【伊豆急】晩年の東急東横線8000系“歌舞伎塗装”のリバイバル運行を実施

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伊豆急行でリバイバル運行(無ラッピング=いわゆる無塗装)をしてファンから人気を集めている8000系TA-7編成。

2020年11月22日・29日の2日間、晩年の東横線で採用されていた“歌舞伎カラー”のリバイバル運行が南伊東駅〜伊豆急下田駅にてツアー形式で実施されています。

このカラーリングの歴史を振り返りつつ、今回ならではの見どころをお伝えします。

東急の車両リニューアルと“歌舞伎塗装”

東横線の8000系は、1992年から1997年にかけて11編成がリニューアル工事を施工しています。

内装を中心に多岐に渡るリニューアルが施工されましたが、施工編成では外観についても赤と黒の特徴的なカラーリングに改められ、“歌舞伎”のファン愛称で親しまれていました。

東横線で活躍していた当時は赤帯のみの未更新車・晩年は“伊豆のなつ”ラッピング編成や往年の無ラッピング再現編成などに比べて不人気だったものの、更新工事を受けていたことが幸いしてか、最後の1編成となった2008年1月のイベント運転まで活躍しました。

同様のリニューアルは7000系列でも実施されており、このカラーリング自体は2018年まで多摩川線・池上線の7200系・7700系で見ることができました。

伊豆急行譲渡車はこのリニューアル工事施工車両を中心に、海外譲渡対象車はそれ以外から選定される傾向がありました。

伊豆急行でのリバイバル運行は複数回実施されてきましたが、いずれも無ラッピングまたは赤帯のみの形態で、歌舞伎カラーのリバイバルは初めてのこととなりました。

なお、東横線の末期には先述のように伊豆急行カラーの編成(8007F)があり、東横線内で歌舞伎色との離合み見られましたが、こちらはインドネシアへ旅立っています。

今回のリバイバルはあくまで前面デザインの再現に留まっており、側面帯や急行灯などは再現されていません。前面についても、赤帯の太さが本来より細い(縦線はナンバープレートすぐ脇まで・横線も前照灯直下まで)他、ステップに色が回っていない(本来は前照灯横のステップも帯幅に合わせて赤い色差しがある)など、あくまで簡易的なリバイバルとなっています。この辺りは今後のツアーでのお楽しみ……といったところでしょうか。

今回ならでは!リバイバル運行を見る

今回のリバイバル運行では、伊豆高原駅〜南伊東駅〜伊豆急下田駅〜伊豆高原駅の線内をほぼ1往復走るダイヤで設定されました。このうち下り河津駅〜伊豆急下田駅間のみは回送列車となり、後続のサフィール踊り子1号(E261系)または踊り子9号(185系)に乗車するツアーとなっています。

〜なつかしの東急8000系を堪能する旅〜 ツアーに伴う臨時列車

350レ 伊豆高原③11:34頃→南伊東②11:58頃

351レ 南伊東②12:10→河津①12:59頃 (8055Mスジ)

回251レ 河津①13:00頃→伊豆急下田⑤13:16頃 (8055Mスジ)

352レ 伊豆急下田①15:22頃→伊豆高原①16:10頃 (かつての8592Mスジ)

土休日ダイヤの12時〜13時は臨時便の発着が多いため、伊豆急下田駅の留置線に直接入れるための措置と考えられます。ただし、南伊東駅からは踊り子55号のダイヤをトレースしており、理論上は可能なようにも思えます。撮影会の時間までに構内入れ替えができない……といった都合でしょうか。

ターゲットとなるファン層にとっても、話題の新車か引退発表済の車両に乗車出来るのは悪くなさそうです。

ダイヤとしても下りは特急ダイヤで快走する8000系を楽しめるほか、上りは引退した伊豆クレイル号のダイヤを踏襲しています。

伊豆急下田駅ではJR東日本所属で2020年3月より運行を開始したE257系2000番台“踊り子号リニューアル車両”・E261系”サフィール踊り子号”との並びの撮影会が実施されました。

前者は定期停泊で、後者は通常1番線発着の定期列車を3番線に入れ、更に本来の停止位置から20m程度東京側にずらしています。

このほか、時間帯によってはホームを挟んでリゾート21“キンメトレイン”・来春引退の185系“踊り子号”とも並んでいます。

なお、通常日曜日は毎週末運行される“我孫子踊り子”の停泊がありますが、三連休のため29日のみ並ぶ(土曜に下って日曜に上る/連休中日は回送をして往復運行)こととなります。

伊豆高原駅・伊豆大川駅などでは8000系同士の、往年を彷彿とさせる離合も実現しています。

東横線の末期に8007F“伊豆のなつ”ラッピング編成と歌舞伎カラーの離合は多く見られたため、この並びも嬉しいものとなりました。

運行後は伊豆急下田駅へ回送

初日となった22日には、運行終了後に回253レとして伊豆急下田駅へ回送されました。

これは29日までの毎日、伊豆急下田駅で撮影会を実施するための措置と推測できます。29日のツアーは再び伊豆高原駅始発となっていますので、28日午後or29日朝に伊豆急下田から臨時回送を設定しているのでしょうか。

22日のみ設定の臨時回送

回253レ 伊豆高原①16:38頃→伊豆急下田⑤17:26頃 (試503レ/かつての8009Mのスジ)

実は初!? 東急8500系では初採用

さて、先述のように、東急8000系のほか、7000系列のリニューアル車両を示すカラーリングとして採用された“歌舞伎カラー”。

現在の田園都市線では、8500系の置き換えが進められているものの、彼らには“歌舞伎色”を纏った車両は存在しませんでした。

東急8000系のリニューアルに続いて1997年からリニューアルが進められたものの、軽量車を除いて(12次車以前)車両単位での施工となったことが背景として考えられます。

8500系顔の歌舞伎塗装が実現することはなく、リニューアルを打ち切って新造の5000系投入に切り替えられました。

その後は経営不振により大幅な計画変更があったことが有名ですが、結果としてリニューアルした8000系は代替され、リニューアルが途上で打ち切られた8500系が令和まで残るという、東急ファンにはお馴染みの“無計画”と言わざるを得ない展開となっていました。

今回は伊豆急8000系TA-7編成にラッピングが施されましたが、この編成のクモハ8152号は伊豆急8000系45両の中で唯一8500系を種車としている車両です。

このため、東急8500系をベースとして8000系の顔で先頭化されたこの車両が、更に8500系では初めての“歌舞伎カラー”となりました。

【歌舞伎色】往年の東急東横線が1週間だけ復活!伊豆急8000系リバイバル運行(2020年11月)

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