【圧巻】横須賀・総武線新型 E235系1000番台グリーン車6両甲種輸送

横須賀線・総武線快速電車向けのE235系1000番台が各地で動きを続けており、話題を集めています。
基本・付属2編成体制でしばらく推移していましたが、更なる量産車となるF-03〜F-05編成向けのグリーン車が甲種輸送が実施されています。

E235系グリーン車では初の6両の輸送
編成の落成はまだまだ先か
“グランドE235”は実現せず？
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E235系グリーン車では初の6両の輸送

横須賀線・総武線快速電車向けのE235系1000番台では、現在まで普通車が総合車両製作所(J-TREC)新津事業所・グリーン車が同横浜事業所という体制で製造が進められています。グリーン車の設計が普通車とは大きく異なるため、新津車両製作所として開所して以来、このような分業体制が現在まで続けられています。

グリーン車の組み込みが生じる基本編成では、グリーン車2両を先に横浜で完成させ、新津へ輸送した後に編成を構成、新潟エリアで公式試運転＝落成という順番が採られています。

今回の甲種輸送も、総合車両製作所(J-TREC)横浜事業所→新津事業所に運ぶ目的で設定されています。

同様の貨物列車としての甲種輸送は2020年4月,5月にも同様に運行されましたが、いずれも2両＝1編成ずつの輸送となりました。

今回は基本編成3編成分＝車号とここまでの付番から、F-03編成・F-04編成・F-05編成と3編成分の2階建てグリーン車が一挙に輸送された格好となります。

但し、この形態の輸送自体はE233以前も近郊タイプの車両を製造する際に実施されてきたものであるほか、E231系などでは川崎重工業兵庫工場にて製造され、はるばる東海道線を東進した事例も複数存在します。

横須賀線・総武線快速電車向けの先代・E217系についても、新津車両製作所(当時・現在の総車新津)に向け、東急車輌製造(当時・現在の総車横浜)から甲種輸送にてグリーン車が送り込まれています。例外パターンは全車普通車＝モノクラスで増備されたのち、グリーン車組み込みを首都圏で実施したE231系・E531系でしょうか。

過去動向を考えると、先の2編成は量産先行的な色合いとして、今回からいよいよ製造が本格化する……と捉えるのが適切となりそうです。

なお、同様の甲種輸送では、過去にE233系3000番台が8両同時に輸送された実績があり、今後の製造数次第ではE235系1000番台でも更なる長編成が実現する可能性があります。

編成の落成はまだまだ先か

グリーン車は車体設計が大きく異なるため、先述のように横浜事業所にて製造されていますが、あくまで車籍が入る時期は基本編成として完成した際となります。

編成の最後尾となったサロE234-1005＝F-05編成の4号車には2020年11月の検査表記が記されており、今回輸送された3編成分のグリーン車は11月までに相次いで出場する格好となります。

現在、昨日から甲種輸送が始まった東急電鉄向け2020系2139Fのほか、2140Fを製造している模様です。このほか、房総エリア向けの2両編成・E131系のR03,R04編成の姿も目撃されています。

新津の製造能力は稼働日につき1両程度となっていることから逆算すると、付属編成を含めてE235系1000番台の出場が再開するのは9月以降でしょうか。

“グランドE235”は実現せず？

余談となりますが、先述のE231系のグリーン車組み込みについては、E231系普通車6両にグリーン車4両を挟み込む、ファン愛称“グランドE231”が試運転で走行したことが有名です。

モノクラスで製造された小山車に組み込むため、グリーン車のみで甲種輸送されてきた車両を国府津車両センターK-02編成に4両ずつ組み込んで試運転を実施したことが背景となります。

また、営業車両を試運転の伴走車とする事例は最近でもE231系0番台の転用で多く行われていましたが、この先駆けとなります。

こちらは相方となる編成が既に稼働中という状態で納車したために実施された措置であり、編成単位で新造される今回の事例とは背景が大きく異なります。

そもそも、E231系は4M6T構成でしたが、E233系・E235系は6M4T構成と電動車比率が高められており、単純にグリーン車を4両組み込んだ組成自体が難しいものとなります。

先述の検査表記も含めて考えると、E235系1000番台についてはグリーン車のみを先に落成・車籍入りする理由は一切見当たりませんので、グリーン車が連なる姿は甲種輸送のみの風景となりそうです。

E235系グリーン車では初の6両の輸送

編成の落成はまだまだ先か

“グランドE235”は実現せず？

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