【運用拡大】東武20400型が世界遺産の街・日光へ!リバティりょうもうも増強

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東武鉄道では、日比谷線直通で使用していた20000系列をリニューアルし、東武日光線・東武宇都宮線への転用を進めてきました。

東武宇都宮線・日光線南栗橋駅〜新栃木駅に続き、新栃木駅以北の東武日光駅までの運行を開始しています。

併せて、200系りょうもう号のうち2往復が500系“リバティ”(Revaty)に置き換えられています。

6050系初期車の淘汰か

東武20400型の置き換え対象は幅広く、最初は東武宇都宮線の8000系ワンマン運用、続いて南栗橋駅〜新栃木駅間の10000系列の普通列車運用となっていました。捻出された10000系列はその柔軟な構成を生かし、2両編成がワンマン転用・6両編成がアーバンパークラインに転用され、それぞれ玉突きで8000系を代替しています。

これまで20400型が性能確認試験・乗務員訓練などが多く行われてきた日光線・鬼怒川線では、既にリバティ会津号が普通列車を兼ねる運転体系として6050型の運用を一部代替済で廃車も発生していました。

今回の運用変更では普通列車3往復が20400型の固定運用となっているようです(下今市駅・金崎駅など)が、他の運用に20400型が入る可能性を示唆する駅(南栗橋駅・栃木駅など)もあるようです。いずれにせよ今後も転用改造・リニューアルの進展とともに20400型による段階的な置き換えが進むものと見られます。

登場から一貫して各駅停車運用をこなしてきた20000系列。急行・区間急行として、20000系列としては念願の“定期優等列車での走行”が実現する日も遠くはなさそうです。

・11/9〜 20400型で運転

列車番号種別始発駅時刻終着駅時刻
911レ普通新栃木7:13東武日光8:08
912レ普通東武日光8:19栃木9:25
915レ普通栃木9:42東武日光10:41
918レ普通東武日光10:47新栃木11:50
919レ普通新栃木12:20東武日光13:23
926レ普通東武日光13:43新栃木14:53

6050型は6000系から走行機器・台車などを流用した車両が多く在籍していますが、このほかにも走行機器類を新造とした後期編成も存在するほか、野岩鉄道・会津鉄道所属車両との共通運用という事情もあります。

このため、20000系列の転用が完了しても6050型が形式消滅となるのではなく、下今市駅以北と送り込み運用は残るという見方が有力です。

なお、20400型にはトイレの設備がないほか、オールロングシートです。6050型の車内設備を考えると味気ないと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そもそも6050型は浅草駅からの快速列車として日光・鬼怒川・会津方面への長距離輸送を前提とした設備となっており、現在のようなローカル区間の各駅停車中心の運用を意図した車両ではありません。

浅草口の快速・区間快速運用の削減で持て余していたちょっと豪華な6050型を使用していただけと捉えれば、3000系列が活躍していたそれ以前と同様の輸送体系に戻ったとも言えそうです。

リバティ 500系投入を含めて特急誘導だという批判は多く見かけます。安く移動したい層からは快速の直通運転に続くネガティブな変化となりますが、東武鉄道からすれば過剰な設備の車両をしばらく運用していただけというのが本心でしょうか。

リバティの末端区間は特急券なしで乗車可という制度が事実上の後継ですので、今後も6050型の仕様を引き継いだ車両が登場する可能性は限りなくゼロに近いと言えるでしょう。

リバティ増発分は200系の代替?

さて、この11月9日の運用変更では、このほかにも500系“リバティ”についても変化があり、2020年度増備車509F〜511Fの3編成を活用して、特急りょうもう号のうちの2往復が“リバティりょうもう”となります。

500系リバティはこれまで8編成配置で平日・土休日ともに6運用となっていました。

公式発表と同じ編成数で置き換えを予想する声が多かった350系は3編成が引き続き配置されているものの、2020年6月改正で平日運用なし・土休日1運用となっていました(両形式の運用表は過去記事に掲載)。

今回の運用変更では350系の臨時運用……ではなく、純粋に200系の1運用2往復を代替する独立運用となっています。現在、200系201Fが長期休車となっていますので、事実上はこの編成の代替と言えそうです。

列車番号列車名始発駅時刻終着駅時刻
回送太田赤城
1808レリバティりょうもう8号赤城6:56浅草8:59
回送浅草春日部
回送春日部浅草
1825レリバティりょうもう25号浅草15:50赤城17:42
1844レリバティりょうもう44号赤城18:00浅草
1847レリバティりょうもう47号浅草20:19赤城22:14
回送赤城太田

これまで運行されていたリバティりょうもう号は夕方の下り便のみで、間合い運用の色合いもある設定でした。

今回の投入を本格的なリバティりょうもうのPRとするのも妥当なところでしょうか。なお、この2往復はしっかりと6両編成での運用となっています。

初日の11月9日午後〜10日朝の運用には、510F+511Fが登板し、初の営業運転となっています。

どちらも本格的な運用拡大は来年か

以上のように、当面は6050系・200系の1運用ずつをそのまま代替するに留まっている両形式。

特にリバティは11編成配置・8運用と持て余している印象で、350系運用の代替には至っていません

座席定員が異なる不都合もありそうですので、既存車両に荷棚設置改造を進め、車両仕様が揃ったタイミングで運用共通化でしょうか。同様に荷物スペースを追加したJR東日本の事例では、この改造は比較的短期間で済むものでした。

次回ダイヤ改正では、500系ならではの分割・併合機能を生かして、赤城・葛生行きや赤城・伊勢崎行きといった運用にも期待したいところです。

また、今回のりょうもう2往復には、350系のきりふり281号〜284号相当の運用をするのにちょうど良さそうな日中の間合いがありますが、きりふり284号とりょうもう25号の掛け持ちはダイヤ上ギリギリ出来ません。

ここまでの動きを振り返ると、次回改正まではひとまず350系を細々と走らせて、ダイヤ改正で在来編成・場合によっては100系や200系と運用の繋ぎ順を変えることで、200系6両1編成と350系4両3編成をまとめて淘汰する狙いも考えられます

利用者目線では、車両の快適性・利便性が大きく向上する一方で、座席定員の減少・下りの午後割や上りの夜割の対象外となり値上げ額も大きいことで賛否が分かれそうです。鬼怒川線内のように、館林または太田以北を普通列車同様の扱いとすることで本数削減と利便性確保の両立をすることも選択肢にありそうです。

500系投入の真価は次回ダイヤ改正で発揮されることとなりそうですが、200系の走行機器経年を考えるとリバティの更なる増備があっても不思議ではありません。フラッグシップ特急の計画を含め、今後の動きに引き続き注目したいですね。

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今回のお写真は、
OKANO.Mさま(@OKANO6162F)から許可を頂いて掲載しています。

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