【ダイヤ改正2022】JR西 関西エリア〜朝ラッシュ時減便・運転間隔均等化

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JR西日本は2021年12月17日、2022年3月12日にダイヤ改正を実施することを発表しました。

各社とも減車・減便といった厳しい内容となっていますが、関西エリアにおける一般列車も減便や間隔の均等化が目立つ内容となりました。

朝ラッシュ時間帯は基本的に減便・均等化

平日の朝ラッシュ時間帯において新快速や快速、普通の運転本数が変更されます。琵琶湖線・JR京都線(大阪方面)では6~7時台の新快速が概ね30分間隔から20分間隔に、7時~8時台の新快速・快速が概ね8~9分間隔が10分間隔に、7~8時台の普通が概ね4~5分間隔が5分間隔になります。

JR神戸線・山陽本線(大阪方面)では、6~7時台の新快速が概ね15分間隔から10分間隔に、7~8時台の新快速・快速が概ね8~9分間隔が10分間隔に、7~8時台の普通が概ね4~5分間隔が5分間隔になります。西明石方面では7時台の新快速が概ね30分間隔から20分間隔に、8時台の新快速・快速は10分間隔になります。

JR宝塚線(天王寺方面)は7~8時台の快速が概ね5~8分間隔が7分間隔になります。大阪環状線内回り・外回りは7~8時台が概ね3~5分間隔が4分間隔になります。

大和路線(天王寺方面)は7~8時台の快速が概ね4~7分間隔から6分間隔に、7~8時台の普通が概ね6~14分間隔が12分間隔になります。阪和線(天王寺方面)は7~8時台の快速が概ね3~9分間隔が6分間隔になります。

琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線・山陽本線では6~7時台に新快速が増発される点が特徴的です。昨今の密を避ける早朝出勤需要に応えるための施策だと考えられます。そのほかは間隔の均等化とセットにして減便が行われます。減便をしながらも利便性をなるべく落とさない対応ですが、大和路線(天王寺方面)は快速と普通合わせて6本もの削減がされるなど、混雑状況の変化が気になる路線も見られます。

近郊区間の昼間時間帯も削減対象に

都心部から少し離れた近郊区間も列車本数の削減対象になります。

姫新線姫路~播磨新宮間では10時~14時台にかけて毎時2本から1本になります。ただし余部~姫路間の普通列車は運行される予定です。加古川線は加古川~厄神間で9時~15時台に毎時2本から1本になります。

嵯峨野線は亀岡~園部間の普通列車が11~15時台にかけて毎時2本から1本に、湖西線は近江舞子~近江今津間の普通列車が10~15時台にかけて毎時2本から1本になります。

琵琶湖線は草津~米原間の新快速が9~15時台にかけて毎時2本から1本になります。ただし普通は毎時2本運行されます。

草津線は草津~貴生川間の平日11~14時台に毎時2本から1本に、学研都市線は同志社前~木津間の快速が11~14時台にかけて毎時2本から1本になります。

万葉まほろば線は奈良~桜井間が平日11~14時台が毎時2本から1本に、和歌山線は王寺~高田間が平日11~14時台が毎時2本から1本になります。

前回の10月ダイヤ改正に引き続き、毎時1本になる線区が増加しています。30分に1本から1時間に1本となりますので、沿線利用者への影響は大きなものとなりそうです。

新快速は9~15時台にかけて草津発着が大幅に増えることになります。

見逃せない一部列車の見直し

上記以外にも一部列車の見直しが発生しています。琵琶湖線・JR京都線では概ね9~10時台にかけて京都~高槻間の一部列車が取りやめとなり、高槻発着となります。また平日18時52分大阪発野洲行き新快速が廃止されます。

JR神戸線・山陽本線では平日概ね15時台において須磨~西明石間の一部列車の運転を取りやめ、須磨発着となります。また平日18時52分・19時07分大阪発網干行き新快速が廃止されます。

草津線は概ね20時以降、草津~柘植間の一部列車の運転を取りやめます。また嵯峨野線では土休日の概ね18~21時台において京都~園部間の一部列車の運転を取りやめます。

JR宝塚線は平日の概ね20時以降と土休日の概ね9時台と19時以降において一部列車の運行を取りやめます。

JR東西線・学研都市線では平日の概ね10時台において区間快速の運転時間帯を拡大。また平日の概ね19時以降において尼崎~京田辺間を中心に、土休日の概ね16~21時台において京橋~四条畷間を中心に一部列車の運転を取りやめます。

大阪環状線・JRゆめ咲線は平日の概ね10~12時台と20時以降において大阪環状線とJRゆめ咲線を直通する列車を見直します。「JRゆめ咲線内の運転本数は変更はありません」とあることから、大阪環状線の列車本数が削減されるかもしれません。また概ね16時以降において、大和路線・阪和線から大阪環状線へ直通する一部列車を見直します。

大和路線は平日概ね16~21時台において柏原~王寺間の一部列車の運行を取りやめ、柏原発着に。また概ね19時以降において一部列車の運転を取りやめます。

阪和線は概ね8~10時台、16~17時台において区間快速の運転時間帯を拡大。一部列車を見直すことから、快速が削減される可能性があります。また概ね10~15時台の区間快速は熊取~日根野間の運転を取りやめ、熊取発着になります。

また概ね18~21時台において普通の運転間隔を12分から15分に変更。概ね17時以降において一部快速の日根野~和歌山間の運転を取りやめ、日根野発着にします。

朝ラッシュ時間帯の減便が注目されがちですが、朝ラッシュから日中への移行時間帯と、夕ラッシュ時間帯にもメスが入ることになります。

朝ラッシュのダイヤ変更は通勤需要が2019年までと比較して100%まで戻らないことを前提とした変更と言えます。

利用者目線では混雑が多少改善しただけで減便するのか……といった見方もありそうですが、鉄道事業者にとってピーク時間帯の本数削減は、車両所要数を減少させられるためコスト削減効果が非常に大きいことから、今後もテレワーク等による通勤客の減少が進めば、次年度以降も再度調整する展開も考えられます。

大阪環状線天王寺駅の終電が23時台に!

前回ダイヤ改正に引き続き、終電の見直しも行われます。終電の時間は大阪環状線では大阪駅で最大9分、天王寺駅で最大16分早くなり、天王寺駅では内回りの終電(平日)が23時48分発、外回りの終電(平日)が23時58分発となります。

このほか、草津線でも終電の見直しが行われます。

和歌山線~万葉まほろば線の直通運転区間の見直し

和歌山線と万葉まほろば線では昼間時間帯において直通運転区間を見直します。現在は奈良~高田~和歌山・王寺~高田ですが、奈良~高田・王寺~高田~和歌山に変更します。

2020年3月ダイヤ改正で日中時間帯において大和路線から高田方面への快速が廃止されたことにより、今回の変更が可能になったといえます。

2022年3月のダイヤ改正は各線ともに大規模な減量ダイヤとなり、沿線利用者への影響は大きいものとなりそうです。通勤・通学時において普段使っている列車の運転が取りやめ・時刻が変更されているケースも多く考えられるほか、長距離移動の場合も接続列車・所要時間が大きく変更される場所もありそうですので、ダイヤ改正前の詳細時刻が注目されます。

新快速「Aシート」が全席指定席に

一部新快速に連結されている有料座席車両「Aシート」が全席指定席になります。以前から一部の座席は指定席になっていましたが、今改正で指定席に統一されます。2022年3月12日~5月31日の期間中、「Aシート」に使える「チケットレス指定席券」は全区間一律500円(新快速3号は450円)です。

新快速3号は平日20時台~23時台(休日19時台~21時台)にかけて野洲から姫路まで走ります。なお「Aシート」を連結する新快速はダイヤ改正後も1日2往復のままです。時間帯も大きく変わっていません。

試験的な色合いが強い「Aシート」ですが、その後に体質改善工事を施工された223系では同様の改造は行われておらず、この座席発売方式の変更が吉と出るか凶と出るか、今後が気になります。

201系がおおさか東線から撤退

以前より奈良地区では201系を221系に置き換える動きが進められていましたが、ダイヤ改正で更に221系の運用が拡大します。利用者への影響以上に、ファンにとっては大きな節目となりそうです。

おおさか東線で開業以来使用されていた201系の普通列車が221系になり、乗り心地の改善や線区価値の向上を図ります。これにより201系がおおさか東線から撤退し、いよいよ大和路線用のみとなります。なお普通の221系化により、すべての時間帯において時刻が変更されます。

おおさか東線は城東貨物線の施設を活用し、複線・電化工事を行い2008年に放出から久宝寺までの南区間が、2019年に残されていた久宝寺から新大阪まで全通しています。近年開業の鉄道路線ではホームドア設置が標準的ですが、2019年の延伸開業区間も開業時点でホームドア設置が行われておらず、将来の3ドア化が想定されていることが伺える状態となっていました。

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