【ダイヤ改正2022】JR西 新幹線臨時化・特急列車は全車指定席化が進む

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JR西日本は2021年12月17日に、2022年3月12日にダイヤ改正を実施することを発表しました。

特急列車では全車指定席列車の増加が大きな注目ポイントです。

一部の「はるか」が復活

JR西日本関西エリアでは、朝ラッシュ時間帯に都市部への特急列車を琵琶湖線、JR京都線、JR神戸線、嵯峨野線、JR宝塚線、阪和線で運転しています。今回のダイヤ改正では列車の復活や発車時刻の変更などにより、朝ラッシュ時間帯の特急列車が充実します。

コロナ禍により運休していた「はるか7号」(京都7時13分発/平日)と「はるか10号」(関西空港発9時12分/平日)が復活します。使用車両等は明示されていないものの、「はるか」の本数増加により2020年デビューの271系が見られる機会が増えることに期待が持てます。

「くろしお」では、朝ラッシュ時間帯の「くろしお6号」の時刻を見直します。これにより「くろしお」「はるか」と合わせて朝ラッシュ時間帯(天王寺方面)の特急列車は概ね25分間隔となります。

関西発着の一部特急列車の指定席が大幅に拡大

関西発着の一部特急列車では指定席が拡大されます。「サンダーバード」(9両,12両共に)「しらさき」(9両編成のみ)では7号車を自由席から指定席に変更し、自由席は5・6号車のみとなります。

また「くろしお」「こうのとり」「きのさき」「はしだて」「まいづる」が全車指定席になります。

今回の全車指定席化ではJR東日本のような独自の特急料金制度は導入せず、通常の指定席料金+ネット予約「e5489」でのチケットレスサービスで自由席同等の割引としています。

全車指定席化の背景はJR東日本と同様に、建前としては予約しやすくすること・本音は検札業務合理化でしょうか。「スーパーはくと」など、今回対象とされなかった他の特急列車もいずれは全車指定席になるかもしれません。

減便続きだった特急列車の運転日が見直される

「サンダーバード」「しらさぎ」「くろしお」「こうのとり」「きのさき」「はしだて」「スーパーはくと」「やくも」の一部列車が週末中心(金・土・日・祝)に運転します。

変更される列車は全体的に関西エリア・岡山駅発着が日中と夜間の列車が多く、朝ラッシュ時間帯の措置と合わせて、効率的な特急列車の運用を目指す姿勢が透けて見えます。

このうち「サンダーバード」における週末の列車本数は、現行の42本から50本と大幅な増発です。ビジネス需要・行楽需要とも多い列車で、週末についてはコロナ禍前の定期列車の本数と同数になりました。それ以外の路線についても、利用が見込める日にはコロナ禍前の定期列車の水準に近づいています。

ただし、依然として従来のような毎日運転ではない列車が混ざるため、運行の有無を確認する必要がある点に注意が必要です。

特急「能登かがり火」の本数削減

都市部で列車本数の削減が話題となっていますが、特急列車も例外ではありません。

金沢~和倉温泉間を走る特急「能登かがり火9号・10号」の運転を取りやめます。夕方から夜間にかけての特急列車が削減されることになります。

山陽新幹線 新山口、広島からの首都圏滞在可能時間が拡大

山陽新幹線は比較的小規模な内容にとどまりました。博多発東京行き「のぞみ2号」と東京発広島行き「のぞみ109号」の始発発車時間を10分~15分前後ずらすことにより、新山口、広島からの首都圏滞在可能時間が拡大します。また「のぞみ2号」の停車駅を徳山から新山口に変更します。

東京発岡山行き「のぞみ107号」を広島まで延長運転することにより、広島に23時台に到着する「のぞみ」は3本体制になります。

姫路始発の「のぞみ82号」は所要時間が短縮され、東京着が8時57分となります。これにより姫路から東京へ初めて8時台に到着可能なダイヤとなります。これは明らかに航空機(神戸空港発)対策と考えていいでしょう。

一方、減便の嵐は山陽新幹線にも及んでいます。九州新幹線へ乗り入れる「さくら」は1日上下8本を臨時列車にします。また「みずほ615号」鹿児島中央行きは熊本行きとし、利用状況により鹿児島中央まで運転します。

JR九州から当面は毎日運行とする旨も示されており、JR東日本が新たな種類として導入を検討していたとされる「準定期列車」に近い思想が伺えます。

また「こだま」1日上下7本、「ひかり」下り2本の広島支社エリア内での運転を取りやめます。この中で「こだま783号」は貴重な新下関駅始発です。

北陸新幹線も一部見直し

北陸新幹線は「かがやき」の1日上下4本を臨時列車化します。一方、「サンダーバード」の運転計画に合わせ「つるぎ716号」「つるぎ726号」は週末中心の運転から毎日運転となります。

今後も列車本数の増減が続く可能性があるので、利用する際には事前の発表に注意したいところです。

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