【ダイヤ改正2024】山形新幹線E8系「つばさ」デビュー!300km/h運転

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2024年春にデビュー予定とされていた山形新幹線向け新型E8系新幹線。

2023年12月15日に公表されたダイヤ改正概要により、2024年3月16日より運用を開始することが明示されたほか、300km/h運転により最大所要時間が4分短縮されることが明らかになりました。

試験が続くE8系新幹線

2023年夏以降、E8系が時折上京しています。日暮里ライブカメラ(当サイト運営)より

JR東日本は2020年3月3日、「山形新幹線をより便利に快適にします」(外部PDF)として山形新幹線への新車投入と福島駅アプローチ線建設について概要を公表していました。

2022年9月に1編成目が落成、2024年春から営業運転を開始し2026年までにE3系より2編成多い17編成が落成する予定とされていました。

E8系では“鼻”の長さをE6系と比較して短くされているものの、E3系では6mのノーズで275km/h運転・E6系では13mのノーズで320km/h運転とされていた中間となる9mノーズで300km/h運転が採用されました。

グリーン車については、車掌室・多目的室といった設備を12号車に移したため現行のE3系23席・E6系22席より1列増の4列シート×7列の26席構成とされています。

この変更と近年実施されている車椅子対応区画や荷物スペースの拡充により普通車の座席数は大きく減少しており、E3系2000番台の371席からE8系では329席と42席の減少となっています。

E3系15編成をE8系17編成で代替することとなりますが、普通車座席数で比較するならばE3系5,565席・E8系5,593席と同等の輸送力を確保する狙いが読み取れます。

編成辺りの輸送力が落ちる一方で、福島駅アプローチ線建設後はダイヤ設定の自由度が生まれることから、より需要に沿った輸送体系となることが期待されます。

2023年12月15日に公表されたダイヤ改正概要(外部リンク)では、2024年3月16日に実施されるダイヤ改正にあわせてE8系の営業運転が開始されること、充当列車が明らかになりました。

2024年3月よりE8系使用で運転される列車

2024年3月16日のダイヤ改正よりE8系が使用される列車は下記の3往復6列車です。

山形新幹線「つばさ」は従来より定期列車は15往復30本体制とされていますが、このうち全体の2割に相当する3往復6本を置き換える格好となります。

秋田新幹線へのE6系導入では「スーパーこまち」となりましたが、山形新幹線へのE8系導入では列車愛称は「つばさ」のままとされています。

E8系により運転される「つばさ」

・下り

つばさ131号(東京駅9:24発→新庄駅12:31着)

つばさ149号(東京駅17:00発→山形駅19:45着)

つばさ157号(東京駅19:16発→新庄駅22:45着)

・上り

つばさ122号(新庄駅5:40発→東京駅9:12着)

つばさ124号(山形駅7:12発→東京駅9:35着)

つばさ144号(新庄駅13:18発→東京駅16:48着)

最速達の「つばさ131号」と上り最速達の「つばさ124号」、下り最速達の前運用となる「つばさ122号」の3列車がE8系の運転と断定されている一方で、残り1.5往復は「E3系で運転する場合があります」「毎日E8系で運転しますが、車両運用の都合により急きょE3系で運転する場合があります」とされています。

一方で、同日に東北本部が公表した「山形新幹線にE8系がデビューします!」(外部リンク)では、「臨時列車の設定により車両運用上E3系で運転する場合があります」と内容がやや相違しています。

これらの3列車は1泊2日の2運用とされていることが読み取れますが、ダイヤ乱れ等で午後の充当列車が変更となる可能性を残しているものとみられます。

また現行ダイヤと比較して4分の時間短縮が実施されているのは上下最速達の「つばさ131号」「つばさ124号」の1往復のみとなっています。

近年は東京駅に朝9時台に発着する下り「つばさ131号」・上り「つばさ124号」の1往復のみ上野駅通過列車の最速達運行を実施していました。JR東日本の各新幹線・在来線特急でよく見られる“最速〇〇分”のための設定で、2024年3月のダイヤ改正でも最高時速300km/hとなるE8系充当列車とすることで更に最速の所要時間を縮めています。

山形新幹線の“最速”列車の変化

・2023/3改正

「つばさ131号」

東京駅9:24発→山形駅11:50着(東京駅から2時間26分)→新庄駅12:35着(東京駅から3時間11分)

「つばさ124号」

山形駅7:08発→東京駅9:35着(2時間27分)

・2024/3改正

東京駅9:24発→山形駅11:46着(東京駅から2時間22分)→新庄駅12:31着(東京駅から3時間7分)

「つばさ124号」

山形駅7:12発→東京駅9:35着(2時間23分)

こればかりは仕方がないとは思いますが、ダイヤの大元を握る福島駅の改良工事がまだまだ途上であること、E8系の投入本数が限定的であることから、今回は山形新幹線のダイヤ変更は速達化による軽微な修正に留まっています。

E8系の300km/hの本領が発揮されるのは、福島駅アプローチ線開業・E8系統一が実施される時期とみられる2026年3月改正となりそうです。

併結「やまびこ」もE5系に

『東京〜福島間で「つばさ」と併結する「やまびこ」はE2系からE5系に変更』と記載されており、秋田新幹線でも見られたE5系+E3系の運転が実施されることが読み取れる内容となっています。

E3系L編成とE5系U編成の併結運転は実施された事例がなかったものの、2023年10月に試運転が目撃されていました。

E2系の運用自体も白紙で変更されることとなりますので、久しく設定されてこなかったE2系の仙台駅以北での活躍の機会にも期待が持てる変更です。

このほか、臨時列車の運転体系については2024年1月下旬に公表されるものとみられる「春の臨時列車」を待つこととなります。

「つばさ」は臨時列車が単独運用中心・定期列車が併結運用中心の構成となっており、春の臨時列車時点ではE3系で運転されていた列車が季節の変わり目ごとにE8系に置き換えられていく展開が考えやすいところです。

1番列車の話題を北陸新幹線延伸に持っていかれてしまいますが、山形新幹線第三世代のスタートも楽しみにしたいところです。

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