【40151F】西武40000系にロングシート車両が登場・甲種輸送で搬入

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西武鉄道では、西武池袋線と直通先に“S-TRAIN”を、西武新宿線向けの通勤ライナーである“拝島ライナー”を運転しており、この専用形式として40000系が導入されています。

昨年度まで有料列車兼用の6編成が製造・運用開始していますが、本年度は初めてのロングシート仕様車が登場、製造元の川崎重工業兵庫工場から甲種輸送(貨物列車)にて輸送されて注目を集めています。

6編成のL/C可変座席車に続く増備

西武池袋線と有楽町線(平日)・副都心線・東急東横線・みなとみらい線(土休日)直通の着席サービスとして“S-TRAIN”を、その後は西武新宿線向けの通勤ライナーとして“拝島ライナー”をそれぞれ新設しています。

それぞれの列車の運行開始にあたり、専用車両として導入されたのが西武40000系です。

私鉄では近畿日本鉄道・東武鉄道“TJライナー”・東急電鉄“Q SEAT”に代表されるロングシート・クロスシート可変座席を採用しており、特に西武新宿線では通勤急行を中心としたロングシート運用の固定運用が設定されています。

地下鉄線内への乗り入れをする優等列車としての運用をするために乗り入れ機器類が設置されていますが、池袋線系統のうち、地下鉄直通列車ではS-TRAIN以外には平日朝の下り所沢行き1本のみと滅多にお目にかかれない存在です。(地下鉄に乗り入れない列車で一部の運用に充てられています)

代走扱いで西武6000系に代わり地下鉄直通運用に登板した回数も数えるほどとなっており、この直通系統のファンを賑わせる存在です。

本年度の増備分については、設備投資計画の時点で既にロングシート仕様で登場する旨が明記されていたため、どのような仕様変更がされるのかが注目されていました。

基本設計はそのまま・細部に変更も

西武40000系の最大の特徴ともなっている、10号車のドア間いっぱいに設置されたパートナーゾーンをはじめ、様々な設計は在来車同様とされています。

特に、半自動扱いのドアスイッチが維持された点・フリーWi-Fiも引き続き設置されている点については意外と感じた方も多いのではないでしょうか。

その一方で、ロングシート化に伴って座席端の仕切り形状の変更がされただけではなく、スタンションポールの設置・在来車では3箇所だった車端部フリースペースが全車両に拡充されています。

可変座席編成で注目されていた4号車のトイレも非設置とされており、通勤車両として他社の最新トレンドも取り入れたという印象です。

両者の識別用に、在来車では登場時から水色の LONG/CROSS ステッカーが貼られていましたが、今回の編成ではオレンジ色の LONG ステッカーが貼り付けられて外観上のアクセントとなっています。

細かい点では、ヘッドライトが小糸製と思われる花形LEDライトに変更されている(在来車はハイビーム・ロービーム分離タイプ)ほか、屋根上アンテナの形状変更がされている模様です。

なお、4号車に地下鉄用のIR誘導アンテナが設置されていませんが、こちらはメトロ側の設備変更により不要となったためであり、直通運転非対応ではありません。

今後の運用線区は池袋線が有力視?

西武鉄道では、新型車両導入数が投資計画等で明らかになる場合でも、運用線区については事前に明らかにされる例は滅多にありません。

同様に実車が出てからのお楽しみだった東武鉄道・東急電鉄については、最近は路線ごとに別形式を作るようになっており、こういったファン予想が飛び交うことも少なくなってきましたね。

これに加え、西武鉄道特有の車両事情として、旧来形式から現在まで、池袋線系統・新宿線系統の相互で車両の転属や貸し借りが日常的に行われています。

このため、どちらの所属となる可能性を持っており、甲種輸送時点ではどちらに配属される車両かは推測できません。

地下鉄乗り入れを主目的に開発された6000系では、登場から副都心線直通運転対応の改造まで、新宿線に配属されていた量産車については営団〜東京メトロの保安装置は省略されていました。

先に登場している可変座席搭載の40000系では、新宿線向けの車両についても池袋線向け車両同様に地下鉄乗り入れが可能な保安装置が準備されています。

編成数が少ない可変座席車両を柔軟に運用することを考えれば妥当なところでしょうか。

今回登場した40151Fについても、既存の40000系同様に地下鉄乗り入れ用の保安装置が設置されています。

池袋線で活躍する9000系8編成が直接的な置き換え対象となっていることも加味すると、池袋線系統で運用される可能性が高まりますね。

東京メトロ有楽町線・副都心線・東急東横線・横浜高速鉄道みなとみらい線への直通運転を視野に入れているものと推察できます。

乗務員の技術維持を考えれば、週末にS-TRAINの2往復だけという現状の運転体系はあまり好ましい状態ではなさそうです。

一方で。西武鉄道では両路線を形式ごとに統一しない傾向が長年続いており、長年に渡り新形式から旧来車までを池袋線系統・新宿線系統双方にばらけさせる傾向があります。

池袋線専用形式のイメージが強い8編成のみの9000系でさえ20000系登場までは半数が新宿線所属でした。

路線ごとに形式数を絞った方が合理的な気もしますが、両路線の利用者感情に配慮しているのか、この傾向は今日まで引き継がれています。

ファン・利用者にとってはどちらに配属されるかが1つの気になるポイントとなりそうですが、40103Fが「コウペンちゃんはなまるトレイン」のラッピングで両路線で運用されていたように、今後も車両需給に合わせて柔軟な対応がされることに期待したいですね。

動画資料集

Youtube=鉄道ファンの待合室資料館では、40151Fの甲種輸送の様子を記録映像として公開しています。

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コメント

  1. 酷い内容、あまりにお粗末です より:

    んー、結構いい加減な内容ですね。
    池袋線では平日・休日共に地上運用で毎日、日常的に多数回充当されていますし、そもそもS-TRAINは平日も運転されています。「滅多にお目にかかれない存在」というわけではないです。
    あと、車輌形式をばらけさせる…という記述もありましたが、これも不正確で、旧2000系や副都心線直通非対応の6000系2編成はほぼ新宿線固定ですね。極々稀に、旧2000系が池袋線で短期間運用されることもありましたが、40000系の運用数よりも稀少で、池袋線での旧2000系の方が「滅多にお目にかかれない存在」です。
    以上は、日常的に西武池袋線を利用する者からすればよく分かることです。
    ひょっとしてウィキペディアなどからの丸写しでしょうか?
    いずれにしても、知ったかぶりは止めていただきたいですね。

    • ときぱて より:

      執筆者です。

      コメントの内容につきまして返信させて致します。

      池袋線の運用については地下鉄直通運用についてを記すつもりでしたが、その文言を入れ損ねて異なる意味合いに取れる状態となっておりました。
      ご指摘の地上運用についてを含めて加筆させていただきました。

      旧2000系・6101,6102Fの存在・経緯・配置数の変化等は把握しております。
      あくまで傾向として記したのみです。