【E257系踊り子号】2500番台“修善寺編成”試運転本格化!駿豆線や14両で日中走行

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2020年夏に新区分となる2500番台が登場していましたが、宇都宮線・常磐快速線と営業エリア外での試験が続けられていました。

11月からは試験のステージを東海道線に移し、念願の富士山バックでの走行・14両編成での東海道本線走行が相次いで実現しています。

これまでの試験の動きをおさらいしつつ、今後のデビューまでの動きを推測します。

E257系2500番台の改造と試運転の進捗

秋田総合車両センターを後にするNC-32編成(筆者撮影)

E257系の東海道線転用では、中央線特急「あずさ」「かいじ」で活躍していた0番台9両13編成のほか、房総特急で活躍している500番台5両4編成が対象となっています。

0番台の機器更新・転用改造は長野総合車両センター・秋田総合車両センターで同時進行となりましたが、500番台については現在まで秋田総合車両センターのみで施工されています。

最初の転用となった幕張車両センター所属のNB-07編成は、NC-32編成として2020年7月8日に出場(過去動画)しています。その後NB-06編成がNC-31編成となり10月1日に出場しているほか、現在はNB-13編成が入場中です。

最初は自社線内での試験を重ねて他社線に貸し出し……という動きが一般的ですが、2500番台については2020年8月にいきなり伊豆箱根鉄道駿豆線へ貸し出され、深夜帯に“踏切設備機能試験”が連日実施(過去動画)されました。送り込みは夜間でしたが、返却回送は朝ラッシュ前と明るい時間帯に撮影する機会が実現しています。

真っ先に伊豆箱根鉄道に貸し出したことが目立つ動きとなった背景ですが、推測の域を出ないものの、駿豆線ではVVVFインバータ制御車両の運転実績がなく、調整項目が多いことから最優先で実施されたことと考えるのが自然でしょうか。

その後、2500番台の性能確認を目的とする試運転は2020年9月からは宇都宮線・常磐快速線で連日実施されていました。NC-32編成の単独試運転のほか、基本編成のNA-03編成と併結した14両編成の試運転もそれぞれ連日実施されました。

昨年も実施!旅客案内表示試験か

綺麗な富士山をバックに、同社では珍しい前照灯点灯で走行

さて、今回の伊豆箱根鉄道駿豆線の試運転ですが、11月5日に東大宮操車場から上野東京ライン・東海道本線を経由して駿豆線の修善寺駅までNC-31編成が走行しました。連日の試験ではNC-32編成が使用されていましたので、NC-31編成としてはいきなり晴れ舞台に立つ格好となりました。両編成では改造されたライト周りの処理など細部が異なります。

翌6日には、東大宮操車場から湘南新宿ライン・東海道貨物線の経路にて熱海駅まで、今度はNC-31編成とNA-03編成のペアで走行しました。

試運転の経緯としては、“旅客案内装置試験”と呼ばれる目的で実施された模様です。この試験では、車内案内装置ーー自動放送や車内の案内用のLED表示器が正しく動作するかを確認する狙いがあります。

伊豆方面の世代交代では、昨年にはE257系2000番台・E261系が定期・臨時で走行が予定される全区間を走行する試運転が実施された経歴があります。それぞれの間に1ヶ月程度期間を空けられており、乗務員訓練とは異なる動きとなっていました。

過去の試験では、E257系では側面塗装を施工していなかったNA-09編成が常磐快速線・伊豆急行線を走行したことで注目を浴びたほか、E261系では1回目の試験から行先表示器・2回目の試験でミュージックホーンと沿線撮影者でも気付くことが出来る変更もありました。

今回の試運転も11月5日に東京・東海道旅客線経由で修善寺まで・6日は新宿・東海道貨物線経由で熱海までの経路で運転されているほか、それぞれ単独と併結とされており、昨年の旅客案内装置試験と同様の目的だった裏付けと言えそうです。

また、今回もデビューまで期間があることを考えると、期間を空けた後に本採用のデータの動作試験が実施される動きが考えられます。

いよいよ乗務員訓練が開始?

目立つ動きが2日連続でありましたが、1日空けて11月8日には東京総合車両センター田町派出(旧:田町車両センター)へ回送されています。

同様の動きは2019年にもE257系2000番台・E261系で実施されていますが、それぞれ疎開にしては短めの期間でした。田町運転区・東京車掌区乗務員の現車訓練(構内での乗務員訓練)が実施されていることと推測されます

今回の2500番台についても、疎開目的の動きとの見方もありますが、筆者は同様に訓練目的と推測しています。

また、昨年の2形式の動きを参考にすれば、その後は国府津運輸区乗務員の訓練を茅ヶ崎駅にて・熱海運輸区乗務員の訓練を伊東駅にて実施することが考えられます。ただし、伊東線の有効長は11両編成までとなりますので、伊東駅で実施する場合は付属編成単独で実施となりそうです。

一方で、依然として動向の推測が難しいのは、JR東海・伊豆箱根鉄道の乗務員訓練です。11月6日の試運転が“旅客案内表示試験”であれば、昨年の2000番台・E261系同様に乗務員訓練とは異なるダイヤとなりそうです。

乗務員訓練が始まれば日中走行シーンを見かける機会も増えそうですので、試運転期間しか見ることができない185系C編成との交換など、今後の動向も引き続き見守りたいところです。

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今回のお写真は、フォロワーのJRF-JNRさま(@Keiden106)より許可をいただいて掲載しています。

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