前編では、高崎線で流暢な英語放送をしていた名物車掌SEKIDAI様のこれまでをお伝えしました。
後編記事では、英語車掌SEKIDAI様の考える公共交通とインバウンド需要について、そして英語勉強術、今後の出版についてもお伝えします。
まだお読みでない方はこちら;前編記事
退職・独立の不安は?
JR東日本といえば、就活生の就きたい会社ランキングでも常に上位に来る会社ですね。
大企業かつ収入や福利厚生が充実しているJR東日本を退社することへの迷いはありませんでしたか?
父や親戚は大企業や公務員系などに勤めていましたので、そこから影響を受けてJR東日本を受けたという経緯もありました。
しかし、大企業と言えども統廃合や分社化など、必ずしも安泰ではないかなというのも根底にありました。
自分が残っているだけで安心しきっていてはいけないという考えが根底にあり、時代の流れからも危機感は少なからずありました。
そういったなかで、今後日本がどう向かっていくかを考えたときに、居座ることも出来ますが、自分のノウハウを広めていきたいという気持ちもあり、独立を決意しました。
周囲からの反対はありませんでしたか?
自分の周囲が納得してもらえない中では立ち上げもうまくいきませんから、まずは家族や親戚に納得してもらえるように動いていました。
最近のニュースと未来の公共交通
退職を決意されたのと時期を同じくして、最近のJR東日本では、ジョブローテーションや運転士・車掌の試験廃止などの動きがあり、他社の同業社員でも大きな話題となっています。
SEKIDAI様がもしJR東日本に残っていたら、この動きをどう捉えていましたか?
退職決意後にこういった発表があり、僕自身も大変驚いています。
もし残ってどうにかやっていかなければならなかった場合には、僕にしかない強みを活かしていかなければならなかったと思います。
これから先の日本が進んでいく方向を考えると、英語・インバウンド関係を含めたところで活躍して改革を起こしていけたらと思っていました。
今後の乗務員・駅員といった鉄道現業職については、今後各社が求めているスキルが大きく変わってくると思います。
これからはどういったスキルが求められてくると思いますか?
山手線のドライバレス化や、地方線区のワンマン化なども話題になっているように、今後は人数としては少なくなっていくのは否めない状況です。
鉄道各社も、JR北海道のバスへの置き換えなど、少子高齢化での会社側の改革もしていく必要があると思います。
一般家庭でも全自動掃除機が登場しているように、人間の負担を軽減できる技術は投入していくべきでしょう。
そのため、現場の人はその流れのなかでどのように生き残っていくかが求められてくると思います。
機械に置き換えられるところは置き換えて、私たち人間がやるべきサービスなどに特化していく流れになるのではないでしょうか。
当サイトの読者には「未来の鉄道マン」に憧れている方も多くいらっしゃいます。
彼らが今後求められてくるスキルは何だと思いますか?
少子高齢化・働き手不足という時代で要員数が減っていくなかで、鉄道運輸職を目指す方には、やはりインバウンド関係は外せないでしょう。
日本政府も2020年までに4,000万人・2030年までに6,000万人の訪日外国人観光客の受け入れという目標を出しているなかで、訪日観光客をターゲットとしたサービスに力を入れていくべきだと思います。
先日ロシアの航空機の事故で機内後方の乗客が逃げ遅れるという悲しい事故が話題となりました。
鉄道においても、万が一の事故の際に、現状のタブレットから定型文を探してマイクに押し当てる時間のタイムロスをなくせるように、命を守るための放送は出来るようにしていけたらいいなと思っています。
私もゆくゆくは求められてくるスキルだろうなあと思います。
しかしながら、現役乗務員さんの中には、特にベテランの方などはなかなか覚えられないという方も多いのではないでしょうか。
まだまだ難しい状況ですが、会社ぐるみでJR東海や伊豆急行などがカタカナ英語ではあるものの、最低限の内容を放送しています。
これらの動きはどう感じますか?
たとえ発音がいまいちであったとしても、会社ぐるみで取り組むことは素晴らしいと思っています。
僕も海外旅行の際に感じましたが、文章や発音がおかしかったとしても、内容を伝えようとしてくれる気持ちがありがたいですね。
現在は多言語通訳のアプリも充実してきたので、海外のお客様も日本語を学ばないで日本に来られる方も増えてきました。
「日本に来るんだから日本語の1つくらい喋れないと……」と言える時代ではないので、訪日観光客が来やすいような環境を整えるため、公共交通機関は真っ先にスタートを切るべきではないでしょうか。
気軽に学べる勉強法はある?
現在、大手の鉄道会社を中心に、タブレットによる英語放送が積極的にされるななど、設備投資は各社で頑張っていますね。
一方で、社員の語学力強化などの動きはまだまだ少ないと感じます。
これから彼らを育てていく立ち場となるSEKIDAI様が考える、現場や個人でも気軽に学べる勉強法はありますか?
宣伝にもなってしまいますが、1冊目(ベレ出版さま) の書籍では、出版社さまとの打ち合わせを重ねて、私が「英語ダメダメ車掌」から「英語ペラペラ車掌」と呼ばれるようになった経緯を時系列的に書いた一冊となります。
僕が英語を始めたキッカケ、書店に足を運び、どのような本を探したのか。またどのような動画などを参考として学習してきたのかを知ることができます。
英会話スクール、留学などをせずに独学で学んできたことをこの1冊に詰め込みました。
この本を読んでいただければ、もしかするとあなたも9ヶ月で英語車掌レベルになれることでしょう。
いや、僕は途中で挫折なども経験していますので、それを事前に知りながら進めていけばもっと短期間でも可能でしょう。
もうひとつの2冊目(ユサブルさま)では、勉強をしていくなかで私が考えた「連結ふせんワーク(商標登録中)」というメソッドを解説した本になります。
私がどのように単語を選んで話せるようになったのかをワークしながら身に付けることができます。
今やスマホは1人に1台の時代。そのスマホを活用した新しい英語学習方法を提案いたします。
気になった英語で書かれた看板やパンフレットを写真撮影する手軽な感じで楽しく進めることができます。
そんな連結ふせんワーク、今日少しお持ちしていますので、やってみませんか?
ぜひお願いします!
連結ふせんワーク(商標出願中):実際にやってみた
英語はすべて覚えるのは大変ですが、
色別に名詞・動詞など種類が分かれています。
I want to play soccer.
これを野球(baseball)に置き換えれば、
I want to play baseball.
この1単語を変えるだけで違う文章に変えることができます。
これをテニスでも、
小学2年生の僕の長男も、これで楽しく覚えており、
今では、
I want to play tennis with my friend this afternoon.
(僕は今日の午後に友達とテニスがしたいんだ。)
程度の文章なら簡単に使いこなせていますよ。
私が車掌時代に使っていた異常時放送のなかですと、
(人身事故の影響で10分遅れています)
これを急病人救護で10分遅れにするなら
といったように、
他にも原因を
signal system trouble=信号機故障、electrical system trouble=送電設備故障などに替えればいいわけです。
時間を変えるときは10minutesの部分を30minute
まずは、このように固定となる部分と、
すると、臨機応変にあの英語放送を入れられるようになる、
てっきりその場の思い付きで喋れるレベルまで猛勉強されたのかと思っていましたので、絶対に9か月じゃあのレベルには辿りつかない……と思っていたら、そういった活用をされていたのですね!
これなら確かに気軽に取り組めそうです。
私もアクシデント!としか伝えられなかった現役時代に知っておきたかったです(笑)
特に、
なるべくシンプルにすることで、相手に伝えやすく、
実際に、知り合いの美容師さんに体験してもらい実証済みですが、
SEKIDAI様が今後他業種の英語勉強法でも活躍している姿が楽しみです!
今日はお忙しいなかありがとうございました。
クラウドファンディング告知
2019年(平成31年)最近JR東日本を退職したばかりSEKIDAIさん。
現在は2019年夏に1冊目の出版を前に、クラウドファンディングを開催しています。
この本では、英語ダメダメ人間だったSEKIDAIさんが、英語車掌と呼ばれるようになった学習方法を時系列的に知ることができます。何がキッカケで英語を学ぼうとしたのか、書店に行ってどのような参考書を選んだのか?スピーキングの練習はどのような事をしたのか?
などなど……当サイトの読者さんにも英語は苦手だけど、必要性は感じている。そんな方も多いでしょう。
元車掌さんから学ぶ英語学習スキル、鉄道趣味の方や鉄道現業の方にはかなりとっつきやすいのではないでしょうか。
2019年(令和元年)には2冊目の出版も決まっているほか、SEKIDAIさんはアメブロの毎日更新も頑張っていらっしゃるので(私も見習わないとですね……)、興味がある方は覗いてみてはいかがでしょうか。
New!! 会社ホームページが出来ました。
新しいクラウドファンディング開始!
「英語車掌」となり、現在は商業出版2冊が決定したSEKIDAIさん。
その成功の秘密は、「時間の使い方」と「自分の使い方を知る」ことだけです。
このポイントを抑えれば、誰でも、どのようなジャンルでも、頭一つ飛び抜けられます。
8月に初めて開催されるセミナーでは、2時間でその方法を包み隠さずお伝えします。
セミナーに興味がある方、SEKIDAIさんを応援したい方、詳細は下記の記しております。
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