大阪・淀屋橋駅と京都・出町柳駅を結ぶ京阪本線。この路線に2017年8月20日のダイヤ改正で登場したのが、座席指定車両「プレミアムカー」です。今回はこのプレミアムカーに実際に乗ってみて、その車両・サービス・乗り方などをご紹介します。
京阪プレミアムカーってどんな車両?
プレミアムカーは、京阪特急の1車両に設定されている有料座席指定車両。8両編成で運行している京阪8000系「エレガントサルーン」のうち、京都側から6両目に接続されています。
なお、別途料金が必要なのはプレミアムカーのみ。8000系にはこのほか、一般の特急車両とダブルデッカー車が連結されていますが、いずれも通常の運賃のみで乗車することができます。
運行本数は、平日昼間であれば1時間に4~5本。10~20分に1本くらいのペースです。早朝・夜間でも1時間に2本程度は運行されています。詳しくはプレミアムカーのサイトで確認できますので、そちらも参考にしてください。
プレミアムカーの乗り方は?予約と当日購入、乗り方に合わせて選べる!
プレミアムカーの乗り方には、2つの方法があります。
インターネット予約で購入
ひとつめの方法は、予約して購入する方法。専用予約サイト「プレミアムカークラブ」にて、乗車日時の14日前の午前10時から購入することができます。空席照会、購入後の列車変更、座席変更もできるのがうれしいポイント。
プレミアムカークラブで購入する場合は、会員登録が必要です。比較的頻繁に使う人、乗る日時がある程度決まっている人、確実に乗りたい人などは登録しておくと便利ですよ。
なお、インターネットで予約する場合は、支払いに使えるはクレジットカードのみです。
当日、駅や車内で購入する
当日購入することもできます。購入できる場所は2つあって、1つめは京阪本線の特急停車駅にある「プレミアムカー券/ライナー券うりば」。2つめはプレミアムカー車内です。プレミアムカー車内には専属のアテンダントがいるので、その人に声をかけて購入します。
予約はしていなかったけど、駅に来たら空席があったので乗ってみた……なんて気軽な乗り方をしたい人におすすめです。
なお、窓口購入での支払いに使えるのは現金のみ。ICカードも使えないので、注意してください。
プレミアムカーに乗ってみました!
それでは、実際プレミアムカーに乗ってみましょう!今回乗車したのは、京都の出町柳駅から大阪の出町柳駅までです。
今回は予約せず、当日駅できっぷを買うことにしました。出町柳駅のプレミアムカー券うりばの前のモニターで空席状況を確認します。終点淀屋橋駅まで、どの便も余裕がありますね。
一番早い、11時発の特急に乗ることにしました。カウンターで係員に「11時のプレミアムカーのきっぷ1枚」とお願いします。カウンターには車内の座席表もあり、どの座席にするか相談して決めることもできました。
ホームに降りると、乗車位置には「プレミアムカー」の表示があります。わがりやすくていい感じ。
電車がやってきました。プレミアムカーは、外観から高級感ある雰囲気たっぷり。
入り口のアテンダントさんにきっぷを見せて乗車します。入ってすぐに簡単なパーティションがあり、ここでもちょっとした特別感が味わえます。
車内は1列3席で、シートはかなりゆったりしています。
1人席。座席の背はリクライニングすることもできます。前の座席との間隔が空いているので、前の人が背もたれを倒してきても圧迫感はありません。
2人席もゆったりしています。2人並んで座っても特に狭さは感じなさそう。
肘掛けには電源があって……
前の座席の背面に、広々としたテーブルがついています。A4サイズの大きさのものもラクラク置けるので、ノートパソコン広げての作業もしやすそう。
足元も広々としています。足をいっぱいに伸ばしても、まだまだ余裕がありました。ドリンクホルダーも付いていて、ペットボトルを持っているときに便利。普段使いのバッグなら足元に余裕で置けます。
大型トランクなどを持っているときは、入り口すぐの荷物置き場が使えます。大型トランクも数個置けそうな広さがいい!荷物置きスペースの横には車椅子用スペースもあって、バリアフリーに配慮されている印象を受けました。
グッズの車内販売も!
車内では、プレミアムカーのグッズ販売も行われています。
車内に専用の販売スペースがあるわけではありません。アテンダントさんがグッズ見本を持って車内を回ってきます。購入したい場合は、そこで声をかけてお願いすると、オリジナルバッグに入れたグッズをアテンダントさんが持ってきてくれるので、代金と引き換えに受け取ります。
この専用のバッグもまたちょっとリッチな雰囲気。自分への、あるいは鉄道好きな人へのお土産に良さそうです。
なお、車内販売での支払い方法はう現金のみです。ICカードも使えません。乗車時にグッズも買いたい場合は、グッズ代金も現金で用意しておきましょう。
ブランケットの貸出や無料Wi-Fiも!
このほか、ブランケットの貸出や無料Wi-Fiを利用することもできます。
ブランケットを借りたい場合は、アテンダントさんに声をかければOK。アテンダントさんはグッズ販売や無料冊子の案内でしばしば車内を回ってきます。
無料Wi-Fiは、QRコードを読み取ってアクセスすることで使えるようになります。ただし、利用時にはメールアドレスもしくはSNSのアカウントを登録する必要があります。
SNSのアカウントで登録、利用してみましたが、特に不便さなどを感じることなく快適に利用することができましたよ!
プレミアムカーの乗り心地は?
肝心の乗り心地ですが、とてもリラックスして乗ることかできました。
座席に使われているファブリックは手ざわりもよく、ふかふか。リクライニングをすることもできるので、座席を好きな角度に倒してくつろぐこともできます。
特に進行方向に向かって一番後ろの席が取れた場合は、後ろの人に気がねすることなくリクライニングできます。思い切り背を倒して足を伸ばすと、かなり楽な姿勢を取ることができますよ。さらにアテンダントさんからから借りたブランケットを使えば、降りる駅まで快適なうたた寝タイムを楽しむこともできます。
プレミアムカーの混雑ぶりは?
さて、気になるプレミアムカーの混雑ぶりについてです。
今回、乗車したのが平日昼間ということもあってか、全体的に座席には余裕がありました。出町柳駅から出発した時点では2~3人だったのですが、そのあと途中の駅も乗降客がいたので、三分の一から半分くらいの席はだいたい埋まっていたように思います。
空席状況をインターネットで確認すると、土日祝の便でも十分余裕はあるようです。おそらく、予約をするのであればほぼ希望どおりの日時で予約ができのではないでしょうか。
アテンダントさんから直接きっぷを購入する人もそれなりにいたことから考えると、「駅についてから、ほかの車両の混み具合とプレミアムカーの空席状況を見て判断する」という乗り方をしている人が多いのかもしれません。
混雑していてきっぷが毎回満席になることは少なく、当日購入でもおそらく大丈夫、だけど確実に乗りたいなら空席状況を確認してネットで予約購入が無難、ということになります。
まとめ
登場してから1年以上経つプレミアムカー。実は、運行当初は堅実な関西人らしく「京都~大阪間の移動に500円余計に払うなんてもったいないやん」なんて声もありました。しかし、実際乗ってみると落ち着いた高級感ある車内で過ごす移動時間はかなり快適。出町柳駅~淀屋橋駅間はもちろん、その途中の駅での状況客も意外といて、定着しつつある様子もうかがえました。京阪電車を使うときは、ぜひ乗ってみることをおすすめします!
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