回の新車は従来車同様の6両編成で製造されていますが、今後つくばエクスプレスでは8両編成化工事を進める旨も発表されており、ゆくゆくの増結が行われることとなるでしょう。

増結やこれらの背景については別記事で既に紹介しているので合わせてお読みいただければと思います。今回の車両の詳細についても今後別記事で詳しく取りまとめられればと思います。

ファンの期待を背に吹田の看板機関車が登板

今回の甲種輸送では、新形式の輸送という「荷」が注目されるはずが、牽引機が大きな注目を集めました

EF66形のうち、国鉄時代に製造された0番台は貨物列車けん引という使命を担いつつ、その性能を買われてブルートレインの先頭に立って活躍していたことは皆さまご存じのことかと思います。

従来の国鉄電気機関車のデザインを覆した先進的なデザインは多くのファンを集め、日本の貨物輸送に大きく貢献した功績から鉄道博物館での保存も行われています。

寝台特急牽引機以外のほとんどを継承したJR貨物では、彼らの改良型の100番台を製造したほか、長距離運用で酷使されてきた彼らに機器更新工事を施工したのち、最新鋭機EF210形で順次置き換えを進めてきました。

その一方で、更新工事やクーラー設置を施したものの、27号機だけは登場当時の塗装と飾り帯を維持して運用がされており、この27号機はブルトレ牽引機を含む同僚たちが引退していったなかで0番台最後の生き残りとなっています。

最後の現役機となった27号機が登場時に近い姿で活躍していることから、近年では東海道線沿線の関東・東海・関西の鉄道ファンの人気を担う機関車となりました。

運よく原色再現の対象とされ、それが関係して長生きできた27号機はJR貨物のイベントでたびたび活用されており、毎年行われてきた広島車両所の一般公開PRのヘッドマークを付けて走行した年もありました。

JR化後に新製された100番台でさえ運用離脱が発生し始めているなかで最後の生き残りとなっている27号機。

コンテナが目立つ専用貨物列車への充当を避けている状況が続いていたのに、甲種輸送への登板……しかも従来の輸送でも行われたヘッドマーク掲出とあって沿線のファンを大いに盛り上げてくれました

きっとJR貨物内部の方々が頑張って手配されたことかと思いますので、とても嬉しいイベントとなりました。

今回の登板が引退前の花道でないことを祈りつつ、彼の今後の雄姿にも期待したいですね。

吹田貨物ターミナルでの機関車差し替えはなぜ?

今回の甲種輸送では、吹田貨物ターミナルでEF210-107号機とEF66 27号機が交代するという珍しい牽引機交代がみられました。

この原因については明らかではないものの、仕業検査の都合が考えられます。

国鉄型電気機関車では72時間を超える前に仕業検査を行っており、もし今回の経路を全行程単独で行った場合、吹田→広島(ここで検査)→下松→越谷→新鶴見(ここで検査)→吹田という動きとなり、大幅な遅延が発生した場合に継続運行が難しいものとなってしまいます。

最近、JR東日本の新津・酒田工臨にEF81 95号機が登板した際、復路の高崎操車場以南だけEF65 501号機が担当・95号機はその後に単機回送で帰区という珍運用がされて話題となりました。

今回の牽引機交換も、この仕業検査都合の可能性がありそうです

この場合は今後の輸送でも実施される可能性が出てきますね。

今回は越谷貨物ターミナルから陸送か

従来のつくばエクスプレスの新車輸送では、常磐線土浦駅まで貨物列車での甲種輸送・その後陸路にて守谷の車両基地まで輸送という形態が続いていました。

今回は越谷貨物ターミナル止まりでの運行となっており、ここから先は陸送にて行われるものと思われます。

常磐線内の輸送では、ライバル路線をJR東日本のEF81形牽引で走行するという面白い輸送となっていましたが、貨物列車運行の委託解消とともにこの風景は見られなくなってしまいました。

ただし、この新鶴見信でのリレーがなくなった副産物として吹田でのリレーが生まれた可能性も高そうですので、新たな輸送形態として楽しませてくれそうです。

動画資料集

YouTubeチャンネル【鉄道ファンの待合室資料館】にてこの列車についての動画を公開しています。チャンネル登録・コメント・評価もお願いします。

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コメント

  1.   より:

    これは紛れもなく引退が近い証拠だ