【スーパークモヤ長野へ】EF64 37を従えて山登り〜E493系試運転が続く

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2021年2月に姿を現し、次世代の牽引用電車として注目されているE493系。

5月には常磐線にてEF81形を牽引する試運転が常磐線(田端操車場〜水戸駅)にて6往復実施されましたが、17日からは“本命”とも言える長野へ向けて牽引試験が実施されています。

試験が続けられるE493系

E493系は、従来JR東日本管内で運行されていた機関車牽引列車のうち、新造・改造・廃車などを目的とした車両回送などの代替を目的として新潟トランシスにて製造された事業用電車です。

2021年2月に量産先行車となるオク01編成2両が登場しました。

落成後は郡山総合車両センターでの構内試験ののち所属基地となる尾久車両センターへ向けて自力回送。その後は常磐線で単独での試運転が続けられてきました。

2021年5月前半は用途となる車両牽引の性能確認試験のため、田端操車場から水戸駅の間でEF81形を牽引する試運転が実施されており、“電車が機関車を牽引する”という特異な編成でファンから注目を浴びていました。

5月後半となる17日からは運用開始後に行き交うこととなる登坂線区での試験を目的としてか、常磐線・武蔵野線・中央本線・篠ノ井線経由で長野まで試運転が実施されています。

“本命”中央本線での走行試験

今回の試運転は、田端操車場から常磐線・武蔵野線を経由して中央本線・篠ノ井線長野駅まで運行されています。前週に実施されたGV-E197系の事例同様に、勾配線区の試験は勾配があり列車本数が比較的少ない甲府〜小淵沢駅間で行われる模様です。

常磐線の事例では“死重”としてEF81形(98号機または81号機)を従えて試運転が行われましたが、今回の中央線の事例ではEF64形(初回は高崎車両センター高崎支所の37号機)が使用されています。

前回同様に運用線区の電気機関車を従えるスタイルで運行されることとなりました。

初日は片道運行となりましたが、今後は復路や別日程での運行も実施されることと推測できます。

今回の走行経路は新製車両輸送で通る上越線・改造や廃車車両輸送で通る中央線といった山岳線区での走行性能確認を主目的としていることが考えられます。

E493系は製造以来山岳線区の走行事例がなく、今回は初入線で早速車両牽引を実施することとなりました。

今後は主目的となる電車長編成の牽引にも期待が持てますので、今後の試運転・実運用でどのような組み合わせが見られるのかは今から楽しみなところです。

また、EF64 37号機についても長年に渡り甲府常駐機などとして中央東線を中心とした八王子支社・長野支社管内で広く使用されていましたが、レール輸送の気動車化などを背景に姿を見せなくなって久しく、久々の“里帰り”となりました。

無動力ゆえに特徴的な甲高いブロワー音などは聞けませんが、一部報道で引退の噂さえあった37号機が甲州・信州へ訪れた点は嬉しいポイントです。

前日の16日には37号機の送り込みが高崎車両センター高崎支所から実施されましたが、15日には1052号機も送り込まれており、次回以降実施される際には異なる編成が見られるかもしれません。

今回の試験結果次第では、遠くない将来に実施されることとなるであろう電気機関車の“廃車回送”についても機関車牽引ではなく、E493系の牽引となるのかも気になるところです。

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