【栃木の新鋭】日光・宇都宮線E131系600番台TN1+TN2編成が配給輸送

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2021年8月5日にTN2編成・6日にTN1編成が総合車両製作所新津事業所を出場したE131系600番台。

10日、新潟車両センターから小山車両センターへ配給輸送が実施されています。

2日連続で出場したE131系600番台

E131系600番台は2021年6月13日にJR東日本から発表された、宇都宮線小山〜黒磯間・日光線で使用される新型車両です。

3両15編成が投入予定で、2022年春からの運用開始とされています。これにより、これまで運用されていた205系600番台が置き換えられる計画です。

公式発表では断言されていないものの、2022年3月のダイヤ改正で一斉に車両を入れ替える動きが予想出来ます。

8月6日には第二編成となるTN2編成が、7日には第一編成となるTN1編成が総合車両製作所(J-TREC)新津事業所を出場し、新潟エリアで試運転を実施しています。

悪天候で輸送にも遅れ

新潟車両センターからの配給輸送は、前日または当日朝に長岡車両センターから牽引機を送り込む体制が組まれています。

輸送日当日は強風の影響で新潟エリア全体で大きな遅れが発生しており、この牽引機の送り込みも遅延・そのまま配給輸送も遅延が生じる格好となりました。

10日の配給輸送は全区間でEF64 1032号機の牽引で、2日間に分けて試運転をしたTN1編成・TN2編成がまとめて輸送されています。

最近製造されたE235系1000番台やE531系では単独で輸送される動きが続いている一方で、同じく2編成併結で配給輸送がされたE131系0番台では試運転の時点で併結とされていました。

試運転後に併結作業をして配給輸送……という体制は、E233系3000番台が本格的に導入された2010年代前半以来でしょうか。

最近のトレンド?都心部を一周して小山へ

E131系600番台では、製造時点で相模線向けの500番台と逆向きに製造されており、出場時の公式試運転・配給輸送の経路が注目されていました。

近年では、電気機関車の機回し(牽引機を逆側に付け替える)作業を回避するため、これまでも大宮以北から来た列車が東北貨物線〜田端操車場〜常磐線(貨物支線含)〜馬橋〜南流山〜武蔵野線(貨物支線含)と走行する経路設定が多くなっており、今回のE131系600番台の輸送でも同様の経路が選定されています。

現在の小山車両センター所属車両のうち、E231系は東急車輛製造(現在の総合車両製作所横浜事業所)・川崎重工業が製造、E233系は新製が新津であるものの高崎車両センターへ配置・新製時に小山に配置された編成は横浜事業所で製造となっており、新津車両製作所時代から合わせてもこの経路での新製車両輸送は初と見られます

E231系で進む機器更新についても、秋田・青森での施工事例は国府津車に留まっており、上越側から小山車両センター発着の設定は久しくありませんでした。

このほか、ファンからは高崎まで配給輸送・以後は両毛線を自走する経路も噂されていました。この場合も車両向きが500番台と600番台で反転することとなりますが、この経路の選定には至りませんでした。

配給輸送では運転台側のパンタグラフが降下

E131系600番台は先頭電動車2基・中間電動車1基のパンタグラフが設けられており、3両で3基となっている点が注目されるポイントです。

新潟エリアで実施された公式試運転では、先頭電動車のパンタグラフのうち運転台側が使用されていました。5日のTN2編成・6日のTN1編成ともに同様です。

一方で今回の配給輸送では、2編成とも中間車側のパンタグラフが使用されています。

過去の各形式の仕様を考えれば、運転台側のものが冬期のみ使用・中間車側が常用のものであることが考えやすいところです。19日に行われる報道公開やその後の試運転の動きで、このパンタグラフの使い分け方法も明らかになるのかも注目したいです。

画像元ツイート

記事内掲載写真は、フォロワーのまりも様(@masayuki2831)より掲載許諾を頂いています。

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