【開業1週間】ラッシュでもガラガラ!?相鉄・埼京線直通運転の真価

スポンサーリンク

相模鉄道にとって悲願の都心乗り入れから1週間。

その利便性に早速あやかっている利用者がいる一方で、依然として各列車は空いているという印象が拭えません。

しかしながら、この現象自体は開業直後の新路線ではよくあること……という声も。

開業直後の様子は過去記事でお伝えしてぃすので、今回は多方面から独自考察を行なっていきます。

鉄道新路線の開業直後は空いている理由

11月30日に直通運転が始まって便利な系統が生まれたとしても、通勤利用で新路線をすぐに使い始める利用者は多くはありません。

これは、ラッシュの時間帯の大半を占める通勤・通学定期券利用者の事情が背景に存在します。

鉄道の定期券では1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月の3種類が主流で、JR東日本・相模鉄道でも同様の刻みで設定されており、ほとんどの会社員の方は最安となる6ヶ月定期を購入しています。

多くの会社員にとって、定期購入の時期は新年度が始まる3月下旬〜4月上旬と、その期限が切れる9月下旬〜10月上旬が定期購入の時期となるでしょう。

鉄道事業者の新路線やダイヤ改正が年度末に多いのはこれらの背景も加味されていることを踏まえると、今回の11月30日という日付選定は一見不思議に思えます。

しかしながら、今回の直通運転はJR東日本では異例となる大手私鉄との直接の直通運転・一方の相鉄側も長年単独運行だったために相互直通運転のノウハウが皆無です。

そのため、意図的にすぐの利用者急増とならない日付を選んだと推測することが出来ますね。

鉄道事業者のダイヤ改正が多い10月・12月・3月などを避け、6ヶ月定期だけではなく3ヶ月定期購入層すらすぐには使わない11月末という選択はあえて行なったと考えて差し支えはなさそうです。

事実、運転開始一週間で他系統の輸送障害に巻き込まれていることを考えると、この判断は正しかったのではないでしょうか。

このため、この直通系統の需要が真に試されるのは2020年4月以降となるでしょう。

なお、通学定期券では経済的・最短・最速といった合理的な理由がない経路は選定できません。

乗り換えが便利・比較的空いているだけでは合理的とは言えず、最短になる経路の利用者だけが選択することができます。

武蔵小杉駅問題は大幅改善

今回の相互直通運転に際し、JRのメリットが少ないのではないか?という指摘をする声は以前から存在していました。

これは、相鉄側にとっては都心直通という悲願を達成できたとしても、JR側にとっては横浜〜鶴見駅付近分の運賃収入を失うなどデメリットが目立ちます。

そのような状況下でJR側が直通を飲んだ背景の1つに、湘南新宿ラインの慢性的な混雑・特に開業から比較的経年の浅い武蔵小杉駅の混雑の激化が挙げられます。

JRとしては武蔵小杉駅から新宿駅方面への直通列車増加をしたかったため、この直通計画が渡りに船だったはずです。

相鉄側にとっては東急直通でカバー出来る新宿方面に限定した直通としたのも、湘南新宿ラインの混雑緩和というJR東日本側のメリットが大きかったためと言えるでしょう。

運行開始して1週間。武蔵小杉駅のユーザーからは直通列車による大幅な駅の混雑緩和に驚きの声が上がっています。

直通開始の恩恵を一番に受けている利用者は、もしかしたら列車本数純増となった武蔵小杉駅・西大井駅のユーザーかもしれませんね。

一方で混雑が激化している新宿駅

武蔵小杉駅とは反対に、混雑が激化しているのは新宿駅です。

従来は2番線・3番線から約半数ずつ発車していた埼京線大宮方面の始発列車がごく一部を除いて3番線始発となり、4番線の直通列車を含めて人がごった返しています。

これは、相鉄直通列車を2番線折り返しに固定して利便性を図ったことが裏目に出ている印象です。

従来から本数の少ない新宿駅5,6番線は、中央本線特急ホームを由来としており、配線改良がされた現在も代々木駅よりに存在する不便なホームです。

南口に直接行けない構造も不便さに拍車をかけています。

現在は特急列車と、ダイヤが大きく乱れた際の折り返しに活用されているこのホームですが、相鉄直通では使われることはありませんでした。

湘南新宿ラインのダイヤ乱れの際に使用している先例があるほか、12月2日には埼京線列車が早速折り返しで使用しています。

新宿以北への乗り換え需要を考えると、なるべくこのホームの利用はなるべく避けるのも妥当なところです。

ただ、これによって生まれている3,4番線の混雑は何らかのテコ入れが欲しいところですね。

需要の多そうな品川方面運転の可能性

開業1週間で案の定課題の1つとなっている、旧:蛇窪信号場の平面交差支障の問題を解決する手取り早い方法として、西大井から先を品川方面に流すという方法が考えられます。

品川駅の横須賀線14番線発着とした場合、対向列車の進路を塞がずに折り返しを行うこと自体は可能です。

しかしながら、品川発の下り列車が湘南新宿ライン北行と交差支障することには変わりありませんので、抜本的な解決策にはなりません

ただし、平日朝の上りのみ海老名・湘南台→品川駅止まり列車を設定する分には1つの打開策かもしれません。

現在のところ、JRのE233系がかしわ台車両センターで6編成の外泊をするという随分と変わった運用がされています。

相互乗り入れでは外泊運用は相互に同数とする傾向が多い鉄道会社が多いなか、かなり異例の対応です。

これがJR側が直通を受け入れる条件として交渉が進んだ可能性こそあるものの、やはり利用者目線では早朝の海老名方面行き始発列車の遅さも気になるところです。

この系統の試運転段階では、品川駅発着の試運転列車が多数設定されており、JR側は川越車両センターから上野東京ライン経由で旧・田町電車区電留線へ回送列車を運行していました。

せっかく幅広いネットワークを持っているJR東日本ならではの新系統投入に期待の声が上がるのも自然ですが、これ以上複雑化するのも避けたいという思惑にも一理。

東急線への直通運転開始前後まで両社の試行錯誤は続きそうです。

関連記事はこちら

コメント