【ゆうマニ東急へ】マニ50-2186が長津田へ・東急譲渡で北海道へ

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東急電鉄では、2020年(令和2年)夏に、THE ROYAL EXPRESSを北海道で運行することを発表しています。

今回、JR東日本の事業用車として長らく活躍していた「ゆうマニ」ことマニ50-2186が長野から長津田まで甲種輸送されて、東急電鉄の電源車としての活躍がされることになりました。

THE ROYAL EXPRESSを巡る動きをおさらいします。

北海道で東急が運用する理由は?

JR北海道では、経営体質や安全に関わる重大事故・インシデントが続いており、定期特急列車の速度引き下げなどを実施していることはご存知かと思います。

その一環として、ジョイフルトレインのような観光目的の列車も優先順位の低さからほとんど運行されなくなってしまいました。

一方で、JR東日本や東急グループは、新たな観光需要の創出のほか、鉄道事業者としての手助けという意味合いもあって、自社の観光列車を北海道で運行することとなりました。

JR北海道としては、観光列車のノウハウを学ぶため、JR東・東急はJR北海道の支援をしつつ新たな観光需要を創出するため、双方にメリットがあることでこの計画が実現することとなっています。

2019年(令和元年)にはJR東日本「びゅうコースター 風っこ」が、2020年(令和2年)には東急電鉄「THE ROYAL EXPRESS」が北海道で運行をすることが発表され、多くのファンの間で話題となりました。

風っこについてはJR北海道の同系であるキハ40系にサンドイッチされる形で運行されますが、非電化路線で運行されることとなる電車であるロイヤルエクスプレスについては、機関車と電源車を用意することとなり、それがどの車両になるのかファンから注目されていました

ゆうマニの生い立ち

マニ50形は荷物輸送用の客車として登場しました。

旧型客車置き換え用に登場した赤い客車、50系客車とともに製造されて、客車列車の端っこで荷物輸送を担当していました。

荷物輸送廃止、客車列車の電車化が一気に進められましたが、50系客車はほとんどが廃車解体となったものの、マニ50形の一部についてはその車齢の若さから、一部が事業用車両として様々な車両基地で余生を過ごすこととなりました。

その中でもマニ50 2186は、JR東日本のジョイフルトレイン「リゾートエクスプレス ゆう」専用の電源車として改造され、ゆうと同様の塗色に変更、「ゆうマニ」の愛称で多くのファンに親しまれていました。

改造の動機は非電化路線・水戸支社管内の水郡線へのゆう乗り入れに対応するもので、DE10形+ゆうマニ+ゆう6両という編成で時折運行をされていました。

年に1度あるかないかの出番以外のほとんどの際は車庫でお留守番……とはならず、機関車・電車双方に連結できる双頭連結器や、電車へのブレーキ供給が出来るという強みを生かして、山手線205系の転用改造をはじめとするさまざまな電車の配給輸送に従事していました。

現在こそ双頭連結器装備のEF64形・EF81形が増えて活躍の場を減らしていたものの、変わった列車としては車籍がないため、配給輸送ではなく甲種輸送となった209系訓練車の機関車次位に連結された実績もあります。

残る牽引機はどうなる?

ゆうマニが搬入された先が長津田ということで、東急電鉄が保有する客車となります。

報道にてTHE ROYAL EXPRESSと同一塗色に塗り替えられることが明らかになっています。

東急が客車を所有するというイレギュラーな格好となり、東武鉄道がSLの為に14系を投入した以来の珍事となりますね。

今回の甲種輸送により、機関車+電源車+THE ROYAL EXPRESSという編成で唯一まだ動きがないのが牽引機です。

電源車や本編成がそうであるように、運行時期から耐寒耐雪装備は特に必要がありません。

また、JR北海道は北斗星の廃止とともにDD51形を手放しているほか、ラッセルなどで使用されているDE15形では少々非力に感じます。

牽引機として最も可能性が高いと噂されている機関車は、2019年5月13日に秋田総合車両センターへ配給輸送されて、その後の動向が分からなくなっている、高崎車両センターのDD51 897号機でしょうか。

高崎で4機稼働しているDD51のうち、唯一お召し機・予備機でなかった897号機は、JR東日本が譲渡するとしたら最も妥当な存在です。

そして、JR北海道の機関士さんも近年まで乗務していた形式で扱いやすいでしょう。

このほか、JR貨物のDF200形を借りる可能性が次点で、これはカシオペアクルーズの北海道乗り入れ時に先例があります。

そして、牽引機については譲渡ではなく貸し出しで、同色のラッピングをすることが報じられています。

やはり先頭に立つ機関車は目立ちますので、どういった形になるのか引き続き注目ですね。

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