【嵯峨野線にデビュー】223系6000番台R02編成“森の京都”ラッピングお披露目

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2021年3月13日のダイヤ改正より、223系2000番台を転用した6000番台2編成が京都エリアで“再出発”となります。

このうちR02編成はデビュー当初より「森の京都QRトレイン〜Quality and Relaxing Train〜」の装飾で活躍します。

嵯峨野線(山陰本線)を中心に、湖西線・草津線を含めた営業運転を実施する模様です。

ひそかに登場!223系京都車

吹田総合車両所京都支所では、221系・113系が配置されており、このうち221系K編成は嵯峨野線を中心に湖西線・草津線の運用を担っています。

現在まで223系の配置はありませんでしたが、JR京都線・神戸線(東海道本線・山陽本線)で活躍していた223系のうち、V56編成とV57編成の4両2編成が突如として京都支所へ転属回送。

その後目立った発表はなく、編成番号がR01編成・R02編成と改められ、その後221系性能(最高時速120km/h・加減速カーブ変更)固定の6000番台化が実施されており、動向が注目されていました。

そして、3月5日に京都府から発表されたラッピング電車の運行という意外な動きが加わり、デビューが3月13日(土)となることが明らかになりました。

デビュー前日の12日(金)には亀岡駅にて出発式が実施されたのち、報道関係向けの内覧・試乗が実施されています。

森の京都QRトレイン〜Quality and Relaxing Train〜

今回装飾が施された編成は、223系キトR02編成4両です。

赤・黄・黒の色使いで、かなり派手な印象を受けるラッピング車両となっています。

223系としても側面へのフルラッピングは実施されたことがありますが、前面から側面の全てをラッピングしたのは初の事例となっています。

外観デザインは「森の京都」のコンセプトカラーとされている茶色(赤に近い)・黒・金をベースとしており、花・木・鳥が描かれた“京都らしい”デザインと言えそうです。

京都市では景観条例が厳しく設定されており、京都駅へ乗り入れる列車でここまで派手な装飾が施されたことも特異と言えそうです。

このほか、車内にはポスターやつり革・ヘッドカバーなど、内装にも装飾が施されていて印象的です。

223系5500番台との併結も実現か

今回転用されたR01編成・R02編成は、網干総合車両所時代は2000番台のV56編成・V57編成となっており、転用に際して改番・221系性能での運用とされています。

このため、営業運転では221系京都車と共通運用が組まれていることが考えられ、従来221系K編成が担っていた223系5500番台(福知山車2両編成)との併結での運行も見ることが出来そうです。既に試運転も実施されており、今後に期待が高まります。

223系2000番台と“貫通顔”の223系との併結自体は岡山地区の“快速マリンライナー”が近い状態でしたが、編成単位での連結は非常時編成貫通の観点から実現していませんでした。

同じ形式ながら前面形状が異なる223系同士の“顔合わせ”が実現することとなり、今回の転用は第一線から外されながらも万能さで各地へ転用されていく、新たな歴史の1ページと言えそうです。

置き換えは201系から?113系から?

225系は2020年度から2023年度までに144両が投入されることとなっており、網干の221系の136両の配置に比べると8両の増投入となっていました。

この144両の投入では221系の奈良地区転用・201系の代替が公式発表されていた最中でしたので、記述されていなかった京都支所に223系の転用となったことは意外な動きと感じた方も多いのではないでしょうか。

今回の4両2編成という数字だけを見ると、225系と221系の両数差と合致しています。単純計算で考えれば、この8両を京都に配置することで221系の奈良地区転用または113系代替が可能となります。

どちらの動きを意図しているかは現時点で断言出来ませんが、少なくとも今回の転用は運用増加分とは考えにくいため、在来車の今後の動きで見えてきそうです。

また、従来から221系性能に固定されていて、主電動機台数が元々少ない仕様の6000番台の転用とならなかった点も注目したいところです。

221系を淘汰すれば全体の速度向上が実現出来るため、転用すべきは221系性能固定済の6000番台を置き換える方がシンプルにも思えます。しかし、網干では反対に221系の転出に関連してV27編成・V28編成が新たに221系性能固定とされるなど、今後の予想は難しいところです。

このほか、JR京都線・JR神戸線の223系への車内ディスプレイの設置は現時点で発表されているのは330両。全体の半数程度です。

中長期的には225系をJR京都線・JR神戸線に更に導入した上で、221系だけでなく223系も転用を実施する……といった思惑があるのかもしれません。

今後は113系・117系170両の代替車両の登場も予定されています。

もし京都支所221系K編成を全て223系R編成に置き換えて性能を解除すれば、線形の良い湖西線の普通列車で高速運転が可能となり、新幹線リレーを担う特急のダイヤ制約も減らす……といった展開も考えられます。

まだまだ全容が見えてきませんが、最近は直接代替が多かったJR西日本で久々の大規模な転用劇の幕開けとなりそうです。今後の展開に注目していきたいです。

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本記事掲載の写真は、R02編成の装飾直後から見守っていたじゃがりこ様(@nishi_227)より掲載許諾を頂いています。

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