【ゆうマニ伊豆へ】マニ50 2186伊東まで甲種輸送・THE ROYAL EXPRESS転用

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JR東日本で“リゾートエクスプレスゆう”専用塗装をされたものの、そのほとんどが配給輸送の伴走に使用された珍車・“ゆうマニ”ことマニ50 2186。

THE ROYAL EXPRESS(ザ・ロイヤルエクスプレス)の北海道クルーズで使用する電源車として東急電鉄に譲渡されたものの、外観ほぼそのままの状態で長津田から伊東まで甲種輸送されました。

長津田から八王子・新鶴見経由で伊東へ

今回、マニ50 2186は甲種輸送(JR貨物の貨物列車)として横浜線長津田駅から八王子駅・そこから南武線・東海道貨物線・東海道本線・伊東線経由で伊東駅まで輸送されます。

その後、伊東駅からは東急の子会社・伊豆急行8000系による牽引により伊豆高原駅併設の伊豆高原運輸区へ搬入されることとなります。

これに先がけ、17日・18日の2日間に渡って伊東線では機関車の乗務員訓練が実施されていました(関連記事動画)。

このマニ50 2186ですが、2020年の夏にTHE ROYAL EXPRESSを使用した北海道クルーズを運行するため、東急電鉄が購入しました。

この“ゆうマニ”、リゾートエクスプレスゆうを含めた常磐線車両を担う勝田車両センターに長年所属しており、リゾートエクスプレスゆうが非電化路線である水郡線へ直通運転をする際の控車として登場しました。

元々荷物車であったマニ50形を改造し、機関車・電車双方の連結器に対応した双頭連結器を装備したほか、ディーゼルエンジンを搭載して電車側へ電源供給する機能を追設しました。

この改造で得た電源車機能ですが、本業以上に首都圏の通勤型電車をJR東日本各地の車両センターで改造するための配給輸送の控車として使用される方が多かった車両です。

特に山手線205系の転用関連で多く活躍していましたが、最近は双頭連結器搭載のEF64形・EF81形に電気式ブレーキ変換機能が加わったこともあって急速に活躍の場を減らしていました。

非電化区間での機関車とのアダプター・電車への電源供給という特殊機能を買われ、THE ROYAL EXPRESSの北海道走行用の控車に抜擢されることとなりました。

この運行がJR東日本・JR貨物などと連携した北海道の観光振興の共同事業となったことも譲渡実現の大きな引き金となったことでしょう。

今回話題となっているマニ50ですが、譲渡後には東急電鉄所有車両となっています。

東急電鉄の子会社である伊豆急行が実質的な運行を担っているTHE ROYAL EXPRESSですが、あくまで親会社の東急が主催するクルーズ列車・運転をするのがJR東日本と伊豆急というという少しややこしい存在です。

2100形R-5編成は依然として伊豆急行に車籍を置いていますので、今後も所属が変わらなければ、北海道クルーズではJR北海道の機関車+東急電鉄の客車+伊豆急行の電車という複雑な編成となります。

横浜高速鉄道恩田駅に併設されている長津田車両工場に輸送されていたこの車両ですが、既にプレスリリースにて公表されている塗装変更は実施されていません。

このため、“ゆうマニ”時代のリゾートエクスプレスゆうカラーをそのまま走行することとなり、現役時代を知るファンには懐かしい印象を与えました。

輸送時点でも小改造

以前のJR東日本からの譲渡時は運用されていたそのままの状態で輸送されていました。

今回の東急テクノシステム・長津田車両工場にて施された改造としては、乗務員室扉の手すり交換・JR東日本銘板の撤去・札差しや業務用室窓の水切りの撤去といった、側面の出っ張りを除去するメニューとなりました。

床下機器こそ再塗装されているものの、従来塗色のままの再出場に意外と感じた方も多いのではないでしょうか。

東急電鉄では最小限の改造となりましたが、伊豆急行に搬入してから塗装(orラッピング)変更・電源供給試験が実施されると考えられます。

伊豆高原での改造・試運転はどうなる?

先行事例としては、2100系=THE ROYAL EXPRESSについても改造工事は東急テクノシステム・外板塗装は伊豆高原運輸区で実施されました。

この分業経緯は明らかにされていませんが、東急電鉄がステンレス車に統一して久しいことを考えれば、日常的にリゾート21へ塗装を施している伊豆急行の設備で行う方が効率が良いのでしょうか。

改造メニューがサボ受けなどの出っ張り撤去中心となっていたことを考えると、塗装の上にラッピング……となるのでしょうか。

また、連結訓練〜電源供給試験までは構内で行われるかと思いますが、それ以降の試運転は期待出来ません。

ファンとしては伊豆急行線で本線試運転をしてくれれば盛り上がるところですが、機関車牽引列車が廃れて久しい伊豆急行での実現は難しそうですね。

今後は伊東から北海道へ?

最終的にはJR北海道へ搬入されるため、このマニ50 2186と2100系“THE ROYAL EXPRESS”のうちの5両は伊豆半島から北海道まで長距離輸送が実施されることとなります。

スケジュールについては現時点では明らかにされていないものの、改造を挟んで搬入となるので、6月〜7月ごろに北海道入りして運用線区の入線確認・各種試運転といった流れでしょうか。

乗車・撮影を楽しみにしている方も多いと思います。

クルーズ列車の運休が続けられている昨今ですが、無事催行となることを願って止みません。

YouTube=鉄道ファンの待合室資料館で動画を公開

YouTube=鉄道ファンの待合室資料館では、今回のマニ50-2186の甲種輸送・伊豆急行線内輸送の様子を動画にまとめて公開しました。

チャンネル登録・通知ONをしてお待ちいただければ幸いです。

このほか、これに先がけて実施された乗務員訓練の様子も公開していますので、ぜひご覧ください。

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