【噂の増備車】E233系0番台T71編成が出場!12年ぶり・気になる変更点

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2019年後半よりファンの間で様々な噂が飛び交った中央線快速電車へのE233系追加増備。

6月11日深夜1時ごろ、増備車となるE233系T71編成が総合車両製作所から姿を現しました。

12年ぶりの増備で生まれた変更点を中心に、この異端児の見どころを探します。

中央線快速電車12両化と車両改造

中央線快速電車では、グリーン車組み込み・12両化に向けて車両・地上設備などの工事が進められてきました。

グリーン車の連結はホーム延伸・線路などの設備改良に時間を要することから2023年度へ持ち越されており、先行して連結などは行えない状態ですが、在来車両に対して普通車トイレ新設・グリーン車組み込み準備としてSIVの増設などが実施されています。

これらの改造に伴って、青梅線から青659+青459編成が、常磐線各駅停車からマト81・82編成が転用されており、既に3編成相当の予備車を確保していました。

今回の増備の経緯などは明らかにされていないものの、車両動静を踏まえるとこれらの改造の予備車確保関係があると考えて差し支えないでしょう。

この状勢については既に過去記事で詳しく記していますので、まだお読みでない方は併せてどうぞ。

出場車両は未改造の0番台そっくり?

今回出場したT71編成ですが、12年というブランク・改造工事の予備車確保の色合いが強い存在ながら限りなく在来車に仕様が揃えられています。

0番台のみの特徴である、前面帯色のデザイン・行き先表示器と一体の列車番号表示・車内の4:3ディスプレイなどを踏襲しており、特に最近の新造車両でこのタイプの車内案内表示を使用したことはかなり異色でしょうか。

他線区転用前提であれば17インチ(16:9)ワイドディスプレイ・半自動ドア非設置・床下採用機器の違いなどの他番台として開発した方が自然ですが、これらの変化は見当たりません。

液晶ディスプレイについては広告配信・案内表示ROMなどの準備の手間を考えると、従来の15インチ・4:3ディスプレイの継続採用となるのは頷けるところでしょうか。

在来車でもバックライトの更新or新製品に交換と見られる動きが発生していますので、もし転用するのであればその際に予備品とすればいいだけです(山手線サハE231-4600のE235系編入で実績有)ので、今後転用となる場合はあっさり交換されそうです。

以上のように、なるべく在来車に近づけた仕様となっている一方で、トイレ・グリーン車組み込み準備などは一切されていないことから、当初時点で58編成と発表されていたグリーン車組み込み対象から外されているのではないか?という見方も有力です。

ただし、E233系には中間付随車のトイレ付き構体の製造実績がない(3000番台の先頭付随車・中間電動車のみ)ために新たに設計が必要であることから、1点ものの新造をするよりは他編成同様に改造とした方が適切と判断された可能性自体は捨てきれません。

中央線としては短命に終わりそうな動静である一方で、他線区転用準備のようなものも特段見当たらず、引き続き今後の動向についてはファンの間で様々な推測が飛び交いそうです。

欠番なしで連番・編成を眺める

【12年ぶり】中央線快速向けE233系0番台落成!T71編成が総合車両製作所出場
1号車クハE233-71
2号車モハE233-71
3号車モハE232-71
4号車モハE233-271
5号車モハE233-271
6号車サハE233-543
7号車サハE233-43
8号車モハE233-443
9号車モハE232-443
10号車クハE232-68

E233系0番台の付番は少しややこしく、10両固定編成のみの形式・10両編成と6両編成に組み込まれている形式・10両編成と4両編成に組み込まれている形式が存在します。

それぞれで1番〜を付与しており、若い番号をT編成から使うように配慮して製造したためにT編成の末尾は揃っていましたが、今回はH編成・青編成の続番とされたために編成内で末尾がバラバラな状態となっています。

編成構成により末尾が異なるのは分割編成がある0番台・5000番台の分割編成で見られる現象ですが、10両貫通編成で末尾がバラバラの編成が登場するのは初の事例となります(同様のズレが発生しそうだった3000番台は欠番で対処)。

1〜5号車6〜9号車10号車
末尾番号714368
関係する番号青670編成続番
(現ナハN36編成)
T42編成続番青467編成続番

従来車との違いはどこ?

以上のように、あくまでE233系0番台の改造前形態に近い状態となって出場したT71編成。

仕様を揃える狙いがありそうですが、少しばかり差異も見つかっています。

車体設計はE233-7000準拠

見た目がそっくりな車両が大量製造されたE233系ですが、このうち埼京線向け7000番台開発以降に落成した各番台と3000番台増備車では、車体構造に軽微な設計変更が加えられています。

ホームドア検知器は1000番台以降タイプ

E233系では0番台のみが前面下部のホーム検知器を後年設置で、1000番台以降の新設車両と若干の差異が見られました。こちらはさすがに新造時点で設置となったため、在来車との数少ない違いと言えそうです。

ラジオアンテナ非設置

E233系0番台では全編成が屋根上にラジオアンテナを設置していましたが、これがないのが上から見下ろした時の明確な差異となります。

ファン目線だと模型化すれば結構目立つポイントである一方で、乗車・撮影などではあまり気付きにくいところでしょうか。

ワイパーは0番台に逆戻り

E233系の増備自体は12年ぶりの動きとなりますが、新製からすぐに青梅線の踏切事故代替として青661編成のうち5両の車体を作り直した経歴があり、この際は既に1000番台の増備に移行していました。

この青661編成の事故代替車では1000番台のワイパー形状のみが反映されていましたが、今回のT71編成では従来形状に戻されています。

こちらは先例があるメニューでしたので、かなり意外な箇所となりました。

今後の動向はどうなる?

6月11日に神武寺まで総合車両製作所の機関車・電車、そこから逗子までJR貨物機により輸送されたのち、同日午後に自走にて豊田車両センターに向けて自走回送を行っています。

十数年前の0番台製造ラッシュの際には、別日に中央東線塩山駅〜酒折駅間で3往復の試運転をする体制が組まれました。

中央線のE233系営業エリアは曲線通過・都心部の高密度運行となることから、近場(八王子支社管轄)で直線の高速走行=性能確認などを行うのに最も適した区間として選定されていたものと考えられます。

東海道線・宇都宮線といった他支社管内の高速走行できる路線であえて実施する理由がなければ、この区間で実施される可能性が高そうです。

ただし、この区間へのE233系0番台の入線自体は毎年の諏訪湖花火臨時・昨今の改造工事入出場で時折見られる光景でそこまで珍しいものではありません。

また、車両の取り扱い上の差異は見当たらないことから、乗務員訓練などで時間を要したり、限定運用とされたり……といった209系1000番台のような動きは考えにくく、その活躍はすぐに見ることが出来そうです。

E233系0番台は車体保全時期(209系以降で実施されている、従来の定期検査に代わる新保全体系の1つ)に差し掛かっており、既に準備工事が施工されている編成も原則としてはこれに合わせて実施している傾向です。

現在は4編成が東京・長野・大宮に入場していますので、当面は4編成と潤沢に増やした予備車を生かして各所での改造が進みそうです。

一方で、機器更新・グリーン車組み込み時期となる数年後にもこの体制を維持するかどうかは分かりませんので、異端児4編成の日常の記録はしっかり行いたいところです。

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