【新形態】315系に4両編成初登場!C101+C102編成 日本車輌を出場

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JR東海では2020年度より新型315系の投入・211系,213系,311系の代替を進めています。

以前より2022年度には4両編成2本が投入されることが公表されていましたが、2022年12月22日に日本車輌製造を出場、回送を兼ねて神領車両区まで試運転が実施されています。

JR東海にも安全確認カメラ!でも慎重派

JR東海では以前より315系8両編成23本・4両編成42本を投入することで、211系,213系,311系全てを代替することを明らかにしていました。このうち2022年度は8両編成6本・4両編成2本が投入される計画です。

中央西線を将来的に315系8両編成で統一することに加え、2022年12月12日の発表(外部PDF)では2022年度に投入される315系4両編成を使用して、他社で事例のある車体側面の安全確認カメラによるワンマン運転の検証を実施することが公表されました。

この発表内容から8両編成でのワンマン運転を想定した試験項目の記述はなく、また先行事例であるJR東日本についても6両編成までで設計されており、今回315系を使用する試験についても将来的なワンマン運用を目指す動きも4両編成程度を前提としたものとみられます。

試験期間は2023年1月からしばらくの間とされており、しばらくは試験中心で営業運転に就かないのか、またはツーマンで運用を開始しつつ合間に試験を進める体制が予想されます。

投入計画と代替車両

・315系新造計画(2022/12/22現在)

年度内訳動向
20218両7編成=56両8両 C1〜C7編成 出場・運用開始済
20228両6編成・
4両2編成=56両
8両 C8編成 出場・運用開始済
8両編成5本 未出場
4両 C101,C102編成 出場 2023/1運用開始予定
20238両10編成・
4両10編成=120両
20244両16編成=64両
20254両14編成=56両

・神領車両区既存車の動向(2022/12/22現在)

形式両数/装備編成番号2022/3
211-04両編成K51,K52廃車
211-50004両編成K1〜K20
211-50003両編成K101〜K117一部廃車
313-10004両編成B1〜B3
313-11004両編成B4〜B6
313-13002両編成B401〜B408
313-13002両編成
ワンマン
B501〜B524
313-15003両編成B101〜B103
→J151〜J153
大垣転属
313-16003両編成B104〜B107
→J161〜J164
大垣転属
313-17003両編成B151〜B153
→J171〜J173
大垣転属
313-80003両編成
ライナー
B201〜B206
→S1〜S6
静岡転属

・代替状況(2022/12/22現在)

大垣車両区神領車両区静岡車両区対象総数置換状況
211系
0番台
配置なし4両×2編成
(K51,K52)
配置なし8両全車8両
211系
5000番台
配置なし4両×20編成
(K1-K20)
3両×17編成
(K101-K117)
3両×20編成
(LL1-LL20)
3両×11編成
(SS1-SS11)
2両×9編成
(GG1-GG9)
242両K105,115,116
9両
LL2,3,5,10
12両
K107,114
6両
213系2両×14編成
(H1-H14)
配置なし配置なし28両
311系4両×15編成
(G1-G15)
配置なし配置なし60両G8,G12
8両
総数88両139両111両338両43両
※K107,K114編成は2022年度増備車のC8編成の運用入りと同時期で、3月改正とは別と捉えられます。

出場した4両編成を見る

今回落成した車両は、JR東海315系の神領車両区所属となるC101編成4両と、C102編成4両の合計8両です。

8両編成と同様に岐阜側が1号車・豊橋,中津川側が4号車となっていますが、8両編成と異なり併結運転を考慮して号車番号ステッカーが掲出されていません。LED表示器にある号車表記は連結時でも組成通り1〜8号車で表示されています。

4号車(8号車)3号車(7号車)2号車(6号車)1号車(5号車)
C101編成クハ315 3001モハ315 3001モハ315 3501クハ314 3001
C102編成クハ315 3002モハ315 3002モハ315 3502クハ314 3002

従来の8両編成の車号を踏襲している一方で、全車両が3000番台に区分されています。313系でも3000番台がワンマン車区分として新造されていましたので、これに準じた区分変更とみられます。

クハ315形には前面貫通扉に幌が付き、クハ314形にも幌受けが新たに付いています。また2段の電気連結器が付いたことで、前面はかなり引き締まった印象を受けます。

側面の安全確認カメラも目立ち、ファン層に刺さる外観と言えそうです。

315系では8両編成についてもC8編成でスカート(排障器)形状が変更されていましたが、4両編成でも電気連結器が設置されているため開口部が広くなって印象が大きく変わりました。

315系は神領に集中配置?それとも?

今回登場した4両編成は神領車両区へ配置されています。

安全確認カメラの試験期間中のみの配置という可能性も否定は出来ませんが、現状の駅設備側の整備状況から試験の土壌は神領車両区の担当路線以外の方が整っているようにも思えます。神領車両区の電車として使用することを前提に配置しつつ、大垣・静岡車両区の車両の使用先でも試験をする……と考えた方が自然でしょうか。

特に電気連結器や貫通扉といった設備は313系と混結をしない限りは使い道が限定的で、関西本線で4両編成運用をした2本をつなげて営業列車として神領へ戻す・共通予備車とする……といった狙いがありそうです。

これまでも8両半固定編成状態で運用されている313系B401〜B408編成は、8両編成投入進展にあわせて他用途へ転用が確実な状態となっていました。

8両編成を全て神領車両区に集中配置するだけで名古屋駅〜中津川駅間の全車代替が可能ですので、これに加えて今回登場した4両編成によりB400番台以外の神領車両区の313系についても更なる転用が実施されることが確実視されるようになってきました。

神領車両区では少数派の4両編成6本をそのまま転出させることで、大垣車両区の311系の残り13編成中6本を代替出来そうです。

それでもなお311系7編成相当と飯田線213系14編成中6編成相当と静岡車両区の211系をどう代替するのかは現時点で断定が困難な状態です。

このまま神領への投入を続けて関西本線を4両固定編成へ統一・中央西線中津川以北分を除いて313系を他へ転出させる動きが最もスッキリしそうですが、大垣車両区にも一部315系4両編成を直接投入する可能性もまだまだ否定は出来ません。

このほか、2022年3月改正で大垣車両区に転出した1500〜1700番台グループを更に静岡車両区へ転用・8000番台と共通運用化することでクロスシート編成の運用を明確に分離する動きなどもあり得ます。

今回は先述のように安全確認カメラの試験車として先行投入された色合いが強く、本格的な4両編成投入が進められる2023年度内には全貌が見えてきそうです。

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